引越し先がプロパンガス(LPガス)を使用する物件だった場合には、契約するプロパンガス会社を探す必要があります。

おおまかに解説すると、プロパンガスの契約の手順は以下のようになります。

①契約するプロパンガス会社を探す
②電話またはメールでプロパンガス会社に開栓の予約をする
③立ち会いのもとプロパンガス会社にガス開栓をしてもらう
④プロパンガス会社と契約書を交わす

※契約金はかかりませんが、ガス機器の購入や修理が必要な場合はその分の費用が発生します

さらに、賃貸新築中古物件などの物件の種類によって細かな手続きが異なるので、本記事で詳しくみていきましょう。


プロパンガス料金比較でガス代をお得に!

Step1

ガス料金を比較したい物件は?

Step2

どちらでガスを使用しますか?

引越し先で変わる!プロパンガス契約方法

お引越し先が賃貸物件・集合住宅の場合

集合住宅

お引越し先が賃貸物件、あるいはアパート・マンションなどの場合には、ご自身でプロパンガス会社をさがす必要はありません。

多くの場合、大家さん・管理会社・管理組合・不動産会社のいずれかがすでに契約するガス会社を決定しています。

よって、必要なのは以下のような手続きになります。

※戸建ての賃貸物件の場合、まれにプロパンガス会社をご自身で探すように言われる場合があるので、その場合は「お引越し先が戸建ての中古物件の場合」を確認して下さい。

  • ①大家さん・管理会社・管理組合・不動産会社のいずれかに、引越し先の物件で契約しているプロパンガス会社の名前と連絡先を聞く

  • ②①で教えてもらったガス会社に連絡し、プロパンガスの開栓の日を予約する
    (予約は引越し直前でも可能ですが、ガス会社の都合によってはすぐに対応ができないので、2週間前ぐらい前には予約をしておきましょう)

  • ③予約の日時に、立ち会いのもとでプロパンガスの開栓をしてもらう
    所要時間:15~20分
    ※立ち会いは必須です

  • ④プロパンガスの開栓が完了したら、ガス会社と契約書をかわす
    口座引落しやカード払いを選択する場合はこのタイミングで手続きをする

  • ⑤保証金が必要な物件の場合、保証金をガス会社に支払う

  • なお、保証金とはガス料金の未払いのリスクなどに備えて、ガス会社が事前に賃貸物件などの入居者から預かるお金です。

    多くの場合1万円程度です。

    この保証金は預り金なので、ガス料金の未払いなどがなければ、ガスの契約を解約する際に返金してもらうことになります。

    返金には保証金を渡した時に発行される預り証が必要になるので、預り証は解約時まで大切に保管しておきましょう。

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    お引越し先が戸建ての新築物件の場合

    戸建て

    ご自身で購入した新築の物件にお引越しされる際には、以下の2通りがあります。

    ・ご自身でプロパンガス会社を探すケース
    ・お家を建てたハウスメーカーさんからプロパンガス会社を指定されるケース

    後者の場合は、ハウスメーカーに契約予定のガス会社の連絡先を聞き、プロパンガスの開栓の流れを聞きましょう。

    前者の場合は、以下の手順に従ってプロパンガスの契約をするのがおすすめです。

  • ①お家を建てたハウスメーカーに、プロパンガスの配管工事が終わっているかどうか確認する

  • ②契約するプロパンガス会社を探す
    ※このとき、無料で複数のガス会社の料金プランを一括比較できる「enepi」を利用して探すのがおすすめです
  • 新築物件で契約するプロパンガス会社の選び方はこちら

  • ③契約予定のガス会社に物件の配管の状態などの確認をしてもらう
    所要時間:10~15分
    ※立ち会いは必須ではないですが、直接立ち会ったほうがよりご要望に沿った提案が受けられる場合があります

  • ④契約予定のガス会社から詳細見積もりを取得し、内容に問題がなければ開栓日の予約をする

  • ⑤予約の日時に、立ち会いのもとでプロパンガスの開栓をしてもらう
    所要時間:15~20分
    ※立ち会いは必須です

  • ⑥プロパンガスの開栓が完了したら、ガス会社と契約書をかわす
    口座引落しやカード払いを選択する場合はこのタイミングで手続きをする

  • プロパンガスは料金設定に縛りがない自由料金制のエネルギーなので、どのガス会社からプロパンガスの供給を受けるかで料金が大きく変わります。

    是非一度、お住まいの地域にあるプロパンガス会社の料金比較をしてみてください。

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    お引越し先が戸建ての中古物件の場合

    お引越し先が購入した中古物件の場合、事前に以下2点を確認する必要があります。

    ・プロパンガスのボンベやメーターが物件に残っているかどうか
    ・ボンベやメーターがある場合には、どこのガス会社の名前が書いてあるのか

    もし、ボンベやメーターが残っている場合には、プロパンガスの開栓に10~14日ほどかかるので、はやめにガス会社と話をすすめるのがおすすめです。

    ただし、ボンベやメーターを残していったガス会社とそのまま契約するのは避けましょう。

    プロパンガスの料金設定は完全にガス会社の自由であるため、ガス会社によってまったく料金が違います。それにもかかわらず、「ラクだから」という理由でよく検討せずにガス会社を決めると、相場よりも高い料金を毎月払い続けることになるかもしれません。

