大阪ガスの電気料金は、ガスとのセット割引があるものの、他社より高いという声もあります。そこで本記事では、大阪ガスの電気料金が本当に高いのか、関西電力など他社のプランと料金比較を行ないます。電力会社の切り替えや電気代の節約を考えている、関西圏にお住まいの方はぜひ参考になさってください。
- 大阪ガスの電気はガスとのセット契約がお得です。一方、電気単独で契約する場合は経済的メリットが少なくなります。
- 大阪ガスの電気料金は関西電力と比べて基本料金や電力量料金が若干安いですが、燃料費調整額が割高になる場合があります。
大阪ガスの電気の概要

大阪ガスは電力自由化に伴い、一般家庭向けに多様な電気料金プランを提供しています。特にガスと電気をセットで利用することで、より便利で経済的なサービスを提供することを目指しています。
大阪ガスの電気は関西エリア(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県・福井県・三重県)で利用可能です。ただし、一部の料金メニューは全国エリアで対応しています。
大阪ガスでは、以下のような多様な電気料金プランを用意しています。
ベースプラン:
最低料金(基本料金)と段階的な電力量料金で構成される一般的な料金プランです。ガスとセットで契約することで割安な料金が適用されます。
スタイルプラン:
特典やポイント還元が充実したプランです。例えば電気代に応じてdポイントが還元されるプランや、Amazonプライム年会費が負担される特典付きのプランなどがあります。
新生活応援プラン:
ガスとまとめて契約することで「新生活セット割」が適用され、電気の基本料金が永年無料になります。また、「スマイLINK」ボーナスとして3,000円分のポイントがもらえる特典もあります。
これらのプランは、主に関西エリアのお客さま向けに提供されています。
大阪ガスでは、電話やオンラインでの申し込みが可能で、スマートメーターの設置も原則無料です。ちなみに大阪ガスが実施したアンケート結果によると、多くの顧客が手続きの簡便さやサポート体制に満足していることがわかっています。
大阪ガスの電気が向いている人とは
大阪ガスの電気は以下のような人に向いています。
大阪ガスの都市ガスを既に使用している、または使用予定の方
大阪ガスの電気は同社の都市ガスを利用している顧客にとって魅力的な選択肢となります。ガスと電気をまとめて契約することで料金が約3%お得になるため、光熱費の節約が期待できます。また、ガスと電気の支払いや手続きを一つの窓口で済ますことができ便利です。
サブスクリプションサービスやポイント還元を活用したい方
大阪ガスでは様々な企業との連携により、サブスクリプションサービスやポイント還元などの特典を提供しています。例えば「Amazon Prime」や「ABEMA」のサービスをよりお得に利用できるプランがあります。また「dポイント」などのポイントが貯まるプランが用意されており、日常的な買い物での節約にもつながります。
大阪ガスの電気に関するトピック
大阪ガスの電気に関する最近の主なトピックを紹介します。
- 飲食店などをおトクに利用できる「いっとくパス」がもらえる!
- 11月の電気・ガス料金、政府の補助縮小で値上がり
- 蓄電池や電気自動車を使用するお客さま向けの電気料金プランを新設
では各トピックについて詳しく説明します。
飲食店などをおトクに利用できる「いっとくパス」がもらえる!
