毎年、冬の訪れと共に、家庭内の暖房コストを気にしていませんか?
暖かく快適な室内温度を保ち、かつエアコンやヒーターの電気代を節約したいと考える人は多いでしょう。そこで、オイルヒーターが注目を集めています。オイルヒーターは効率的な暖房と静かな運転音が特徴であり、電気代を抑えながら暖かさを提供します。本記事では、オイルヒーターのメリットや電気代について詳しく解説します。お部屋の暖房器具を選ぶ際に、ぜひ参考になさってください。

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オイルヒーターの特徴とメリット・デメリット

オイルヒーターは電気で内部のオイルを加熱し、それによって部屋を暖める暖房器具です。オイルが熱された後は長時間にわたって熱を放出し続けることができるため、効率的に暖房を行えます。

それでは、オイルヒーターの運転の仕組みを簡単に説明します。

オイルヒーターの基本動作

①オイルの加熱:
オイルヒーターは、内部に封入された特殊な熱伝導オイルを使用します。電気の熱によってこのオイルが加熱されます。

②熱の放出:
加熱されたオイルは、本体全体に熱を伝えます。その結果、オイルヒーターの表面が温かくなり、周囲の空気を暖めます。

③自動温度制御:
多くのオイルヒーターには、設定温度に達すると自動的に停止する機能が備わっています。また、温度が下がると自動的に再稼働する機能もあります。これにより、快適な室温を保ちながら電気の無駄を抑えることができます。

オイルヒーターのメリットとデメリット

オイルヒーターには複数のメリットがあります。以下のような点が主なメリットです。

  • 省エネ性
  • 静音性
  • 安全性

一つは省エネ性です。オイルヒーターは内部で一度加熱したオイルの熱を長時間保持します。また、オイルヒーターは温度制御機能により、設定温度に達すると自動的に停止します。したがって、消費電力を最小限に抑えることができるのです。

もう一つは静音性です。オイルヒーターはファンを使用せず、オイルの熱を利用して暖房するため、稼働時の騒音が非常に少ないです。そのため、就寝中や静かな環境で使用しても、気になる騒音がほとんどありません。

もう一つは安全性です。オイルヒーターは熱したオイルを使用していますが、表面温度が低いため、やけどの心配が少ないです。また、部屋の空気を汚さないため、健康に悪影響を及ぼすこともないでしょう。

一方でオイルヒーターにはデメリットもあります。以下のような点に注意が必要です。

  • 電気代が高い
  • 暖まるまで時間がかかる

オイルヒーターはほかの暖房器具と比べて電気代が高い傾向があります。また、オイルヒーターは、オイルを加熱してから熱を放出するため、電源を入れてから部屋全体が暖まるまでに時間がかかります。急いで部屋を暖めたい場合には向いていません。

オイルヒーターの電気代の目安

通常、電気代は以下の計算式で求められます。

電気代(円) = 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力量料金(円/kW)

一般的なオイルヒーターの消費電力は500〜1,200W※程度です。したがって、電力量料金を35円/kWと仮定すると、1時間の電気代は17.5~42円となります。さらに、1日8時間の使用を想定した場合、1カ月の電気代は約4,200~10,080円となります。(※参照:デロンギ

ただし、これはあくまで目安であり、実際の消費電力および電気代はオイルヒーターの機種によって異なります。また、電力量料金は電力会社や料金プランによって変わります。

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【電気代比較】各種ヒーター・ストーブ・エアコン・こたつ

続いては、オイルヒーターの電気代を他の暖房器具と比較してみたいと思います。今回はオイルヒーターほか各種ヒーター・電気ストーブ・エアコン・こたつを取り上げます。では、各暖房器具の電気代を見てみましょう。

暖房器具1カ月の電気代の目安
オイルヒーター4,200~10,080円
セラミックファンヒーター5,136~8,804円
ハロゲンヒーター(電気ストーブ)5,869円
エアコン9,299円(4人家族:14畳用)
こたつ324~1,008円

このように、暖房器具の中で電気代が最も高いのはエアコン、最も安いのはこたつという結果になりました。オイルヒーターは他種ヒーターと比べて電気代が特に安いわけではありませんが、運転モードを弱~中で使用すれば比較的コストのかからない暖房器具と言えるでしょう。

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電気代を抑えるためのオイルヒーターの選び方

オイルヒーターの電気代を抑えるために、押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。

  • 消費電力の低さ
  • 省エネ機能の有無
  • タイマー機能の搭載
  • 適切なサイズの選択

まず、電気代を抑えるためには消費電力の低いオイルヒーターを選ぶことが重要です。消費電力が低いモデルを選ぶことで、同じ暖房効果を得るために必要な電力量を減らすことができます。

また、オイルヒーターには省エネ機能が搭載されている場合があります。省エネ機能があるモデルは自動的に温度を調節したり、運転時間を最適化したりすることで、消費電力を最小限に抑えることができます。

また、タイマー機能があるオイルヒーターを選ぶことで、必要な時間だけ稼働させることができます。例えば、就寝前や外出中に自動的にオフになるように設定することで、無駄な電力消費を防ぐことができます。

