キッチンのある多くの家電製品は、いずれも熱を出すために消費電力が高く、電気代がかがる製品が多いですが、普段使っている電気ポットははたしてどうなのでしょうか。
電気ポットの電気代と節約術を各メーカーから発売されている製品の特徴なども合わせてご紹介しましょう。
電気ポットの電気代ってどれくらい?
電気ポットとは、本体に内蔵された電気ヒーターを使い、水を沸騰させたのちに、一定の温度を保つように保温するためのキッチン家電のひとつになっています。
従来の電気ポットは電気ヒーターのオンオフによって温度を保つようになっていましたが、最近の機種は、ポットのふたや、側面に高性能の断熱材を使用して、加熱後の温度を保つような構造で、省エネ化を実現しています。
従来型の電気ポットの電気代を調べてみると、沸騰するときの消費電力は約1,000W、保温時は約35Wで、これを24時間連続で使用した場合の1ヶ月の電気代は約920円と試算できます。
メーカー別 電気ポットの特徴と電気代の比較
象印
従来電気ヒーターで保温だったものを、まほうびんを利用して一度沸騰した後も2時間後でも92℃の温度をキープできるハイブリット保温を採用しました。
沸騰検知センサーの検出精度の向上や、ふた・側面の断熱層を強化することで年間消費電力量を10%削減でき、年間消費電力量251kWhを実現し、電気代が1日17.4円・1ヶ月522円ほどの維持費で使えます。
タイガー
象印と同様に電気でお湯を沸かし、まほうびんで保温する構造で、プラグを抜いてから2時間経過しても90℃以上の温度をキープできるのが特徴になっています。
給湯が楽な電動式と電源を抜いて給湯できるエアー式の両方を採用し、蒸気レス方式を採用していているので、まったく蒸気を本体の外に出さない構造が特徴です。
年間消費電力量254kWhを実現し、電気代が1日17.6円・1ヶ月529円ほどの維持費で使えます。
パナソニック
パナソニックの特徴も、他社同様にヒーターでお湯を沸かしつつ、保温は高性能真空断熱材「U-Vacua」を採用することで、保温時の省エネ性能を大幅に向上させています。
また学習省エネという機能を搭載していて、毎日の使用状況を記憶することで、使わない時間帯のヒーターを自動的にオフすることで、さらなる節電効果を高めています。
年間消費電力量226kWhを実現し、電気代が1日14.1円・1ヶ月423円ほどの維持費で使えます。
電気ポットを選ぶポイント
電気ポットと同じような機能を持つキッチン家電に、電気ケトルというものがありますが、この2つの違いとしては、電気ポットは通電していれば、常にお湯が使えるものですが、電気ケトルは使うときだけお湯を沸かして、短時間だけ保温する構造になっています。
電気ポットと電気ケトルの消費電力の違いとして、電気ポットは沸騰時は1,000W、保温時10Wほどの消費電力で、1,000Wで2Lのお湯を10分で沸かした場合はおよそ0.48円の電気代がかかります。電気ケトルの場合も、ほぼ同様の電気代ですが、電気ポットの場合は長時間保温をするために、その分だけ電気代がかかるので、トータルできには電気ケトルの方が電気代はかかりません。
ひとり暮らしや少人数の家庭など、使用頻度が少ない家庭は電気ケトルを利用し、また家族の人数が多かったり使用頻度の多い家庭には、電気ポットを使う選択が正しい使い方といえるでしょう。ただ、電気ポットの保温時の電気代は真空断熱材の採用などで、省エネ率が極めて高くなっていて、年々その差は縮まっている状況です。
電気ポットの節電対策
電気ポットの節電対策としては、従来の方法の電気ポットと最新型の電気ポットを比較した場合、沸騰させるときの電気代にはそれほど違いがないですが、断熱材の進化によって、保温時の電気代がずいぶんと違っています。省エネのためにも、古い電気ポットを使っている方は、最新式の電気ポットに買い換えるのが、一番の節電対策といえます。
また、電気ポットには、機種によっては省エネモードを搭載している機種もあるので、こういった機能は有効活用していき、ポットに入れる水も毎回満水にすると、それだけ多くの電気を消費するので、2回~3回の使用量を保つように使うのが節電に効果があります。
さらに、お湯の温度設定を高めに設定すると当然消費電力もかかるので、低めに設定して必要なときだけ再沸騰させることで、省エネ効果があります。
まとめ
以前の電気ポットは電気代が高い印象がありましたが、やはり真空断熱材の開発の効果は絶大で、保温時の電気代が大幅に安くなった事で、電気ケトルの電気代においての優位性も少しずつなくなりつつある状況です。
購入に当たっては、従来の電気ヒーターのみの電気ポットも安いタイプにはまだ発売されているので、電気代を考えた場合、真空断熱材を採用したモデルを選択するようにしましょう。
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