大阪ガスが提供する電気料金プランを新規で申し込み、一定の条件を満たすと、関西の飲食店を中心とした加盟店で利用できるデジタルチケット「いっとくパス」が必ずもらえます。

このキャンペーンの概要は以下のとおりです。
【期間】
2024年11月1日(金)~2025年1月6日(月)
【条件】
・近畿2府4県で下記の対象プランを新規で申し込むこと(プラン変更は対象外)
ベースプランA/A-G/B/B-G、家庭用ガス発電プラン、JO1でんき、スタイルプラン全種、新生活応援プラン、ウィズプラン全種、MY 蓄電プラン+、MY EVプラン、ファミリー応援プラン
・2024年11月1日(金)~2025年2月28日(金)に電気供給が開始していること
・電気供給開始日の翌月末までに大阪ガス会員サイト「マイ大阪ガス」に初回ログインすること(ライト会員は対象外)
【特典】
いっとくパス
1等:10,000円分(確率10%)
2等:3,000円分(確率20%)
3等:500円分(確率70%)
いっとくパスは、飲食店などで使える商品券であり、スマートフォンで利用するデジタルチケットです。利用可能店舗などの詳細は、いっとくパス公式サイトをご確認ください。
11月の電気・ガス料金、政府の補助縮小で値上がり
11月に請求される関西電力の電気料金と大阪ガスのガス料金が値上がりすることが、NHKより報じられました。使用量が平均的な家庭の場合、以下のような値上げ額となります。
・関西電力の電気料金は前月より390円高い7014円になる見込み
・大阪ガスのガス料金は前月より243円高い6226円になる見込み
値上げの要因は、物価高対策として政府が実施していた電気・ガス料金の補助金が10月の使用分から縮小されるためです。したがって、大阪ガスの電気料金も11月より値上がりすることが予想されます。
蓄電池や電気自動車を使用するお客さま向けの電気料金プランを新設
大阪ガスは蓄電池や電気自動車(EV)を使用する家庭向けに、新しい電気料金プランを2024年7月1日から開始すると発表しました。
太陽光発電システムの普及による昼間の余剰電力発生や、需要ピーク時間帯の電力不足、そして災害時のレジリエンス性向上の必要性から、蓄電池やEVへの注目が高まっていることが背景にあります。
新プランの概要は以下の通りです。
MY蓄電プラン+:
IoT対応蓄電池単体利用者向けのプランです。大阪ガスとして家庭向けでは初となるJEPX市場連動型を導入し、余剰電力時間帯の料金単価を安く設定することで充電を促進します。
MY EVプラン:
EV利用者向けのプランです(ガス併用、充電機能のみの設備を持つ専用住宅)。通年で夜間の料金単価を安く設定し、EV充電コストを低減します。昼間の一部時間帯では、JEPX市場価格が料金単価に反映されます。
大阪ガスは、これらの新プランを通じて、電力需要の平準化および顧客の電気代低減に貢献することを目指しています。
大阪ガスの電気のメリットとデメリット

ここまでの内容を踏まえ、大阪ガスの電気のメリットとデメリットを整理してみます。
大阪ガスの電気のメリット
大阪ガスの電気の主なメリットは次の3つです。
- 他サービスとのセット割引
- 豊富な料金プランから選べる
- 環境に優しい選択肢がある
他サービスとのセット割引:
大阪ガスでは電気と他サービスをまとめて契約することで、さまざまな特典を受けられます。例えば ガスとセットで契約すると「まとめトク料金」が適用され、ガス料金が約3%お得になります。さらにインターネットもセットで契約すると「もっとまとめトク料金」が適用され、ガス料金が約6%お得になります。
豊富な料金プランから選べる:
大阪ガスの電気料金プランはそれぞれ異なるニーズに応じて設計されているため、自分のライフスタイルや使用状況に最も適したプランを選ぶことができ、光熱費の節約が期待できます。なお、料金プランの種類については次項で詳しく説明します。
環境に優しい選択肢がある:
大阪ガスは環境に配慮したオプションも提供しています。例えば、CO2排出量をゼロにする再生可能エネルギー100%プランがあります。また、電気自動車など環境に優しい機器の使用を促進するための特別プランも提供されています。これらのプランを通じて環境保護に貢献しながら、自身のニーズに合った電力サービスを利用することが可能です。
大阪ガスの電気のデメリット
大阪ガスの電気の主なデメリットは次の3つです。
- 利用エリアが限定的
- 解約金が発生する場合がある
- 電気契約のみだとメリットが少ない
利用エリアが限定的:
大阪ガスの電気が利用できるのは、一部のプランを除いて、関西電力エリアに限られています。全国で利用可能なプランは「ベースプランA/B」と「JO1でんき」のみです。また、関西エリア以外では都市ガスの提供がないため、電気とガスのセット割引を受けられません。
解約金が発生する場合がある:
大阪ガスの電気の一部のプランでは解約金があります。例えば「スタイルプランP」「ウィズradikoプラン」「ウィズよしもとプラン」などの特典付きプランでは、契約期間途中での解約に解約金が発生します。
また、 「ベースプランB」などで「長期2年割引」「動力セット割引」などのオプション割引を利用している場合、契約期間途中での解約には8,800円(税込)の解約金が発生します。
解約金の存在は、料金プランや電力会社を変更する際の障壁となります。そのため家族構成やライフスタイルが変化した際に、柔軟に対応することが難しくなるかもしれません。
電気契約のみだとメリットが少ない:
