電力自由化から数年が経ち、わたしたちは自分に合った電力会社を選べるようになりました。しかし選択肢が多いからこそ、どの会社を選べばよいのか迷ってしまうこともあります。1人暮らし、家族、賃貸住まい、新築、オール電化……それぞれの生活スタイルや住居形態によって最適な選択は異なります。
この記事では、さまざまな暮らしに合わせた電力会社の選び方を徹底解説します。基本的なポイントから各ライフスタイルに特化したアドバイスまで、電力の賢い選び方を紹介します。電力会社を変更する際はぜひ参考になさってください。
- 電力自由化以降、新電力会社の参入で市場競争が生まれているため、消費者はより安価なプランを選べる可能性があります。
- 電力会社を切り替える際は、違約金や供給エリアに注意し、使用パターンに合ったプランを選ぶ必要があります。
電力会社を切り替えるメリットとデメリット
日本では2016年4月に電力の小売り全面自由化が実施されました。これにより消費者は、従来の地域独占の電力会社以外の新電力会社を選ぶことができるようになりました。
消費者が電力会社を選ぶことには、価格競争の促進・サービスの多様化・環境への配慮など、いくつかの重要な側面があります。そのため消費者は電力会社の情報を十分に調べ、自分のニーズに最適な電力会社を選ぶことが求められます。
では、電力会社を変更することで具体的にどのようなメリットがあるのか、またデメリットはあるのか。以下にそれらを説明します。
電力会社を切り替えるメリット
電力会社を選ぶことは、消費者にとって以下のようなメリットにつながります。
- 電気料金の削減
- 料金プランの多様化
- セット割引の活用
- ポイントサービスの利用
- 再生可能エネルギーの選択
- カスタマーサービスの向上
電気料金の削減:電力会社の競争激化により、より安価な料金プランを選択できる可能性があります。
料金プランの多様化:使用パターンに合わせた最適なプラン(時間帯別料金、定額制など)を選べます。
セット割引の活用:ガス、インターネット、携帯電話などとのセット契約で、総合的な費用削減が可能です。
ポイントサービスの利用:電気料金支払いでポイントが貯まるサービスを選択できます。
再生可能エネルギーの選択:環境への配慮から、再生可能エネルギー中心の電力会社を選べます。
カスタマーサービスの向上:より良いサポートや使いやすいアプリなど、サービス面での改善を享受できます。
電力会社を切り替える際には、自身の電力使用状況や生活スタイルをよく考慮し、適切な選択をすることが大切です。場合によっては電気代が高くなる可能性もあるため、慎重に比較検討をしてください。
電力会社を変更するデメリット(注意点)
電力会社を変更する際には、いくつかの注意点やデメリットがあります。
- 違約金
- 供給エリア
- 料金プランのミスマッチ
- 手続きの煩雑さ
これらを理解しておくことで、スムーズかつ安全に電力会社を切り替えることができます。
注意点①違約金
現在の契約に最低利用期間や契約期間がある場合、途中解約で違約金が発生する可能性があります。契約書を確認し、違約金の有無と金額を事前に把握してください。違約金なしで解約できる期間(更新月など)を待って切り替えることで、余計な費用を避けることができます。
注意点②供給エリア
新たに契約を検討している電力会社が、自分の住んでいる地域でサービスを提供しているかどうかを確認する必要があります。特に引越しを予定している場合など、自分の居住地域で利用可能な電力会社を事前に確認することが必要です。
注意点③料金プランのミスマッチ
電力会社を変更しても、必ずしも電気代が安くなるとは限りません。自身のライフスタイルに合わないプランを選択すると、かえって電気代が高くなる可能性があります。
例えば、夜間に多くの電力を使用する場合、夜間電力が割安になるプランが適しています。自分の電力使用パターンを十分に理解し、適切なプランを選ぶことが重要です。
なお、夜間電力プランについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
電気代の安い時間はいつ?各電力会社の料金プランと節約できる時間帯について解説
注意点④手続きの煩雑さ
電力会社の変更手続き自体は、多くの場合インターネットで申し込み可能です。しかし、複数の電力会社やプランを比較検討する必要があり、時間と労力がかかる場合があります。
ただ、enepi(エネピ)の『電気料金比較サービス』を利用することで、比較検討にかかる時間や手間を節約できます。完全無料のサービスですので、ぜひお気軽にお試しください。
電力会社を選ぶときの「7つのポイント」
電力会社を選ぶ際には、以下の7つのポイントを考慮することが大切です。
- 料金プラン
- セット契約
- 特典
- 供給エリア
- 再生可能エネルギーの利用率
- 契約手続きの簡便さ
- カスタマーサポートの質
では各ポイントごとに詳しく解説します。
ポイント①料金プラン
基本料金と電力量料金(従量単価)の組み合わせを確認します。時間帯別料金プランでは、日中と夜間で異なる単価が設定されていることがあります。自身の生活パターンに合わせて、最も効率的なプランを選択することが重要です。
ポイント②セット契約
ガスや通信サービスとのセット契約で割引が適用される場合があります。エコキュートなどオール電化機器のリースとセットになったプランもあり、総合的なコスト削減につながる可能性があります。ただし、長期契約が条件となることが多いので、契約期間や解約条件をよく確認してください。
ポイント③特典
多くの電力会社がポイント還元やキャッシュバックなどの特典を提供しています。例えば、電気料金の支払額に応じてポイントが貯まるプランや、契約期間に応じてギフト券がもらえるキャンペーンなどがあります。これらの特典も含めて経済的メリットを総合的に判断することが大切です。
ポイント④供給エリア
どの電力会社が自分の住んでいる地域でサービスを提供しているかを確認します。供給エリア外の場合は契約できません。また供給エリア内であっても、利用できるプランやサービスが限定される場合があるので注意してください。
