ニチガスはガス供給に加え、電力事業にも力を入れ始めています。電力自由化が進む中、さまざまな料金プランやサービスを提供する会社が登場していますが、ニチガスの電気料金プランにはどのような特徴があるのか。本記事では、ニチガスの電気契約の概要からメリット・デメリットまで詳しく解説します。

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  • ニチガスは主にLPガス・都市ガスの供給を行っている企業ですが、東京電力エリアを中心に電力サービスも提供しています。
  • ニチガスはLPガス料金が高いという意見があります。ただ、電気料金は東京電力と比べると特に高いわけではありません。

ニチガス電気の基本情報と料金プランの特徴

ニチガス電気の基本情報と料金プランの特徴

日本瓦斯株式会社(ニチガス)は、主にLPガス・都市ガスの供給を行っている企業ですが、電力サービスも提供しています。ニチガスの電力サービスの概要は以下のとおりです。

対象エリアと注意点(中部エリアはガスセット契約が必須)

ニチガスの電力サービスは、主に東京電力エリアを対象としています。具体的には、栃木県・群馬県・茨城県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・静岡県・長野県で供給が行われています。

申し込みは公式サイトまたは電話で行うことができます。東京エリアでは電気のみの申し込みが可能ですが、中部エリア(山梨県・静岡県・長野県)ではガスとのセット契約が必要です。

定額制が特徴の料金プラン「でガ割でんき1・2」

ニチガスの電気料金プランには主に「でガ割でんき1」と「でガ割でんき2」があります。「でガ割でんき1」は契約アンペア数が10Aから60Aの方が対象です。最初の200kWhまでの電力量料金が定額制で、電気とガスをセットで契約すると毎月300円(税込)が割引されます。「でガ割でんき2」は契約容量が6kVA以上の方が対象です。こちらも最初の200kWhまでの電力量料金が定額制で、セット割引が適用されます。

契約アンペア数とは
アンペア数とは家庭で同時に使用できる電気の量を示す単位です。アンペア(A)は電流の単位で、1秒間に流れる電気の量を表します。

解約金・違約金はある?

ニチガスの電気契約には解約手数料や違約金は発生しません。契約期間に縛りがないため、いつでも自由に解約が可能です。ただし、LPガスをセット契約している場合、特定のプランでは解約違約金が発生する可能性があります。

ニチガス電気への切り替えが向いている人

ニチガスの電気料金プランは、200kWhまでの電気使用量が6,720円で固定されています。この定額制により、200kWhを超える電力使用量が多い家庭や事業者にとっては、追加の使用量に対しても一定のコスト管理が可能となり、予算の見通しが立てやすくなります。例えば、大家族や在宅勤務者、オフィスや小売店など、電力使用量が多い環境で経済的なメリットが大きいと言えます。

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ニチガス電気の気になるニュース・トピック

ニチガス電気の気になるニュース・トピック

ニチガスの電力サービスに関する最近の主なトピックを紹介します。

使用量が少ない世帯向けの新プラン「でガ割ライト」が登場

ニチガスは、電気の使用量が比較的少ないお客さまを対象とした、新しい電気料金プラン「でガ割ライト」の受付を開始しました。

これまでのニチガスの主要プラン(でガ割でんき1など)は、最初の200kWhまでが定額制となっており、どちらかといえば「電気使用量が多いファミリー層や事業者」にメリットがある設計でした。そのため、電気をあまり使わない一人暮らしなどの世帯からは「割高になってしまうのでは?」という声もありました。

しかし、この「でガ割ライト」が新たにラインナップに加わったことで、一人暮らしや留守がちで電気使用量が少なめの世帯でも、ライフスタイルに合わせてニチガス電気を選びやすくなっています。

出典:ニチガス 公式リリース

過去に実施された「でガ割55キャンペーン」の概要

ニチガスは電気料金の負担軽減を目的とした「でガ割55(ゴーゴー)キャンペーン」を実施していました。このキャンペーンでは、2026年4月30日までに同社の電気または電気・ガスのセット契約を新規で申し込むと、初月の請求額から最大10,000円(税込)割引されます。

※2026年5月時点で応募期間は終了しています。最新のキャンペーン情報はニチガス公式サイトでご確認ください。

出典:ニチガス 公式リリース

2023年の不適切訪問販売による業務停止命令について

2023年5月、ニチガスは不適切な訪問販売を行ったとして、消費者庁から行政処分を受けました。この処分は特定商取引法違反に基づくもので、具体的な内容は以下の通りです。