大阪ガスの電気は、ガスやインターネットとのセット契約を基本としたサービス設計です。そのため「まとめトク料金」や「もっとまとめトク料金」などの割引が適用されない単独契約では、十分な経済的メリットを得られない場合があります。
また、大阪ガスは電気の単独契約を前提としていないため、オール電化向けのプランがありません。そのためオール電化住宅の場合、他社と比較して料金が高くなる可能性があります。
大阪ガスの電気の料金プラン

大阪ガスの電気料金プランにはさまざまなタイプ・種類があります。各プランの特徴や特典、料金設定について説明します。
新生活応援プラン:
1人暮らしなど使用量が少ないお客さま向け。電気とガスをまとめて契約することで基本料金が無料になります。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥200.00 |
| 電力量料金 | 最初の20kWhまで | ¥0.00 |
| 20kWhをこえ350kWhまで | ¥26.75 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥27.72 |
※オプション割引(新生活セット割):基本料金が0円
ファミリー応援プラン:
家族人数が多く、電気をたくさん使う家庭向け。ガスとのセット割引が適用されます。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥411.57 |
| 電力量料金 | 最初の300kWhまで | ¥21.90 |
| 300kWhをこえ350kWhまで | ¥22.90 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥27.69 |
ベースプランA-G:
平均的な使用量で、都市ガスとのセット契約がある家庭向け。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥466.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.21 |
| 120kWhをこえ350kWhまで | ¥24.80 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥27.72 |
ベースプランA:
平均的な使用量で、都市ガスとのセット契約がない家庭向け。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥466.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.21 |
| 120kWhをこえ350kWhまで | ¥25.20 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥28.01 |
家庭用ガス発電プラン:
エネファームやエコウィルを設置している家庭向け。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥466.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.21 |
| 120kWhをこえ350kWhまで | ¥24.80 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥27.72 |
スタイルプランS:
給湯器などの機器保証や住まいの駆けつけサービスが利用可能。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥1,349.82 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.51 |
| 120kWhをこえ300kWhまで | ¥20.83 | |
| 300kWhをこえる分 | ¥28.59 |
スタイルプランP:
契約期間中にAmazonプライムの年会費を負担してくれます。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥855.64 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.46 |
| 120kWhをこえ360kWhまで | ¥24.72 | |
| 360kWhをこえる分 | ¥28.59 |
スタイルプランd:
電気代に応じてドコモのdポイントが還元されます。最大6%還元。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥522.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.20 |
| 120kWhをこえ300kWhまで | ¥25.60 | |
| 300kWhをこえる分 | ¥28.58 |
スタイルプランE:
CO2排出量ゼロの電気が利用できる、環境に配慮した選択肢。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥466.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥22.20 |
| 120kWhをこえ300kWhまで | ¥25.99 | |
| 300kWhをこえる分 | ¥29.68 |
※スタイルプランE-ZERO
