電気代が上がり家計が圧迫されていませんか?
本記事では、誰でも簡単に実践できる電気代の節約術を詳しく紹介します。エアコンや冷蔵庫、洗濯機といった日常的に使う家電の効率的な使い方から、省エネ性能の高い最新家電の選び方まで幅広い情報を網羅しています。
効率的な節約術で無駄な電気代を削減し、家計に優しい生活を目指してみてください。
電気代節約の3つのコツ
家庭の電気代は、いくつかの要因が組み合わさることで高くなったり、安くなったりします。そこで、一つひとつの要因を把握し、対策を講じることで、電気代の節約が可能になります。
電気代が高くなる理由
家庭の電気代が変動する要因は大きく分けて2つあります。
一つは、電気料金の値上げです。国外でエネルギーの供給量が不足すると、石炭・石油・天然ガスなどの燃料価格が高騰します。また、円安によって輸入品の価格が上昇すると、電力会社のコストが上がるため電気料金の値上げにつながります。
もう一つは、電気の使いすぎです。家電の無駄な使用がある場合や適正な設定ができていない場合、余分な電気代が発生します。また、家電が古いためエネルギー効率が悪かったり、住宅の断熱性が低かったりすることも電気代が多くかかる一因です。
では、次に電気代が必要以上に高くなってしまわないようにどのような方法があるか説明していきます。
節約のコツ①エネルギー効率の高い家電を選ぶ
一般的に新しい家電製品ほど省エネ性能が高く、消費電力が少なくなっています。特に冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの大型家電は消費電力が大きいため、買い替えによる節電効果が期待できます。
家電製品を選ぶ際は「省エネラベル」を参考にしてください。省エネラベルには製品の省エネ性能が星マークの数で示されており、星マークが多いほど省エネ性能が高くなります。
なお、省エネラベルの詳しい見方については後述します。
節約のコツ②家電の使用方法に注意する
毎日使う家電や消費電力が大きい家電については、家族全員で節電の意識を共有することが大切です。
例えば、エアコンは家庭の消費電力の大きな割合を占めるため適切な使い方が重要です。部屋の広さに合ったサイズを選び、風向きを調整して空気の循環を良くすることで、効率的な冷暖房が可能です。
なお、家電別の詳しい節約方法については後述します。
節約のコツ③適切な電気料金プランを契約する
家庭の電気の使用状況と料金プランが合っているかは、電気代を節約する上で重要なポイントです。例えば、オール電化の住宅では夜間の消費電力が多くなるため、夜間の料金が割安になるプランがお得になります。
また、適切なアンペア数を選ぶことが電気代の節約につながります。一般にアンペア数が大きいほど基本料金も高くなるため、必要以上に高いアンペア数で契約すると無駄な料金を支払うことになります。
また、電力小売業への参入が自由化された2016年より、多くの新電力会社が市場に参入しています。それらの新電力会社を比較し、より安い料金プランを提供している会社に乗り換えることも選択肢の一つです。
家電別の節約ポイント
家庭における夏季の電気の使用割合(19時頃)は以下のとおりです。
このように夏季はエアコン・冷蔵庫・照明の順に、家庭でよく使われています。では、これらの家電の節約方法を紹介します。
エアコン冷房の節約方法
エアコンの冷房時は設定温度を26〜28℃にすることで、過度な冷房を防ぎ消費電力を抑えます。また、冷たい空気は下にたまるため、エアコンの風向きは水平より上にしてください。室温を均一にすることで室温と設定温度のズレを少なくし、部屋を冷やしすぎないように調節するためです。
ちなみに、冷房の設定温度を27℃から1℃上げた場合、年間で約940円※の節約になります。ただし、外気温や使用時間などによって節約額は異なります。
冷蔵庫の節約方法
冷蔵室は3〜5℃、冷凍室は-18℃を目安に設定します。設定温度を下げると、そのぶん電力を消費します。また、冷蔵庫内の食品を整理整頓し、冷気が循環しやすいようにしてください。詰め込みすぎは冷却効率を低下させるため、設定温度を下げる原因となります。
ちなみに、冷蔵庫に食品を詰め込んだ状態から半分にすると、年間で約1,360円※の節約になります。ただし、冷蔵庫のサイズや温度設定などによって節約額は異なります。
照明の節約方法
照明は部屋全体を照らすのではなく、作業する場所や必要な場所だけを照らすようにします。タスクライトやスタンドライトを活用することで、使用する照明の数を減らしてください。
また、LED照明は節電に効果的です。従来の蛍光灯や白熱灯に比べて消費電力が少なく、寿命も長いためです。取り替え可能であれば、ぜひ検討してみてください。
ちなみに、54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換した場合、年間で約2,790円※の節約になります。ただし、使用時間によって節約額は異なります。
冬季の節約ポイント