処分の内容:
2023年5月25日から8月24日までの3か月間、訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付、契約締結)が停止されました。

違反行為の詳細:
「お知らせがあります」として玄関を開けさせ、実際には契約の勧誘を行ったり、契約を締結しない意思を示した消費者に対しても勧誘を続けたりしていた。また実際には料金が安くならないにもかかわらず、「安くなる」と虚偽の説明を行った。

ニチガスはこの処分を真摯に受け止め、今後の営業活動において法令順守に一層注意を払うとコメントしています。

出典:読売新聞

ニチガス電気のメリット・デメリットとリアルな評判

ニチガス電気のメリット・デメリット

ここまでの内容を踏まえ、ニチガスの電力サービスのメリットとデメリットを整理してみます。

メリット1:光熱費を一元管理できる

電気とガスをニチガスで一括契約することで光熱費の管理が簡素化されます。例えば両サービスの契約内容の確認や変更がスムーズに行えたり、問題が発生した場合に一つの窓口でトラブル解決が効率的に行えるなどのメリットがあります。

メリット2:ガスとのセット割で毎月300円引き

ニチガスでは電気とガスをセットで契約すると月額300円の割引が適用されます。これにより年間3,600円の節約が可能となります。また電気とガスの請求書が一つにまとめられるため支払い管理や確認作業の手間が省けます。

デメリット1:オール電化向けなどプランの選択肢が少ない

他の電力会社と比べてプランのバリエーションが少なく、個々の電力使用パターンに最適化したプランを選びにくい場合があります。例えばオール電化住宅などに適した「夜間電力プラン」がありません。

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デメリット2:供給エリアが限られている

全国的にサービスを展開している新電力会社が多い中、ニチガスの電力サービスは関東地方に集中しており、他の地域に住んでいる場合は利用することができません。

ユーザーの口コミ「プロパンガスが高い」という印象の影響

ここで、実際にニチガスを利用している方々の意見を紹介します(エネピ調べ)。

ニチガスのプロパン料金が高すぎて電気は気に留めていなかった
ニチガスのプロパン料金が高すぎてデカ割の定額料金制が良いように見えてしまっていた
プロパン同様に電気も変えられないと勘違いしてしまっていた

このように、ニチガスは「プロパンガス料金が高い」という印象が強く、そのことがユーザーを電力サービスから遠ざけているようです。しかし、ニチガスの電気料金は他社と比べて特に高いわけではありません。次項から、ニチガスの電気料金について詳しく解説していきます。

ニチガス電気の料金プラン体系(2026年5月最新)

ニチガス電気の料金プラン

2026年5月現在、ニチガスが提供する主な一般家庭向け(低圧)の電気料金プランは4種類です。それぞれのプランは異なる使用量帯や世帯属性を想定して設計されており、以下のような構成となっています。

プラン対象世帯基本料金電力量料金
でガ割ライト (※東京電力エリア限定)1〜3人の低使用量世帯 (月200kWh未満推奨)10Aあたり311.75円3段階の従量料金制 (東京電力の従量電灯Bに近似)
でガ割でんき13〜4人以上の高使用量世帯 (月200kWh以上推奨)【東京電力エリア】 10Aあたり311.75円 【中部電力エリア】 10Aあたり300.00円【東京電力エリア】 最初の200kWhまで定額(6,720円) 超過分は2段階従量制 【中部電力エリア】 最初の200kWhまで定額(4,625円) 超過分は2段階従量制
でガ割もふもふペットを飼育し、エアコン稼働等で電気使用量が多い世帯でガ割でんき1と同等 最初の200kWhまで定額 超過分は2段階従量制
でガ割007環境配慮、EV・PHEV所有世帯 (月130kWh以上推奨)でガ割でんき1と同等深夜時間帯(0時〜7時)が割安 昼間は100kWhまでの定額枠あり

でガ割ライト

「でガ割ライト」は、都市ガスまたはLPガスのいずれかをニチガスと契約し、かつ30A以上の契約容量を持つ東京電力エリアの世帯が対象です。このプランは、電力量料金単価に毎月100円相当のセット割引があらかじめ反映された状態で提供されます。