ウィズradikoプラン:
契約期間中にradikoプレミアム会員の年会費を負担してくれます。音楽やラジオ好きに最適。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥841.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.21 |
| 120kWhをこえ350kWhまで | ¥24.75 | |
| 350kWhをこえる分 | ¥28.59 |
JO1でんき:
JO1ファン向けの特典付きプランで、オンラインイベント視聴権などの特典が付与されます。
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 最低料金 | 最初の15kWhまで | ¥881.57 |
| 電力量料金 | 15kWhをこえ120kWhまで | ¥20.21 |
| 120kWhをこえ360kWhまで | ¥24.69 | |
| 360kWhをこえる分 | ¥28.59 |
※関西エリアのお客さま向け
MY蓄電プラン+:
IoT対応蓄電池を設置している家庭向け。余剰電力時間帯を利用することで、充電コストが割安になります。
【中間季(3~6,10,11月)】
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥498.00 |
| 上記に加えて100kWhにつき | ¥100.00 | |
| 電力量料金 | 昼間時間(8時~16時)※ | ¥19.98 |
| 生活時間(6時~8時、16時~22時) | ¥25.98 | |
| 夜間時間(22時~翌6時) | ¥23.98 |
【夏季・冬季(7~9,12~2月)】
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥498.00 |
| 上記に加えて100kWhにつき | ¥100.00 | |
| 電力量料金 | 昼間時間(8時~16時) | ¥27.98 |
| 生活時間(6時~8時、16時~22時) | ¥24.98 | |
| 夜間時間(22時~翌6時)※ | ¥19.98 |
※記載単価を上限にJEPXのスポット市場価格に基づき変動します
MY EVプラン:
電気自動車(EV)を所有している家庭向け。夜間料金が安く、充電コストが割安です。
【360kWh/月までの場合】
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥480.00 |
| 電力量料金 | 昼間時間(9時~16時)※ | ¥23.60 |
| 生活時間(8時~9時、16時~22時) | ¥23.60 | |
| 夜間時間(22時~翌8時) | ¥19.98 |
【360kWh/超の場合】
| 内訳 | 区分 | 料金単価 |
|---|---|---|
| 基本料金 | - | ¥450.00 |
| 電力量料金 | 昼間時間(9時~16時)※ | ¥24.62 |
| 生活時間(8時~9時、16時~22時) | ¥24.62 | |
| 夜間時間(22時~翌8時) | ¥19.98 |
※記載単価を上限にJEPXのスポット市場価格に基づき変動します
これらのプランは、各家庭のライフスタイルやニーズに合わせて選択できるように設計されています。多くのプランが関西エリアに限定されていますが、「ベースプランA」や「JO1でんき」など一部のプランは全国で利用可能です。
なお、各プランの特典や料金は変更される場合があります。最新情報は大阪ガスの公式サイトで確認することをお勧めします。
電気料金の計算方法について
大阪ガスの電気料金は、以下の要素を基に計算されます。

基本料金(最低料金):
契約プランに応じて設定される固定料金です。基本料金制と最低料金制があり、最低料金制では一定の電力量が含まれています。
電力量料金:
使用した電力量に応じて発生する料金で、一般的に1kWhあたりの単価が設定されています。電力量に応じて段階的に単価が変わることが多く、使用量が増えるほど単価が高くなる仕組みです。
燃料費調整額:
火力発電に使用する燃料の価格変動を反映させたもので、毎月変動します。燃料費調整額は、燃料価格が基準価格よりも低い場合は減算、高い場合は加算されます。
再エネ賦課金:
政府が定めた再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく費用で、すべての電気使用者が負担します。
このように電気料金は複数の要素から成り立っており、実際の請求額は使用量や料金プラン、その時々の燃料費調整額などによって変動します。
関西電力の料金プランとの比較
関西エリアにおける低圧電力供給市場は、電力自由化以降、地域電力会社である関西電力と都市ガス大手の大阪ガスによる顧客獲得競争が深化しています。エネルギー価格の変動が続く2026年現在、各家庭の光熱費負担を最適化するためには、単なる基本料金や従量料金単価の比較にとどまらず、燃料費調整額の上限の有無や都市ガスとのセット割引構造、さらには政策的な電気・ガス料金支援措置の影響までを含めた多角的な分析が不可欠です。
2026年8月検針分(2026年7月使用分)の電力・ガス料金においては、政府の「電気・ガス価格激変緩和対策等支援事業」による支援が適用されており、低圧電力に対して1kWhあたり3.5円(2026年9月分は4.5円/kWh)、都市ガスに対して1m³あたり14.0円(2026年9月分は18.0円/m³)の値引きが行われます。こうした政策的支援を踏まえつつ、本項では大阪ガスの主力プランである「ベースプランA-G」と関西電力の規制料金プランである「従量電灯A」を軸に、両社の料金構造と総合的な経済性を比較します。
