• 電気ポットを1日つけっぱなしにした場合、電気代は約21.7〜27.6円かかります。ただし、電気代は沸騰させる水量や回数によって変動します。
  • 電気ポットは大容量で保温機能があり、使用頻度が高い場合に便利です。ただ、少量のお湯を沸かす場合は電気ケトルの方が効率的です。

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電気ポットの電気代の目安

電気ポットの電気代が気になる方のために、電気代の計算方法から具体的な電気代の試算までを解説します。

電気代の計算方法

電気代は以下の式で計算できます。

電気代 = 消費電力量(kWh) × 電力量料金(円/kWh)

ここで、消費電力量は使用時間と消費電力を掛け算して求めます。例えば、1時間あたりの消費電力が1000W(1kW)であれば、1時間使用した場合の消費電力量は1kWhになります。また、1kWhあたりの電力量料金単価は31円※が目安です。

家電公取協より

電気ポットの消費電力

一般的な電気ポットの消費電力は以下の通りです。

容量沸騰時保温時
2.2L約1000W約35W

参照:関東電気保安協会

このため、1リットルのお湯を沸かす場合、以下のように計算できます。

沸騰にかかる時間を7~12分(0.12~0.20時間)と仮定し、電力量料金を31円とすると、
沸騰時の電気代:
1kW × 0.12時間 × 31円/kWh = 3.72円
1kW × 0.20時間 × 31円/kWh = 6.20円


また、沸騰したお湯を1時間保温する場合、以下のように計算できます。

保温時の電気代:
0.035kW × 1時間 × 31円/kWh = 1.085円


したがって、電気ポットの1リットルあたりの電気代は約3.7〜6.2円、保温時は1時間あたり約1.1円となります。ただし、電気代は機種や使用条件によって異なる場合があります。

1日・月間の電気代の試算

1日の使用状況を以下のように仮定し、電気代を試算します。

容量:2.2L
沸騰:3回(再沸騰:2回)
保温:12時間

沸騰にかかる時間を15~26分、再沸騰にかかる時間を1分とすると、
沸騰時:
1kW × 0.28時間 × 31円/kWh = 8.68円
1kW × 0.47時間 × 31円/kWh = 14.57円
保温時:
0.035kW × 12時間 × 31円/kWh = 13.02円

これを合計すると、1日の電気代は約21.7〜27.6円となります。また30日間使用すると、月間の電気代は約651〜828円になります。

なお、長時間保温すると電気代がかさむため、必要な時だけ再沸騰させる方が経済的です。この点については詳しく後述します。

どっちが安い?電気ケトルと比較

電気ポットは便利な給湯器具ですが、他の器具と比較することで、そのコストパフォーマンスやメリットを評価することができます。以下に、電気ポット・電気ケトル・やかんの給湯コストを比較します。

沸騰時間給湯コスト
電気ポット7~12分3.7~6.2円
電気ケトル5.3分3.4円
やかん8.9分(中火)3.2円

電気ケトルは長時間使用しない限り1回あたりのコストは低いですが、頻繁にお湯を使う家庭では電気ポットの方が効率的かもしれません。また、やかんは電気ポットと比べるとコストは低めですが、火の消し忘れや空焚きによって余分なエネルギーを消費する可能性があります。

それぞれのメリット・デメリットを比較

電気ポット電気ケトルやかん
容量
時間
コスト
保温
安全性

電気ポットは大容量で保温機能があり、使用頻度が高い場合に適しています。ただし沸騰に時間がかかる場合があり、また電気代が高くなりやすく、長時間の使用にはコストがかかります。

電気ケトルは短時間で少量のお湯を沸かすのに最適です。電気代が安く、また火を使わないため安全性が高いです。ただし保温機能がないため、何度もお湯が必要な場合には不便かもしれません。

やかんは大容量で一度に多くのお湯を沸かせ、コストも比較的安いです。ただしガス料金は、ガス会社によって通常よりも高くなる場合があります。またガスの使用は電気に比べて安全面に注意が必要です。

あなたの生活に合った沸かし方とは?

給湯器具はそれぞれメリットとデメリットがあるため、自分のライフスタイルや使用目的に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。例えば、以下のようなポイントで判断できます。

頻繁にお湯を使う:
家でお茶やコーヒーをよく飲む人には、電気ポットが便利です。また赤ちゃんのミルクを頻繁に作る場合にも、常にお湯を保温しておける利点があります。

少量のお湯を必要とする:
急いでいる時や1杯だけお湯が必要な時に素早く沸かしたい人には、電気ケトルが適しています。また必要なときに必要な分だけ沸かすことで、電気代を抑えることができます。

大量のお湯を沸かす必要がある:
大人数の家庭や料理でたくさんのお湯を使う人には、やかんが最も経済的です。大容量を一度に沸かすことができ、コストも低めです。また、ガス料金が安い地域に住んでいる場合は有利となります。

このように、それぞれの器具のメリットとデメリットを理解した上で、自分のニーズに合った最適な方法を選ぶことが、コストを抑える鍵となります。

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電気代に影響する要因

電気ポットの電気代は、いくつかの要因によって変動します。以下に、特に影響が大きい4つの要因について説明します。

使用頻度:
頻繁にお湯を使用する家庭では、電気ポットを常に稼働させているため、電気代が高くなる傾向があります。保温機能を利用することで必要なときにすぐにお湯を使える利点がありますが、その分電力消費も増加します。逆に使用頻度が少ない場合は、電気ケトルの方が経済的であることが多いです。