でガ割でんき1・2

「でガ割でんき1」は契約アンペアが10A〜60A、大口向けの「でガ割でんき2」は契約容量が6kVA以上のユーザーを対象としています。最初の200kWhまでは月額6,720.00円の定額制を採用しており 、これを超える使用量に対して1kWhあたり35.10円(200〜300kWh)、38.70円(300kWh超)が加算されます。

でガ割もふもふ

2025年11月1日に受付が開始されたこのプランは、冷暖房の稼働により光熱費が膨らみがちなペットオーナー向けに、既存の「でガ割でんき1」と同じ経済性を提供します。売上の一部が動物保護団体等に寄付されるほか、佐川印刷株式会社が制作する5,000円相当のオリジナルアクリルスタンドまたはきんちゃくセットがプレゼントされるなど、ニチガスの独自サービスとして注目されています。

でガ割007

「でガ割007」は、環境配慮に特化した実質再生可能エネルギー100%・CO2排出量ゼロの電気を提供するプランです。ニチガスが調達した電気に、東京電力グループなどから調達した再生可能エネルギー指定の非FIT非化石証書を組み合わせることで、実質的なCO2ゼロを達成しています。

本プランの最大の特徴は、毎日深夜0時から翌朝7時までの夜間時間帯の電力量料金が、昼間時間帯と比較して割安に設定されている点です。そのため、夜間に自宅でEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)を充電する世帯や、日中は太陽光発電で自給し夜間の買電比率が高い家庭、あるいはエコキュート等を利用する夜間蓄熱型の世帯にとって経済的合理性をもたらします。

【料金比較】ニチガス電気は高い?大手電力会社とどっちが安い?

ニチガスの料金プランが、地域電力(東京電力・中部電力)の標準的なプラン「従量電灯B」に対してどの程度の経済優位性を持つのか、料金単価の比較および世帯人数別のシミュレーションを用いて検証します。

東京電力エリアにおける比較

東京電力の「従量電灯B」と、ニチガスの「でガ割ライト」および「でガ割でんき1」の料金単価は以下のように整理されます。

料金区分東京電力:従量電灯Bニチガス:でガ割ライトニチガス:でガ割でんき1
基本料金(10Aあたり)311.75円311.75円311.75円
電力量単価(第1段階)29.80円/kWh(〜120kWh)30.22円/kWh(0〜120kWh)200kWhまで定額:6720.00円
電力量単価(第2段階)36.40円/kWh(121〜300kWh)36.38円/kWh(121〜300kWh)35.10円/kWh(200超〜300kWh)
電力量単価(第3段階)40.49円/kWh(301kWh〜)40.47円/kWh(301kWh〜)38.70円/kWh(300kWh超)

「でガ割ライト」は、単価そのものは東京電力の料金設定とほぼ同等に設計されていますが、月間100円の固定割引が自動適用されることで実質的な節約を実現する仕組みです。

東京電力エリアのコストシミュレーション
以下は、東京電力エリアにおける世帯ごとの契約アンペアと月間電気使用量を想定した月額料金の試算結果です。

世帯モデルと使用条件東京電力:従量電灯Bニチガス推奨プラン年間節約期待額
一人暮らし(30A / 160kWh)7,423円 / 月7,315円 / 月1,296円 / 年 お得
二人暮らし(40A / 280kWh)11,375円 / 月11,047円 / 月3,936円 / 年 お得
ファミリー世帯(50A / 450kWh)17,760円 / 月16,950円 / 月9,720円 / 年 お得

※燃料費調整額や再エネ賦課金等の外部調整金を除き、セット割引を反映したベース料金に基づいています。

中部電力エリアにおける比較

中部電力エリアにおける中部電力の「従量電灯B」と、ニチガスの「でガ割でんき1」の基本料金および電力量料金単価は以下のように設定されています。

料金区分中部電力:従量電灯Bニチガス:でガ割でんき1(中部エリア)
基本料金(10Aあたり)321.14円300.00円
電力量単価(第1段階)21.20円/kWh(〜120kWh)200kWhまで定額:4625.00円
電力量単価(第2段階)25.67円/kWh(121〜300kWh)23.78円/kWh(201〜350kWh)
電力量単価(第3段階)28.62円/kWh(301kWh〜)25.82円/kWh(351kWh〜)