本体料金(最低料金および電力量料金)の価格構造比較
大阪ガスの「ベースプランA-G」は、関西電力の「従量電灯A」に対抗するプランとして設計されており、最低料金および中・高使用量帯における電力量料金単価を低く設定することで差別化を図っています。
| 項目 | 大阪ガス「ベースプランA-G」 | 関西電力「従量電灯A」 | 構造的差異と特徴 |
|---|---|---|---|
| 最低料金(最初の15kWhまで) | 466.57円/契約 | 522.58円/契約 | 大阪ガスが56.01円安価 |
| 電力量料金:第1段階(15kWh超〜120kWh) | 20.21円/kWh | 20.21円/kWh | 両社同額 |
| 電力量料金:第2段階(120kWh超〜350kWh) | 24.80円/kWh | 120kWh超〜300kWh:25.61円/kWh | 大阪ガスは適用上限が350kWhと広く単価も0.81円安価 |
| 電力量料金:第3段階(350kWh超過分) | 27.72円/kWh | 300kWh超過分:28.59円/kWh | 大阪ガスの適用開始閾値が高く単価も0.87円安価 |
本体料金における最大の特徴は、第2段階料金の適用範囲の違いにあります。関西電力の従量電灯Aでは120kWhを超えて300kWhまでの180kWh分に25.61円/kWhが適用され、300kWhを超えると第3段階の28.59円/kWhへ移行します。これに対し、大阪ガスのベースプランA-Gでは第2段階(24.80円/kWh)の範囲が350kWhまで拡大されており、第3段階単価(27.72円/kWh)自体も関西電力より割安に抑えられています。このため電力使用量が増大するほど、大阪ガスの本体料金における優位性が拡大する構造となっています。
下表は、世帯人員別の平均的な月間電力使用量モデルにおける本体料金(最低料金+電力量料金)の計算結果と両社の差額を示したものです。
| 世帯人数モデル(月間使用量) | 大阪ガス「ベースプランA-G」 | 関西電力「従量電灯A」 | 差額(大阪ガスの削減額) |
|---|---|---|---|
| 1人暮らし(280kWh) | 6557円 | 6742円 | -185円 |
| 2人暮らし(404kWh) | 9790円 | 10228円 | -439円 |
| 3人暮らし(439kWh) | 10760円 | 11228円 | -468円 |
| 4人以上世帯(524kWh) | 13116円 | 13659円 | -543円 |
※月間使用量:東京都の値を基に「家庭部門のCO2排出実態統計調査」より算出
本体料金のみの比較においては、単身世帯(280kWh)で月額185円(年間約2,220円)、4人以上世帯(524kWh)で月額543円(年間約6,516円)、大阪ガスの方が安い傾向が示されています。
燃料費調整制度と適用単価の差分について
関西電力の「従量電灯A」は従来の規制料金プランであり、電気特定小売供給約款に基づき平均燃料価格の上限(40,700円/kl)が設定されています。世界的な燃料価格高騰により実際の平均燃料価格が上限を超過した場合でも、消費者が負担する燃料費調整単価は上限値を前提として算出されるため、一定以上のコスト上昇分が遮断される保護機構として機能します。
一方、大阪ガスの「ベースプランA-G」をはじめとする新電力・新料金プランは上限を廃止しているため、燃料価格の高騰がダイレクトに単価へ反映されます。2026年8月分電気料金の算定基礎となる貿易統計実績(2026年3月〜5月)における平均燃料価格は48,100円/klに達しており、上限基準値(40,700円/kl)を約18.2%上回っています。この結果、両社の燃料費調整単価には明確な差が生じているのです。
| 比較項目 | 大阪ガス「ベースプランA-G」 | 関西電力「従量電灯A」 | |
|---|---|---|---|
| 平均燃料価格の上限設定 | なし(上限撤廃) | あり(上限:40700円/kl) | |
| 2026年8月分 適用平均燃料価格 | 48100円/kl | 40700円/kl(上限適用) | |
| 2026年8月分 燃料費調整単価(政府支援前) | 最初の15kWh:46.05円 / 15kWh超:3.07円/kWh | 最初の15kWh:33.66円 / 15kWh超:2.24円/kWh | |
| 2026年8月分 燃料費調整単価(政府支援適用後) | 最初の15kWh:-6.45円 / 15kWh超:-0.43円/kWh | 最初の15kWh:-18.84円 / 15kWh超:-1.26円/kWh |
2026年8月分における燃料費調整単価(政府支援適用前)を比較すると、15kWhを超える使用分において関西電力が2.24円/kWhであるのに対し、大阪ガスは3.07円/kWhとなっています。これは関西電力の従量電灯Aに上限が適用されていることによる直接的な効果であり、大阪ガスの燃料費調整単価は関西電力の約1.37倍の水準です。
