最近、「電気代が高い」と感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、世帯人数ごとの電気代の平均値をもとに、自宅の電気代が他の家庭と比べて高いのか低いのかを確認することができます。さらに、電気代が高くなる原因や、具体的な節約方法もご紹介します。
電気代の上昇や値上げに不安があるご家庭にとって、日々の生活で無理なく節約を始める手助けとなり、家計の見直しの一助となれば幸いです。
電気代の平均額はいくら?
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2023年」によると、一般家庭(二人以上世帯)の電気代の平均は1カ月あたり約12,265円です。
さらに、月別の平均電気代は以下のとおりです。
2023年 | 平均電気代 |
---|---|
1月 | ¥17,190 |
2月 | ¥18,750 |
3月 | ¥17,228 |
4月 | ¥13,617 |
5月 | ¥11,174 |
6月 | ¥9,270 |
7月 | ¥8,627 |
8月 | ¥10,022 |
9月 | ¥11,006 |
10月 | ¥10,780 |
11月 | ¥9,530 |
12月 | ¥9,987 |
このように、季節によって電気代は変動します。夏と冬は冷暖房の使用量が増加するため電気代が高くなりがちです。春と秋は比較的安い傾向があります。
過去5年の推移
続いて、2023年より過去5年の電気代の推移を見てみます。
このように、電気代は上昇しています。特に2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大による在宅時間の増加、ロシアのウクライナ侵攻や円安によるエネルギー価格の高騰などが大きく影響しています。
戸建てと集合住宅の比較
続いて、戸建てと集合住宅(マンション・アパート)の月間の平均電気代を比較してみます。
住宅 | 夏季 | 冬季 |
---|---|---|
戸建て | ¥12,994 | ¥17,299 |
集合住宅 | ¥8,281 | ¥14,100 |
※エネピ利用ユーザのデータより独自算出(東京都)
このように、戸建てと集合住宅では電気代に違いがあります。一般的には、戸建ての方が電気代が高くなります。
その理由は、集合住宅では共用部分の電気代が分散されるため一戸あたりの電気代は抑えられるためです。また、集合住宅は比較的スペースが狭く、断熱性が高いことが多いため、冷暖房費が比較的かからないことも要因です。
オール電化住宅の平均額
続いて、電気とガスを使用している世帯と、オール電化の世帯の光熱費(電気代・ガス代)を比較してみます。
住宅 | 月間の平均電気代 |
---|---|
電気・ガス | ¥16,327 |
オール電化 | ¥13,888 |
このように、電気・ガスよりオール電化の方が光熱費は安くなる傾向があります。ただし、オール電化住宅は電気給湯器などの設置費用がかかる場合があります。
【比較】世帯人数別の平均電気代
世帯人数によって電気の使用量は大きく異なります。そのため、自宅の電気代を平均値と比較する際は、世帯人数別のデータを見る必要があります。
世帯人数 | 月間の平均電気代 |
---|---|
1人 | ¥6,726 |
2人 | ¥10,940 |
3人 | ¥12,811 |
4人 | ¥13,532 |
5人 | ¥14,373 |
6人 | ¥18,941 |
このように、世帯人数が増えるごとに電気代も増加する傾向があります。なお、電気代の平均値は地域によっても多少変動します。地域別のより詳細なデータについては、以下のページでご確認ください。
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電気代の計算方法
家庭の電気代は以下の式で計算されます。
電気代 = 基本料金 + (使用量 × 従量単価) + 賦課金
基本料金:
契約アンペア数(A)に応じて毎月固定で発生する料金です。契約アンペア数が大きいほど基本料金も高くなります。
従量料金 (使用量 × 従量単価):
使用した電力量(kWh)に基づいて計算される料金です。従量単価は使用量に応じて段階的に設定されています。
賦課金:
再生可能エネルギーの普及を目的として、電気料金に上乗せされる料金です。使用量に応じて計算されます。
以上3つの要素の中で、電気代の変動に影響を与えるのが「従量料金」です。つまり、自宅の電気代が平均より高い場合、「電力使用量」または「従量単価」が他の家庭より高いと考えられます。
電気代が高くなる原因とは?