    最終的にボンベ・メーターを残していったガス会社と契約する場合にも、必ず他のガス会社の話も聞いてみましょう。


    それでは以下が、中古物件の詳細なプロパンガス契約の手順です。

  • ①契約するプロパンガス会社を探す
    ※このとき、無料で複数のガス会社の料金プランを一括比較できる「enepi」を利用して探すのがおすすめです

  • ②契約予定のガス会社に、物件の配管の状態などの確認をしてもらう
    所要時間:10~15分
    ※立ち会いは必須ではないですが、直接立ち会ったほうがよりご要望に沿った提案が受けられる場合があります

  • ③契約予定のガス会社から詳細見積もりを取得し、内容に問題がなければ「委任状」とよばれる書面を書く

  • ④契約予定のガス会社から残されたガスボンベ・メーターを置いていったガス会社に委任状を送付し、撤去してもらう
    ※通常、撤去まで7日間ほどかかります

  • ⑤残されていたガス・ボンベの撤去後、契約予定のガス会社に開栓日の予約をする

  • ⑥予約の日時に、立ち会いのもとでプロパンガスの開栓をしてもらう
    所要時間:15~20分
    ※立ち会いは必須です

  • ⑦プロパンガスの開栓が完了したら、ガス会社と契約書をかわす
    口座引落しやカード払いを選択する場合はこのタイミングで手続きをする

  • プロパンガス会社を探すにあたり、まず行うべきは「料金比較」です。

    お住まいの地域にあるプロパンガス会社の料金を比較し、相場よりも安いガス会社をチェックしてみましょう。

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    契約するプロパンガス会社はしっかり比較しよう

    比較する女性

    プロパンガスは自由料金なので会社によってまったく料金が違う!

    「プロパンガスなんてどこでも大して変わらないんじゃないの?」
    そう思われた方は要注意です!

    プロパンガスは水道や電気と違い料金設定に上限がありません。すべてガス会社の裁量に任されています。

    「プロパンガスの使用量は同じでも、料金は他社の2倍かかっている」といった話も珍しくありません。質の変わらないプロパンガスを購入するのに、倍のお金を払うなんて悔しいですよね。

    だからこそ、しっかりと各社の料金プランを比較し、適正価格を見極めることが必要なのです。

    以下の表は、全国のプロパンガスの平均料金をまとめたものです。
    お住まいの地域の平均料金をチェックしてみましょう。

    基本料金従量単価
    北海道2,170871
    青森県1,987824
    岩手県2,021802
    宮城県1,828698
    秋田県1,953786
    山形県1,949798
    福島県1,860733
    茨城県1,763637
    栃木県1,747629
    群馬県1,818624
    埼玉県1,800607
    千葉県1,808610
    東京都1,809607
    神奈川県1,847636
    新潟県1,964720
    富山県2,099764
    石川県1,949747
    福井県1,893727
    山梨県1,763647
    長野県1,840708
    岐阜県1,909680
    静岡県1,879670
    愛知県1,865666
    三重県1,901660
    滋賀県1,932675
    京都府1,975672
    大阪府1,842612
    兵庫県2,044685
    奈良県1,892618
    和歌山県1,972634
    鳥取県2,012762
    島根県2,131762
    岡山県2,026709
    広島県1,946700
    山口県2,091736
    徳島県1,997656
    香川県1,932695
    愛媛県1,954679
    高知県1,978637
    福岡県2,034668
    佐賀県1,961702
    長崎県1,878714
    熊本県1,781674
    大分県1,877659
    宮崎県1,803700
    鹿児島県1,695707
    沖縄県1,796730

    ※単位(円)
    ※日本エネルギー経済研究所石油情報センターのデータを基にエネピが独自で算出(2022年12月時点)


    プロパンガスの契約で後悔しないための秘訣は、平均料金よりも安いガス会社を選ぶことです。

    上記の金額を基準とし、お住まいの地域にあるガス会社の料金比較をしてみてください。

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    契約するプロパンガス会社を選ぶときの注意点

    注意点

    ここでは、実際に契約するプロパンガス会社を選ぶときに、注意すべき5つのポイントを紹介します。
    プロパンガスの契約で後悔することがないようにチェックしておきましょう。