ポイント⑤再生可能エネルギーの利用率
環境への配慮を重視する消費者にとっては、再生可能エネルギーの利用率が高い電力会社を選ぶことが重要です。一部の電力会社では、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを100%使用したプランを提供しています。
ポイント⑥契約手続きの簡便さ
オンラインで完結する契約手続きを提供している電力会社もあります。また、支払い方法の選択肢(クレジットカード、口座振替、コンビニ支払いなど)が豊富な会社を選ぶことで、新たにカードや口座をつくる手間を省くことができます。
ポイント⑦カスタマーサポートの質
停電などの緊急時や、料金に関する疑問が生じた際のサポート体制は重要です。24時間対応のコールセンターを設置している会社や、チャットサポートを提供している会社など、サポート体制が充実している電力会社を選ぶことで、安心して電力サービスを利用できます。
【1人暮らし】電力会社選びのコツ
1人暮らしは電力消費が少ない場合が多いため、基本料金が低いプランがおすすめです。なお使用する電気機器の数が少ない場合、契約アンペア数を下げることで基本料金を抑えることが可能です。1人暮らしの場合は20〜30Aが一般的なアンペア数となります。
転勤などで入居期間が短くなる可能性がある場合は、長期契約を避けることも重要です。短期契約が可能な電力会社を選び、解約時の違約金が少ない、もしくはないプランを選択してください。
【4人以上家族】電力会社選びのコツ
4人以上の家族は一般的に電力使用量が多いため、使用量が多くなるほど従量単価が安くなる料金プランが有利となります。ちなみに4人以上の家族の場合は50A以上の契約を検討し、複数の電化製品を同時に使用してもブレーカーが落ちにくい環境を整えることも重要です。
また家族が多いと、ガスや通信サービスの使用量も多くなるため、これらのサービスとのセット契約の恩恵を受けやすくなります。電気・ガス・インターネットなどのトータルコストを削減できるプランを検討してみてください。
【賃貸契約】電力会社選びのコツ
賃貸物件の場合、電力会社の選択ができない場合があります。まず電力会社の変更が可能かどうか、大家さんや管理会社に確認してください。もし許可を得ることができたら、以下の2点に注意して電力会社を選ぶことをおすすめします。
一つはセット契約です。賃貸契約者は居住年数が比較的短いですが、電気・ガス・インターネットなどの契約を一元化できる電力会社を選ぶことで、引越し時の手続きを簡略化することができます。
もう一つはリース契約です。賃貸契約者は引越しの可能性が比較的高いため、初期費用を抑えられるリース契約が便利です。リースできる家電はエコキュートやIHクッキングヒーターが一般的ですが、冷蔵庫や洗濯機などを選べる電力会社もあります。
【新築購入】電力会社選びのコツ
新築住宅では長期的な視点で電力会社を選ぶことが重要です。例えば家族構成の変化や新たな電化製品の導入など、将来的な変化に柔軟に対応できる電力会社が適しています。プランの変更や追加サービスの導入など、幅広い選択肢があることが望ましいです。
また、新築住宅ではスマートホーム機能を活用することが増えています。電力使用量の見える化やIoT機器との連携が充実している電力会社を選ぶことで、より効率的な電力管理が可能になります。
【オール電化】電力会社選びのコツ
オール電化住宅では電力使用が増えるため、より電力会社とプランの選択が重要になります。一般的にオール電化住宅では夜間に電力を多く使うため、夜間の電力料金が割引される時間帯別料金プランが適しています。
また、オール電化機器のリース契約も検討する価値があります。エコキュートやIHクッキングヒーターなどをリース契約することで、初期費用を抑えることができます。
また、オール電化住宅は自家発電設備と相性が良いです。太陽光発電システムや蓄電池などを導入する場合、余剰電力を買い取ってくれる電力会社を選ぶと経済的メリットが大きくなります。
電気料金が安い電力会社を見つける方法
電力会社や料金プランを選択することで、単に電気代を節約するだけでなく、自身の生活環境やライフスタイルに合った電力サービスを受けることができ、より快適で効率的な生活を送ることが可能になります。
ただし、生活環境やライフスタイルは時間の経過とともに変化することがあります。例えば、在宅時間が増えたり、新しい電化製品を購入したりすると、電力使用量や使用時間帯が変わるかもしれません。
また、電力市場は常に変化しており、新しい料金プランや割引キャンペーンが頻繁に登場します。そこで、定期的に電力会社や料金プランを見直し、最適なプランを選択し続けることが重要です。
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※エネピのユーザー様の削減実績データから算出した金額です
※3~4人暮らしの場合の金額です
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
電力会社を切り替えるメリット・デメリットとは? |
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電力会社を切り替えるメリットは、電気料金の削減やセット割引の活用、カスタマーサービスの向上などです。一方デメリットは、違約金や料金プランのミスマッチが発生する可能性があることです。 |
電力会社を選ぶ時に重視すべきポイントとは? |
電力会社を選ぶ時に重視すべきポイントは7つあります。①料金プラン②セット契約③特典④供給エリア⑤再生可能エネルギーの利用率⑥契約手続きの簡便さ⑦カスタマーサポートの質。以上を総合的に判断することが大切です。 |
自分に合った電力会社を見つける方法とは? |
電力市場は常に変化しており、新しい料金プランや割引キャンペーンが頻繁に登場しているため、定期的に電力会社や料金プランを見直し、最適なプランを選択し続けることが重要です。ぜひenepi(エネピ)の『電気料金比較サービス』を利用してみてください。 |