冬場に活躍してくれる暖房器具を選ぶには?

冬の足音が聞こえてくると、何かとTVも新聞チラシも、暖房器具一色になってくる季節ですね。

暖房器具と一括りに言っても、熱源の種類が電気、灯油、ガスと色々あり、しかもその特徴もまちまちなので、どれを選んだらいいのか迷ってしまうのではないでしょうか。

電気は手軽ですが、冬の暖房に使うのには、足元が寒いうえに暖かさを感じにくく、すぐに部屋が温まらないのが難点です。

灯油は、温かさを感じやすい代表的な暖房器具ですが、着火に時間がかかる・燃焼時に灯油の臭いがする・給油時に手が汚れる・燃焼時に黒い煙が出るなどのちょっと面倒なデメリットも。

そんなそれぞれの暖房機のデメリットを払拭できるような単位あたりの熱効率が良く、すぐに温まる暖房機があったら検討してみたくありませんか?

それでは早速、ガスFF暖房機についてご紹介していきます。

ガスFF暖房機器とは

ガスFF暖房機器とは

ガスFF暖房機のFFの意味とは、FFはForced Flue(強制通気)の略で、電動ファンなどで強制的に給気と排気を行う暖房システムです。

ガスFF暖房機というと、ガスストーブのイメージが先にきますが、種類としては、開放式ガスファンヒーターFF式ガスヒーターというものがあり、その種類の中に

・ガスFFふく射式

・ガスFF温風暖房機

・FF式ガスストーブ

があります。

よく、FF式ガス暖房とガスFF暖房機と呼び名が2種ありますが、どちらも同じものです。
また、FF式ガスストーブとガスFFストーブも同一です。

これは、FFという吸排気方式で、熱源をガスを使った暖房機という事を表してるので、特に違いにこだわる必要性はありません。

分かりやすい特徴として、暖房機の背面から吸排気管が出ており、その管が壁を貫通して屋外に出ています。

また、ガスが燃料である関係上、供給配管も予め設置場所を決めて施工しておく必要性があります。

それ故に、一度設置すると、移動が容易ではないという側面も持ち合わせています。

ガスFFふく射式とは

ガスFFふく射式とは

燃焼室で燃えたふく射熱を利用して設置空間を暖める暖房で、燃焼室から発せられる赤外線があたっている場所が暖かくなります。
イメージとして分かり易いのが、反射式石油ストーブです。

その赤外線を利用する暖房方法のため、燃焼室が見えるようになっているデザインが多く、デザインのバリエーションも豊富なため、自分の好みにあったデザインを選ぶことが出来ます。

メリットとして、ファンを使わず自然対流を利用するので、床のほこりが空気中に舞い上がったりすることがありません。
そのため、ハウスダストアレルギーをお持ちの方や、ペットを飼っている方にはお勧めです。

ガスFF温風暖房機とは

ガスFF温風暖房機とは

燃焼室で燃えて発生した熱に、電動ファンで設置空間の空気を強制的に当てて、部屋全体の空気を暖房機中心に強制循環させて暖める方法です。設置空間が前述のふく射式より早く暖まります。

燃焼室を見せる必要性が無いため、フルカバーですっきりとしたスタイリッシュなデザインに出来るので、暖房機という感じがしないデザインがあります。

そのため、夏季にそのままで置いても、比較的違和感のないデザインが多くあり、お部屋を選ばないのも魅力の一つです。

ガスFF暖房機器の仕組み

設置空間の空気と燃料を燃焼させる燃焼室を分離させて、両空間の干渉を無くした暖房方法です。

よくある開放式ストーブと異なり、設置空間を燃焼後の排ガスによって汚すことがありません。

その具体的な方法は、外気を吸排気筒から電気式ファンにて強制的に燃焼室に取り込み、燃料であるガスを電磁バルブの制御で燃焼室に送り込みます。

このガスに電気放電で着火して燃焼させ、燃焼後の排ガスは前述の電動ファンの吸気圧によって、強制的に燃焼室の排気を吸排気筒より外気へ放出するので、設置空間へ汚れた空気が流入することがありません。

そのため、室内換気の必要性もなく、換気による暖房ロスも発生しません。

ガスFF暖房機器のメリット

ガスFF暖房機器のメリット

ガスFF暖房機器についての概要を説明してきましたが、そのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

まずは、メリットから見ていきましょう。

燃料が灯油と異なり、液体をガス化する工程が要らないので、着火が素早く、単位あたりの燃焼カロリーが大きいのため、冷えた設置空間を素早く温めることが出来ます。

また、燃料の補給に際しても、手を汚さず、重い物を持ち運ばず、燃料の残量の心配をせずに、快適な冬の暮らしができます。

しかも、直接燃焼室からの排気を室内に放出するわけでは無いので、開放型と言われる暖房機器のように、温風吹き出し口に触れても、皮膚がただれる火傷をするほどの高温にはならないので、比較的小さな子供が居る家庭では、安全性という面で優れていますし、嫌な臭いも出ません。

ガスFFふく射式の場合

ふく射式の場合、ファンを構造上使わないので、非常にシンプルな構造になっています。

それ故に、燃焼室の後ろに貼られている反射板の掃除と燃焼筒の掃除くらいになるので、非常に掃除が簡単です。
掃除機による埃の吸い取りと本体の拭き掃除くらいで完了します。