    ポイント①不当な値上げを行わない

    プロパンガスの料金設定はガス会社が自由に行えます。

    そのため、最初は安い見積もり金額を提示して後から値上げをするガス会社もいます。

    いつの間にかプロパンガスの料金が高くなっていた……といった事がないように、不当な値上げを行わない会社かどうか事前にしっかりチェックしておきましょう。


    ポイント②地域の平均料金と同等以下の料金プランでガスを提供している

    前述のとおり、平均以上の料金設定をしているプロパンガス会社は避けるべきです。

    ただ、さまざまな理由によりプロパンガス料金は高めに設定される傾向があります。
    詳しくは以下記事をご覧ください。

    プロパンガスが高い4つの原因!誰でも簡単にできるガス代の節約方法を紹介


    ポイント③契約期間が不当ではない

    プロパンガスの契約は無償貸与により比較的長くなる傾向があります。

    無償貸与とは、ガス会社が初期費用を回収するための仕組みです。月々のガス代に給湯器やガスコンロなどのガス機器代金を上乗せして支払う契約です。

    契約期間は10~15年ほどで、途中で解約すると違約金が発生します。ちなみに、30年など長過ぎる契約期間を設けているガス会社は怪しいといえます。

    なお、無償貸与について詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。

    無償貸与でプロパンガス給湯器が無料?仕組みとメリット・デメリットを徹底解説


    ポイント④契約書に不明瞭な違約金・解約金の定めがない

    当然ですが、契約書に納得できない違約金や解約金の定めがあるプロパンガス会社は避けるべきです。

    契約を結ぶ際は、契約書の内容をきちんと確認し、不可解な点があれば遠慮せずに説明を求めましょう。

    そこで納得のいく説明がない場合は、ほかのガス会社を選ぶべきです。


    ポイント⑤ボンベの保守・点検、交換・配送、検針などの基本業務が滞りなく行われている

    契約後でないと判断が難しい点ではありますが、ボンベの配送・検針などの基本業務が滞りなく行われていることも非常に大切です。

    基本業務がおろそかなガス会社は、緊急時もおざなりな対応になる可能性が高いです。

    なお、このような点に問題があるガス会社は、ネット上で利用者から情報が寄せられているケースも多いので、ご自身でもチェックしてみてください。


    以上がプロパンガス会社を選ぶ際の注意点です。

    少し面倒に感じるかもしれませんが、以上のポイントを押さえておけば、優良なガス会社と契約することができ、ガス料金に頭を悩ます機会も減るはずです。

    ぜひ複数のガス会社をよく比較し、優良なガス会社を見定めてくださいね。

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    簡単お得な「電気とガスのセット割」

    引越し先のガス会社を選ぶ際、「電気とガスのセット割」を行っているガス会社を選ぶのもおすすめです。

    電気とガスを同じ会社で契約することで、両方の料金の割引がうけられます。

    また電気とガスの明細を一元化できるため、家計の管理が楽になるというメリットもあります。

    電気とガスどちらも新規契約が必要になる引越し時であれば、申し込み手続きにムダが少なく効率的ですよね。

    では、実際にどんなプランがあるのか見てみましょう。
    以下はエルピオガスの「電気とガスのセット割」です。

    エルピオガス・ENEOSでんきお得プラン

    解約時の注意点

    新しいプロパンガス会社と契約を結ぶ前に、以前のガス会社に解約の連絡をする必要があります。

    通常、ガス会社の解約に費用は発生しません。ただ、無償貸与などにより定められた契約年数があり、同年数を満たしていない場合は、違約金がかかる可能性があります。

    違約金に関しては契約書を確認するか、解約するプロパンガス会社に直接聞いてみてください。

    なおプロパンガスの解約・閉栓方法については以下記事で詳しく解説しています。

    プロパンガスの開栓!手続きの流れ・準備する物とは?

    まとめ

    ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

    プロパンガスの契約の手順は?
    プロパンガスの契約のおおかたの手順は次の通りです。①契約するプロパンガス会社を探す、②電話またはメールでプロパンガス会社に開栓の予約をする、③立ち会いのもとプロパンガス会社にガス開栓をしてもらう④プロパンガス会社と契約書を交わす。
    プロパンガスの契約で注意すべき点は?
    プロパンガスを契約する際の注意点は次の5点です。①不当な値上げ、②平均料金、③契約期間、④違約金・解約金、⑤ボンベの保守・点検および交換・配送。
    プロパンガス会社を比較するときの目安は?
    プロパンガス会社を比較するときは、平均料金を一つの目安にします。なおプロパンガス料金は地域によって差があるため、お住まいの地域の平均料金をチェックしておきましょう。
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