この単価差(1kWhあたり0.83円の差)は、月間400kWhを使用する家庭において月額約332円の差額(大阪ガスの負担増)として発生します。したがって前述した本体料金における大阪ガスの節約幅(404kWhで月額439円安)の大部分が、燃料費調整額の乖離によって相殺される計算となります。輸入燃料価格が高騰する局面においては、本体料金で割安な大阪ガスであっても、実質請求額の逆転が起こり得る点に留意が必要です。
都市ガス・電気セット契約における総合コストの分析
単体の電気料金比較から一歩進み、家庭のエネルギー支出全体(電気料金+都市ガス料金)を統合して評価した場合、両社の競争力は変化します。
関西電力は都市ガス自由化に伴い、大阪ガスの都市ガス供給エリア向けにガス料金プラン「なっトクプラン」および電気・ガスセット割プラン「なっトクパック(なっトクでんき+なっトクプラン)」を提供しています。この「なっトクプラン」は、大阪ガスの標準的な「一般料金」および「まとめトク」に対して割安な料金設定がなされています。
| 料金区分・使用量帯 | 大阪ガス「一般料金」 | 関西電力「なっトクプラン」 | 差額(関西電力のガス単価優位性) |
|---|---|---|---|
| 基本料金(1〜20m³) | 759.00円/月 | 735.13円/月 | 関西電力が23.87円安価 |
| 基本料金(20〜50m³) | 1364.81円/月 | 1223.46円/月 | 関西電力が141.35円安価 |
| 従量単価(1〜20m³) | 174.81円/m³ | 154.00円/m³ | 関西電力が20.81円/m³安価 |
| 従量単価(20〜50m³) | 144.52円/m³ | 129.65円/m³ | 関西電力が14.87円/m³安価 |
関西電力のガス料金プランは、基本料金・従量料金ともに大阪ガスの一般料金を約10%〜15%下回る水準です。これにより、例えば月30m³の都市ガスを使用する標準世帯において、関西電力のガス単体の節約額は月額約587円(年間約7,044円)に達します。
下表は、世帯モデルごとに電気と都市ガスをまとめた場合の月間および年間の総合光熱費試算です。
| 世帯モデル(電気・ガス使用量) | 大阪ガス「まとめトク+ベースプランA-G」 | 関西電力「なっトクパック」(電気+ガス) | 総合差額(関西電力の節約額) |
|---|---|---|---|
| 1人暮らし(120kWh+10m³) | 5277円/月 | 4785円/月 | 関西電力が月約492円(年間約5904円)割安 |
| 2〜3人世帯(200kWh+20m³) | 8719円/月 | 8253円/月 | 関西電力が月約466円(年間約5592円)割安 |
| 4人家族(370kWh+50m³) | 17251円/月 | 16500円/月 | 関西電力が月約751円(年間約9012円)割安 |
電気単体での比較では大阪ガスの「ベースプランA-G」が月数拾円〜数百円の割安感を提供するものの、ガスを含めたセット契約を締結する場合、関西電力の「なっトクパック」によるガス料金の削減効果が電気側の差額を上回ります。結果として、セット契約時のトータル光熱費は年間約5,900円〜9,000円程度、関西電力の方が安くなる傾向があります。
電力会社・料金プランの賢い選び方
電力会社を選ぶ際は、以下の方法を参考にしてみてください。

ステップ1:
自宅の電力使用状況を正確に把握します。1カ月あたりの電力使用量(kWh)や現在の契約アンペア数(A)を確認してください。
ステップ2:
利用可能な電力会社の料金を比較してください。電力使用状況を基に、詳細な料金シミュレーションを行い、どの電力会社が最もお得かを判断します。
ステップ3:
希望の電力会社が提供するプランの内容を確認します。また、セット割引や特典などもチェックし、対象プランを総合的に考慮してください。
ステップ4:
必要に応じて電力会社を切り替えてください。切り替えの手続きは、一般的に公式サイトやカスタマーサポートを通じて手軽に行えます。
これらのステップを踏むことで、自分にとって最適な電力会社および料金プランを選ぶことができるはずです。
さらに、エネピのサポートを利用すれば面倒な手続きを専門家に任せることができ、時間と労力を節約しながら最適な電力プランに切り替えることができます。
エネピでは専門のスタッフが手続きの代行を行ってくれるため、現在の契約の解約手続きや新しいプランへの移行を安心して任せることができます。これにより、煩雑な手続きを自分で行う手間が省け、手間なくスムーズに電力会社を変更することが可能です。
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
| 大阪ガスの電気のメリットとは? |
|---|
| 大阪ガスの電気のメリットとして、他サービスとのセット割引が受けられる点や、豊富な料金プランから自分のニーズに最も適したものを選べる点などがあります。また、大阪ガスは環境に配慮した再生可能エネルギー100%プランも提供しています。 |
| 大阪ガスのガス・電気セットプランはお得なのか? |
| 大阪ガスでは電気とガスをセットで契約すると「まとめトク料金」が適用され、ガス料金が約3%お得になります。さらにインターネットもセットで契約すると「もっとまとめトク料金」が適用され、ガス料金が約6%お得になります。 |
| 大阪ガスの電気は関西電力より高いのか? |
| 基本料金と電力量料金の比較では大阪ガスの方が若干安い傾向にあります。ただし、大阪ガスには燃料費調整額の上限・下限がありません。そのため、インフレや円安による燃料価格の上昇によって、燃料費調整額が関西電力より高くなる場合があります。 |