家庭における冬季の電気の使用割合は以下のとおりです。
このように冬季はさまざまな暖房器具が家庭でよく使われています。では、これらの家電の節約方法を紹介します。
エアコン暖房の節約方法
エアコンの暖房時は設定温度を20℃前後にすることで、快適な室温と節電を両立できます。また、冷房時とは逆に風向きを下にすることで、部屋の下にたまりやすい冷えた空気を暖め、暖房効果を高めることができます。
ちなみに、暖房の設定温度を21℃から20℃にした場合、年間で約1,650円※の節約になります。ただし、外気温や使用時間などによって節約額は異なります。
電気ストーブ(ハロゲンヒーター)の節約方法
電気ストーブ(ハロゲンヒーター)は即暖性に優れていますが、暖房範囲が狭く部屋全体を暖めるには向いていません。そこで、エアコンと組み合わせて使うと効率的です。エアコンが効いてきたら、弱運転モードに切り替え、消費電力を抑えてください。
こたつの節約方法
こたつもエアコンとの併用が効率的です。部屋全体の温度をエアコンで上げ、自分の周りだけこたつで暖めることで、エアコンの設定温度を緩和し、こたつの運転を弱〜中に抑えることができます。
ちなみに、温度調節を強から中に下げた場合、年間で約1,520円※の節約になります。ただし、使用時間によって節約額は異なります。
省エネ家電の選び方
家電の省エネ性を判断するには「省エネラベル」を参考にするとよいです。省エネラベルには、以下の3つの情報が記載されています。
多段階評価:
省エネ性能を数値(5.0〜1.0)と星マークで分かりやすく示しています。数値が高く、星マークが多いほど省エネ性に優れています。
省エネ基準達成率 :
製品ごとに定められた省エネ基準をどの程度達成しているかを示しています。100%を超えるほど省エネ性に優れています。
年間目安電気料金:
その製品を1年間使用した場合の目安電気料金が記載されています。金額が低いほど省エネ性に優れています。
これらの情報をもとに省エネ性が高い家電を選べば、一時的な導入コストはかかりますが、長期的に見れば十分にランニングコストを抑えられるメリットがあります。
具体的な節約事例と削減額
ここまで電気代の節約方法として、省エネ家電の導入や電気料金プランの見直しを提案してきました。では、それらを実践した場合に具体的にどれくらいの節約効果があるのか、以下で説明します。
省エネ家電の導入による節約効果
今回はエアコン・冷蔵庫・照明器具・テレビの4つの家電について、省エネタイプに買い替えた際の消費電力および電気代の削減効果を見てみます。
家電 | 消費電力の年間削減量※1 | 電気代の年間削減額※2 |
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冷蔵庫 | 197~257kW | 6,107~7,967円 |
照明器具 | 93kW | 2,883円 |
テレビ | 60kW | 1,860円 |
エアコン | 167kW | 5,177円 |
※1 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
※2 電力量料金:31円(家電公取協より)
このように、古い家電からエネルギー効率の高い新しい家電に買い替えることで、製品により違いはありますが、年間で数千円の節約になる可能性が高いと言えます。
電気料金プランの見直しによる節約効果
電気料金プランの見直しは一定の節約効果が期待できます。ただし具体的な節約額は、使い方や世帯人数によって差があります。
以下は、enepi(エネピ)を利用して電気料金プランを変更された方々の平均削減額です。
世帯人数 | 年間削減額 |
---|---|
1人 | ¥9,273 |
2人 | ¥13,247 |
3人 | ¥19,990 |
4人 | ¥22,235 |
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まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
電気代を節約するコツとは? |
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電気代を節約するコツは3つあります。1つ目はエネルギー効率の高い家電を選ぶこと、2つ目は家電の使用方法に注意すること、3つ目は適切な電気料金プランを契約することです。 |
電気代が高い家電とは? |
家電の使い方は季節によって変わります。夏季であればエアコン・冷蔵庫・照明などの使用割合が高く、冬季であればエアコンやヒーターなどの暖房器具が大きな割合を占めます。したがって、これらの家電が電気代を上げる可能性が高いです。 |
省エネ家電の選び方とは? |
省エネ家電を選ぶ際は「省エネラベル」を参考にしてください。省エネラベルには製品の省エネ性能が星マークの数で示されており、星マークが多いほど省エネ性能が高くなります。 |