家庭の電気代が高くなる主な原因は以下の3つです。
- 家族の人数や生活スタイル
- 家電製品の使用頻度と種類
- 電気料金プランの選択
それぞれの要因について詳しく説明します。
要因①家族の人数や生活スタイル
家族の人数が増えると、それに比例して部屋数や電力使用量が増加します。例えば、家族全員が各部屋でエアコンを使用したり照明をつけたり、あるいはテレビやパソコンなどを使用したりすることで、電力消費が大きく増えます。
家族の生活スタイルも電力使用量に影響します。例えば、在宅時間が長い家庭では日中もエアコンや照明を使用するため電気代が高くなります。また、調理の頻度が高い家庭は電子レンジやオーブン、IHクッキングヒーターなどの使用時間が増え、電気代が高くなります。
要因②家電製品の使用頻度と種類
長時間使うことが多く、消費電力が高い家電製品は電気代に大きく影響します。例えばエアコン・冷蔵庫・洗濯機などです。夏場や冬場はエアコンを長時間使用するため、電気代が大幅に上昇します。
また、古い家電製品はエネルギー効率が悪く、電力使用量が嵩みやすいです。また、大型の家電製品(大型冷蔵庫・大型テレビ・洗濯乾燥機など)は、小型の家電製品よりも消費電力が高い傾向があります。
要因③電気料金プランの選択
電力会社はさまざまな電気料金プランを提供していますが、家庭の使用パターンに適したプランを選ばないと余計な電気代を払うことになります。例えば、オール電化住宅などの夜間に多く電気を使う家庭は、夜間の従量単価が安いプランを選ぶ必要があります。
また、契約しているアンペア数が実際の使用量よりも多すぎる場合、基本料金が無駄に高くなります。家庭の電気使用量に見合ったアンペア数に調整することで、電気代を節約できます。
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※エネピのユーザー様の削減実績データから算出した金額です
※3~4人暮らしの場合の金額です
電気代の効果的な節約方法
家庭の電気代を節約するためには、日常的に使っている家電の電気代を抑えることが重要です。
以下に、賢く電気代を節約するための家電の節約術をご紹介します。
節電のコツ①家電の使い方を工夫する
テレビや冷蔵庫、洗濯乾燥機などの家電製品には、省エネモードが搭載されていることがあります。通常運転よりも消費電力を抑えることができる省エネモードを積極的に利用してみてください。
また、エアコンの使い方も重要です。夏は設定温度を26〜28度、冬は20〜22度を目安としてください。消費電力を抑えつつ快適な室内環境をキープできます。さらに、フィルターを定期的に掃除したり、扇風機やサーキュレーターを併用したりすることで、エアコンをより効率的に使用できます。
なお、家電別の詳しい節約術については以下のページを参考になさってください。
エアコンの電気代を大幅に削減!家計にやさしい省エネ術
テレビの電気代はいくら?おすすめの節約方法や省エネテレビの選び方も紹介
冷蔵庫の電気代はどれくらい?消費電力量や省エネ性能、節約方法について解説
節電のコツ②省エネ家電に買い替える
最新の省エネ家電は、旧型に比べてエネルギー効率が大幅に改善されています。買い替えることで長期的かつ大幅な節電効果が期待できます。
例えば、冷蔵庫・テレビ・エアコンなどの買い替えがおすすめです。これらの家電の場合、具体的に以下のような節約効果があります。
家電 | 消費電力の年間削減量※1 | 電気代の年間削減額※2 |
---|---|---|
冷蔵庫 | 197~257kW | 6,107~7,967円 |
照明器具 | 93kW | 2,883円 |
テレビ | 60kW | 1,860円 |
エアコン | 167kW | 5,177円 |
※1 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
※2 電力量料金:31円(家電公取協より)
電気代を効果的に節約するために、これらのポイントを意識して家電を選び、使用方法を工夫してみてください。
なお、家電を買い替える際は「省エネ」以外の観点もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
家電製品を買うときは通販or実店舗?それぞれのメリットデメリットを解説!
家電の買い替えが節電への近道?買い替え時期について解明!
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
家庭の電気代の平均額とは? |
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一般家庭(二人以上世帯)の電気代の平均は1カ月あたり約12,265円です。ただし、季節によって電気代は変動します。夏と冬は冷暖房の使用量が増加するため電気代が高くなり、春と秋は安くなる傾向があります。 |
家庭の電気代が高い原因とは? |
家庭の電気代が高い原因は、主に次の3つです。①家族の人数が増え、それに比例して部屋数や電力使用量が増加。②消費電力が高い家電製品を長時間使うことが多い。③家庭の使用パターンに適した電気料金プランを選択していない。 |
家庭の電気代を節約する方法とは? |
家庭の電気代を節約する方法は大きく分けて2つあります。一つは家電の省エネモードなどを活用し消費電力を抑えること。もう一つは最新の省エネ家電に買い替えることです。さらに、適切な電気料金プランを選ぶことも重要です。 |