保温設定:
保温温度が高いほど消費電力が増加します。したがって保温時の温度を低めに設定することで、電気代を節約することが可能です。また、保温機能を使用しない場合は電気代を大幅に削減できます。

容量と水量:
大容量の電気ポットを使用する場合、一度に多くのお湯を沸かすことができるため効率的に使用できますが、常に満水状態で保温していると、電気代がかさむことがあります。逆に少量のお湯しか必要ない場合は、必要な分だけ水を入れて沸かすことで、無駄な電力消費を抑えることができます。

機種による違い:
最新のモデルは省エネ性能が向上しており、保温時の消費電力が少ないものが多くなっています。また保温温度を細かく設定できる機種や、自動で電源を切る機能が搭載されているものは、電気代を抑えるのに役立ちます。逆に古いモデルでは保温機能が効率的でない場合があり、電気代が高くなることがあります。

これらの要因を考慮することで、電気ポットの消費電力を効率的に管理し、電気代を抑えることが可能です。

電気代を節約するコツ

節約のイメージ

電気ポットは長時間使用すると電気代がかさんでしまいます。ここでは、電気代を効率的に節約するための具体的な方法を解説します。

方法①適切な水量で沸かす

電気ポットを使用する際は、必要な分だけ水を入れることが重要です。例えば、カップラーメンを作る場合は約300〜500mlの水が必要ですが、ポットを満タンにする必要はありません。

水量を減らすことで沸騰にかかる時間が短縮され、電力消費を抑えることができます。具体的には、2リットルのポットを満タンにするのではなく、必要な1リットルだけを沸かすことで、電力を最大約50%カットできる可能性があります。

方法②保温時間を見直す

保温機能を長時間使用することは、電気代が高くなる原因となります。特に保温時間が2時間を超えると、保温にかかる電力が再沸騰にかかる電力よりも高くなることが多いです。

したがって長時間お湯を使わない場合は、保温をせずに必要なときに再沸騰させる方が経済的です。また、魔法瓶のような断熱性の高いポットを使用することで、保温効果を高めつつ電力消費を抑えることができます。

方法③タイマーを活用する

電気ポットにはタイマー機能が搭載されているモデルがあります。この機能を利用することで、就寝中や外出中の時間帯に合わせて自動的に電源を切ることができ、無駄な電力消費を防ぐことができます。また、タイマーを設定することで必要な時間にお湯が沸くようにすることも可能です。

方法④一度にまとめて沸かす

お湯をまとめて沸かすことも、電気代を節約するための有効な方法です。例えば朝食や昼食の準備をする際に、必要な分のお湯を一度に沸かしておくことで、再沸騰の回数を減らすことができます。特に複数の料理を同時に準備する場合は、まとめて沸かすことで効率的に電力を使用できます。

これらの使用法を実践することで、電気ポットの電気代を効果的に節約することが可能です。日常生活の中でぜひ取り入れてみてください。

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購入時のチェックポイント

電気ポットを選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。特に、以下の点を考慮することが重要です。

必要に応じたサイズ選び:
電気ポットのサイズは、使用する人数や用途に応じて選ぶことが重要です。一般的には、家庭用であれば2L〜4Lの容量が推奨されますが、一人暮らしの場合は0.8L〜1.2L程度の小型サイズが適しています。

また、カップラーメンを作る場合は300ml〜500mlの水が必要ですが、コーヒーを淹れる場合は200ml程度で済むため、必要な水量を考慮して選ぶとよいです。容量が大きすぎると無駄に電気代がかかることもあるため、適切なサイズを選ぶことが節約にもつながります。

消費電力や省エネ機能:
電気ポットの消費電力はモデルによって異なりますが、一般的には700W〜1300W程度です。消費電力が高いほど沸騰時間は短縮されますが、電気代も高くなります。

省エネ機能が搭載されているモデルを選ぶことで、長時間の使用時に電力を抑えることが可能です。例えば、保温時の消費電力を低く抑える機能や、使用しないときに自動で電源が切れる機能があると、より効率的に電力を管理できます。

口コミや評価の確認:
購入前には、他のユーザーの口コミや評価を確認することも重要です。実際の使い勝手や耐久性についての情報は参考になります。オンラインショップやレビューサイトでの評価をチェックし、特に気になる点や問題点がないかを確認してみてください。なお高評価の製品は性能が高いことが多いですが、個々のニーズに合った製品を選ぶことが大切です。

これらのポイントを考慮することで、自分のライフスタイルに合った電気ポットを選ぶことができ、満足のいく買い物が実現できるはずです。

まとめ

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

電気ポットの電気代の目安とは?
電気ポットの1リットルあたりの電気代は約3.7〜6.2円、保温時は1時間あたり約1.1円となります。ただし、電気代は機種や使用条件によって異なる場合があります。
電気ポットと電気ケトルの比較とは?
電気ポットは大容量で保温機能があり、使用頻度が高い場合に適しています。一方、電気ケトルは短時間で少量のお湯を沸かすことができ、1回あたりのコストが低いです。ただし保温機能がないため、何度もお湯が必要な場合には不便かもしれません。
電気ポットの電気代の節約方法とは?
電気ポットの電気代を節約するためには、以下の方法を状況に応じて使い分けることが重要です。①適切な水量で沸かす②保温時間を見直す③タイマーを活用する④一度にまとめて沸かす。

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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。