また、オイルヒーターのサイズは暖房する部屋の広さに合わせて選ぶ必要があります。適切なサイズのオイルヒーターを選ぶことで、必要以上の電力を消費することなく、効率的に部屋を暖めることができます。

これらのポイントを考慮しながら、製品の仕様や機能を比較検討した上で、自宅の環境に合う効率的なオイルヒーターを選ぶことが肝要です。

オイルヒーターの種類について

オイルヒーターにはさまざまなメーカーや種類があります。参考までに、一般的なオイルヒーターのメーカーの特徴や価格帯を紹介します。

デロンギ(DeLonghi)

デロンギのオイルヒーター

引用:デロンギ

デロンギはイタリアの家電メーカーであり、高品質な製品とデザイン性に優れた製品を提供しています。オイルヒーターにおいても、静音性や省エネ性に優れた製品が特徴です。また、温度調節の精度や安全性にも配慮されています。
デロンギのオイルヒーターの価格帯は、約10,000〜50,000円です。高品質な製品であるため他のメーカーよりもやや高価ですが、その性能と信頼性から多くのユーザーに支持されています。

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)

アイリスオーヤマのオイルヒーター

引用:アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマは日本の家電メーカーであり、幅広い製品ラインナップを展開しています。オイルヒーターもその一つで、コンパクトで使いやすい製品が特徴です。また、性能面でも優れた製品を提供しており、消費者からの評価が高いです。
アイリスオーヤマのオイルヒーターは、約5,000〜10,000円の価格帯で販売されています。リーズナブルな価格設定が特徴であり、コストパフォーマンスの高さが魅力です。

山善(Yamazen)

山善のオイルヒーター

引用:山善

山善は日本の家庭用品メーカーであり、幅広い製品を手がけています。オイルヒーターもその一つで、コンパクトでシンプルなデザインの製品が特徴です。性能面では、安全性や耐久性に優れた製品を提供しています。
山善のオイルヒーターは、約10,000〜30,000円の価格帯で販売されています。価格と性能のバランスを重視するユーザーに人気があります。

これらのメーカーは安全性が高く、効率的なオイルヒーターを提供しています。部屋の広さや予算に合わせて選んでくださいね。

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オイルヒーターのメンテナンスと節約方法

オイルヒーターのメンテナンスとお手入れは効率的な暖房を維持するために必要です。以下に具体的な方法を紹介します。
  • ホコリの除去
  • 本体の拭き掃除
  • 適切な保管

オイルヒーターは部屋のホコリを舞い上げてしまうことがあります。定期的に掃除機でヒーターパネルや周辺のホコリを吸い取りましょう。なおコンセント部分も忘れずに掃除して火災のリスクをなくすことも必要です。

さらに掃除機で吸い取れないホコリは、乾拭きで取り除きます。もし濡れた布で拭く場合は、お湯で湿らせた布を固く絞ってからオイルヒーターを拭いてください。マイクロファイバークロスも効果的です。

そしてオフシーズンは湿気の少ない場所に保管しましょう。またホコリが付着しないようにカバーをかけて保管するか、布などで覆っておくとよいでしょう。

これらのポイントを守って、オイルヒーターを長く安全に使いましょう。

オイルヒーターの節約方法

さらに、オイルヒーターを効率的に使うためにはいくつかのコツがあります。以下に、オイルヒーターの電気代の節約方法を紹介します。

オイルヒーターの節約方法

①適切な温度設定を行う:
高すぎる温度設定は無駄なエネルギーを消費します。2度から3度ほど設定温度を低くしてみましょう。

②部屋の断熱を改善する:
部屋の断熱性を高めれば、暖かい空気を部屋内に保ちやすくなります。窓際や壁際に設置することで冷気の侵入を防ぎ、電気代を抑えられます。

③他の暖房器具と併用する:
オイルヒーターの弱点は部屋全体を暖めるまでに時間がかかることです。他の暖房器具を併用することで、消費電力を抑えられます。

④サーキュレーターを併用する:
オイルヒーターだけでなく、サーキュレーターを使うことで部屋全体に暖かい空気を循環させられます。

⑤稼働時間を調節する:
オイルヒーターは電源を切った後も余熱が残り、部屋を暖めます。就寝時などは早めに使用を止めることで電気代を抑えられます。

参考:UR賃貸住宅

これらのコツを実践して、暖かく快適な冬を過ごしてくださいね。

まとめ

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

オイルヒーターのメリットとは?
オイルヒーターは省エネ性・静音性・安全性の3点で優れています。温度制御機能により消費電力を最小限に抑えることができ、またファンを使用しないため騒音がほとんどなく、また本体表面の温度が低いためやけどの心配が少ないです。
オイルヒーターの電気代の目安とは?
オイルヒーターの電気代の目安は、1カ月あたり約4,200~10,080円です。ただしこれはあくまで目安であり、実際の電気代はオイルヒーターの機種や運転時間によって異なります。
オイルヒーターの節約方法とは?
オイルヒーターの電気代を抑えるためには次の5つの方法が効果的です。①適切な温度設定を行う②部屋の断熱を改善する③他の暖房器具と併用する④サーキュレーターを併用する⑤稼働時間を調節する。
今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。