中部エリアにおけるニチガスの基本料金は、10Aあたり300.00円と中部電力の321.14円に対してあらかじめ安く設定されています。さらに、定額枠(200kWh)を超過した後の従量単価(23.78円、25.82円)も中部電力の単価(25.67円、28.62円)を下回るよう設計されており、使用量が多くなるほど優位性が高まるのが特徴です。

中部電力エリアのコストシミュレーション
以下は、中部電力エリアにおける世帯規模ごとの試算結果です。

世帯モデルと使用条件中部電力:従量電灯Bニチガス:でガ割でんき1(中部エリア)年間節約期待額
一人暮らし(30A / 295kWh想定)7,999円 / 月7,784円 / 月2,580円 / 年 お得(月215円)
二人暮らし(40A / 426kWh想定)12,053円 / 月11,354円 / 月8,388円 / 年 お得(月699円)
三人世帯(40A / 464kWh想定)13,465円 / 月12,635円 / 月9,960円 / 年 お得(月830円)
ファミリー世帯(50A / 553kWh想定)16,331円 / 月15,233円 / 月13,176円 / 年 お得(月1,098円)

※燃料費調整額や再エネ賦課金等の外部調整金を除き、セット割引を反映したベース料金に基づいています。

シミュレーション結果が示す通り、中部電力エリアにおいても、契約容量が大きく電気使用量の多い複数人世帯であるほど、「でガ割でんき1」に切り替えた際の削減効果が大きくなります。ただし、中電エリアでは「でガ割ライト」が提供されていないため、月間電気使用量が200kWhを下回るような省エネ世帯・単身世帯の場合、200kWhまでの定額枠がネックとなり、中部電力よりも実質的に割高になってしまうリスクを依然として孕んでいます。

電力会社・料金プランの賢い選び方

電力会社・料金プランの選び方にはいくつかのポイントがあります。以下のステップに従って、自分に最適なプランを見つけてください。

電力会社の選び方

①現在の使用状況を確認:
最近の電気料金明細を確認し、1カ月あたりの電力使用量(kWh)を把握してください。どのプランが適しているかの判断材料になります。また、現在の契約アンペア数も確認してください。基本料金の比較が容易になります。

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②電力会社の比較サイトを利用:
大手電力会社や新電力会社の料金プランと比較するために、料金シミュレーションを行います。専門の「比較サイト」を利用すると、あなたの使用状況に基づいたシミュレーションが可能なので、実際にどれくらいの節約ができるかをより正確に把握できます。

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③料金プランの種類を理解:
希望の電力会社が提供するプランの内容(基本料金、従量単価など)を確認します。また、各種割引やポイント還元などの特典、期間限定のキャンペーンなどもチェックしてください。

④契約の変更手続き:
電力会社や料金プランの切り替えは、一般的にウェブサイトやカスタマーサポートを通じて簡単に行えます。多くの場合、新しい電力会社が現在の契約の解約手続きを代行してくれます。

これらのステップを踏むことで、自分にとって最適な電力会社および料金プランを選ぶことができるはずです。

さらに、エネピのサポートを利用すれば面倒な手続きを専門家に任せることができ、時間と労力を節約しながら最適な電力プランに切り替えることができます。

エネピでは専門のスタッフが手続きの代行を行ってくれるため、現在の契約の解約手続きや新しいプランへの移行を安心して任せることができます。これにより、煩雑な手続きを自分で行う手間が省け、手間なくスムーズに電力会社を変更することが可能です。

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まとめ

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

ニチガス電気の評判とは?
ニチガスの電力サービスの評判は悪くありません。ニチガスは企業としての信頼度も高く、サービスに対する不満の声も少ないです。ただし「ニチガスはプロパンガス料金が高い」と感じているユーザーは多いようです。
ニチガス電気のメリットとは?
ニチガスの電力サービスを利用するメリットは、光熱費(電気・ガス)を一元管理できることです。請求書の統合や簡単な契約管理、トラブル対応の効率化など、さまざまなシーンで効果があります。
ニチガス電気は他社より安いのか?
ニチガスの電気料金は他社とそれほど変わりません。例えば東京電力や中部電力と比較すると、ニチガスの方が多少安くなる場合もあります。ただし正確な料金比較をするには、個人の使用状況や対象プランに基づいたシミュレーションが必要です。
今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。