家庭の電力供給契約をする際に出てくる言葉、アンペア。
このアンペアとは一体何なのか。
また、一般的な契約アンペアとはどれくらいなのか。
また、アンペアの値によって電気料金は変わるのか。
以上のような点を、今回は詳しく説明します!
アンペア(A)とは?
アンペアとは電流の強さを表す単位であり、単位記号は「A」です。
家庭の電化製品やデバイスは、使用する電流の強さに応じて異なるアンペア数を必要とします。エアコンなどの大電力の電化製品はより多くのアンペアを必要とし、それに対応する電源が提供されるのです。
家庭の電力供給契約では、使用状況に応じて30A、40A、50Aなどのアンペア数を選択することができます。多くの電化製品を同時に使用する場合は、適切なアンペア数を選択する必要があるのです。
ボルト(V)とは?
ボルトとは電圧を表す単位であり、単位記号は「V」です。
電圧は電気を流す力であり、ボルトの値が大きいほど電圧が高く、多くの電気が使われていることを示します。
ちなみに家庭用電化製品は100ボルトまたは200ボルトで動作します。一般的な電力供給契約では、電化製品に応じて100Vまたは200Vの電圧を使い分けているのです。
なおボルトはアンペアとワットから定義されています。1アンペアの電流で1ワットの電力が発生しているとき、その両端の電圧(電位差)が1ボルトとなります。
ワット(W)とは?
ワットは単位時間あたりに消費される電気エネルギーの大きさを示します。つまりワットの値が大きいほど電力を多く消費します。
電力は電流と電圧の積として計算されます。つまり計算式は以下のとおりです。
ワット(W)= アンペア(A)× ボルト(V)
一般的に電化製品や電子機器の消費電力はワットで表示されます。
契約アンペアと電気料金の関係
契約アンペアについて
契約アンペアは、家庭内の電気設備や電化製品が同時に使用される場合、電力供給が遮断されることなく適切に機能することを保証するために設定されます。
契約アンペアを超える電力を同時に消費しようとすると、ブレーカーがトリップし、一時的に電力供給が遮断されることがあります。
つまり契約アンペアとは、電力供給契約において最大電流容量を示すものであり、同時に使用できる電力の上限を表しているのです。
一般に、家庭用の契約アンペアは、10A・15A・20A・30A・40A・50A・60Aに分かれます。
そして、各契約アンペアに応じて電気料金が決まるのです。
電気料金の計算方法
一般的な電気料金の計算式は以下のとおりです。
そして上記の中で、契約アンペアと関係があるのが「基本料金」です。
基本料金は、契約アンペアによって以下のように変わります。
契約アンペア | 基本料金 |
---|---|
10A | 295.24円 |
15A | 442.86円 |
20A | 590.48円 |
30A | 885.72円 |
40A | 1,180.96円 |
50A | 1,476.20円 |
60A | 1,771.44円 |
出典:東京電力(2023年10月時点)
このように契約アンペアと比例して、電気代の基本料金も高くなるのです。
ただし、基本料金は電力会社によって異なるため、こちらはあくまで参考としてください。
適切な契約アンペアの選び方
契約アンペアを選ぶにあたり、一つの目安となるのが「世帯人数」です。
そこで、世帯人数ごとの一般的な契約アンペアを紹介します。
世帯人数 | 契約アンペア |
---|---|
1人 | 20~30A |
2人 | 30~40A |
3人 | 40~50A |
4人 | 50A~ |
このように世帯人数が多いほど、より高い電力需要があるため、それに対応した契約アンペアが必要になります。
電力需要が比較的少ない一人暮らしは、30アンペアの契約で十分でしょう。一方、多くの電化製品を使用する可能性が高い4人家族は、50アンペア以上の契約が必要になるでしょう。
ただし実際の電力需要は、住宅のサイズや設備、電化製品の種類にも影響されます。より具体的なアンペア数を知るためには、自宅の消費電力を確認することが重要です。
契約アンペアと消費電力の確認
契約アンペアとは、同時に使用できる電力の上限を表しています。したがって適切な契約アンペアを選ぶためには、普段使用している電化製品の消費電力を知る必要があります。
そこで、主な電化製品の消費電力の目安を紹介します。ただし今回は計算しやすいように、消費電力(ワット)をアンペアに置き換えました。
※ワット(W)= アンペア(A)× ボルト(V)
電化製品 | アンペア |
---|---|
エアコン(10畳用) | 冷房:5.8A(起動時:14A) 暖房:6.6A(起動時:20A) |
テレビ(液晶42型) | 2.1A |
冷蔵庫(450L) | 2.5A |
電子レンジ(30L) | 15A |
炊飯器(5.5合) | 炊飯時:13A |
ドラム式洗濯乾燥機(容量9kg) | 洗濯:2A 乾燥:13A |
ドライヤー | 12A |
出典:東京電力
以上のような電化製品は同時に使用することも多いと思いますが、そのとき「合計アンペアはいくつになるのか」を確認することが、契約アンペアを選ぶ際のポイントです。
なお、自分で契約アンペアを決めるのが不安な場合は、地域の電力会社や供給業者に連絡し、自宅の詳細な情報を提供して、適切な契約オプションやアンペア数を案内してもらいましょう。
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契約アンペアの変更方法
電力会社によって異なりますが、一般的には以下の手順で契約アンペア数を変更できます。
手順1:電力会社に連絡する
まずは電力会社に連絡する必要があります。契約中の電力会社のカスタマーセンターに問い合わせ、契約アンペア変更の申し込みを行いましょう。
またネット上でも申し込みが可能です。契約中の電力会社のホームページをチェックしてみてください。
手順2:分電盤からブレーカーを取り外す
現在使用中の分電盤にブレーカー(電流を遮断するツマミ)がある場合は、取り外しの工事が必要となります。ちなみに工事費は通常無料です。
ブレーカーを取り外した後は、従来のメーターをスマートメーターに取り替えます。スマートメーターとは、遠隔での検針が可能な通信機能を備えている、ブレーカー内蔵型の電力メーターです。
なお、すでにスマートメーターが設置されている場合は、こちらの手順は不要となります。
手順3:スマートメーターで契約アンペアを変更する
最後に、スマートメーターで契約アンペアを設定します。
ちなみに、スマートメーターは遠隔操作で契約アンペアを設定できます。そのため工事が必要ない場合は、電話一本で契約アンペアを変更できるのです。
以上が、契約アンペアの変更手順です。
なお、アパートやマンションなどの集合住宅では、大家さんや管理会社の承諾が必要な場合があります。事前に、契約アンペアを変更する旨を伝えておきましょう。
おまけ - 家庭の光熱費を安くする方法
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ところで光熱費は電気代、ガス代、水道代などいろいろありますが、特に節約効果が大きいものはどれかご存知でしょうか。
答えは、ガス代です。
「なぜガス代の節約効果が大きいのか」
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まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
契約アンペアとは? |
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契約アンペアとは、同時に使用できる電力の上限を表す値です。一般に、家庭用の契約アンペアは、10A・15A・20A・30A・40A・50A・60Aに分かれます。 |
契約アンペアの選び方とは? |
契約アンペアを選ぶにあたり、一つの目安となるのが「世帯人数」です。ただし実際の電力需要は、住宅のサイズや設備、電化製品の種類にも影響されるため、自宅の消費電力を確認することが重要です。 |
契約アンペアの変更方法とは? |
契約アンペアの変更は、契約中の電力会社のカスタマーセンターまたはホームページから申し込むことができます。ただし集合住宅の場合は、事前に大家さんまたは管理会社に連絡を入れましょう。 |