また、暖房時は強制的に空気を循環して暖める訳では無く、周囲を赤外線と空気の自然対流で間接的に暖めていくので、空間温度が急激に上がらない分、空気が乾燥しないというメリットがあります。

ガスFF温風式の場合

ガスFF温風式の場合、部屋の空気を強制循環させて暖める方法のため、部屋がふく射式に比べて暖かくなる時間が早いです。

しかも、燃焼室を露出させる必要性が無いため、燃焼室をフルカバーしているデザインが多く、書類や色々なものを近くに置いていたり、落としてしまった場合でも燃焼室に触れて火災になる危険性が低いので、狭い事務所の暖房や、保育所、介護施設等の目が離せない場所には最適です。

最悪の場合、触れても大やけど等の大事に至らない、などのメリットから小さな子どもやペットがいるようなご家庭でも安心して導入することができます。

ガスFF暖房機器のデメリット

メリットは上記のようになっています。
では、デメリットにがどのようなものがあるのでしょうか。

家に後から設置する場合は、吸排気筒が設置できる場所と、ガス配管があることが設置条件としてあります。
壁に穴あけをしたり、ガス配管をしたりという、設置工事費が別途かかってきてしまいます。

ガス配管となると電源コードとは異なり、余分に長さを取っておくわけにはいきません。
そのため、設置後のデメリットとしては一度設置した場所から容易に動かすことが出来ないという点やオフシーズンは活躍しないので、場所を取ってしまう点、移動ができないため、埃が背面の隙間に溜まりやすく、掃除がしにくいという点があります。

その他、降雪の多い地域では、吸排気筒が降雪や屋根からの落雪によって塞がれていないか、排気筒が外れていないか日常点検が必要です。

ガスFFふく射式の場合

ガスFF温風式と比較すると特に寒冷地の場合、部屋全体が早く温まりにくく、部屋全体の温度が上がるのが遅いため、寒く感じる時間が長いです。

また、燃焼室を見せるデザイン故に、燃焼室への書類の落下による火災や、保育所、介護施設での危険度認識の低い人のやけど等に繋がる可能性があるので、四六時中人の目が届く場所での使用でないと、リスクを伴うことになる場合があります。

書類の多い狭い事務所や、保育所、介護施設等の目が離せない場所には不向きです。

ガスFF温風式の場合

電動ファンで強制的に空気を循環するため、開口吹き出し口から放出された空気によって、床の埃が空間に舞うことになります。

空間に舞った埃が循環して送風ファンにつくので、こまめな掃除が必要なのと、ハウスダストアレルギーの方や、ペットを飼われてる方にはお勧めできません。

また、暖房機本体から離れた位置にいる場合、暖気が届かずに、周囲を巻き込んだ風だけを感じて、寒い思いをする場合があります。

プロパンガス料金比較でガス代をお得に!

Step1

ガス料金を比較したい物件は?

Step2

どちらでガスを使用しますか?

ガスff暖房機の取り付け方法

ガスff暖房機の取り付けは、販売店や専門業者によって行われます。

購入者が自分でやってしまうと、不備があった場合、火災・一酸化炭素中毒・ガス漏れ・感電など非常に危険な事態を招きかねないので、安全のために販売店や専門業者にお願いしましょう。

リンナイの「ガスFF暖房機器」の特徴

つづいて、ガスFF温風暖房機の商品について見ていきましょう。

どんな商品がいいのでしょうか。
おすすめの商品をご紹介します!

まずはリンナイの商品から見ていきましょう。

リンナイの「ガスFF暖房機器」の特徴

ガスと言えば昔からリンナイと言われるくらい、ガスに関しては知り尽くしている有名ブランドです。

それ故に、ガスにおけるウィークポイントは押さえており、センサーによってその危険を検知して、自動的に止めるといった、予防安全に最新の技術を惜しみなく投入しています。

特にFF暖房機器においては、微圧センサーで吸排気の閉塞を感知し、自動的に運転を停止させます。
若しくは、排気管が外れて排気が室内に流入しても一酸化炭素中毒にならないよう、排気筒外れ検知装置を装備しているので、安心して利用できます。

降雪地帯特有の事象に対しても積極的に取り組む姿勢と、資源の少ない日本において、エネルギーの有効活用に向けた、地道な改善努力が、優良学校施設認定につながったのだと思います。

また、最近では「ガス暖炉」と言った商品を提供することにより、環境心理学的分野から、現代の人が抱えている問題に取り組む姿勢も示しています。

リンナイの「ガスFF暖房機器」の価格

では、リンナイの「ガスFF暖房機器」の価格はどれくらいなのでしょうか。

商品のラインナップは以下の画像のとおりとなっていて、暖房の目安やコンパクトさ別に4種類の商品があるようです。

価格帯は、最も暖房の目安が弱いものが110,000円(税抜き)から最も高いものが218,000円までとなっています。

リンナイの「ガスFF暖房機器」の価格

サンポットの「ガスFF温風暖房機」の特徴

つづいて、サンポットの商品を紹介します。

サンポットの「ガスFF温風暖房機」の特徴

境対応総合暖房機メーカ―と言うだけあって、熱源を問わないだけじゃなく、冬に関連した製品をバリエーション豊富に開発しています。

FFガス暖房に特化して言うと、ガスFFふく射式暖房機とガスFF暖房機という、先に述べた相反する製品を併せ持つメーカーであり、しかも、ふく射式暖房機は床暖機能まで搭載して、ふく射式の弱点である空間温度の上昇遅さに対して、弱点をカバーする設計となっています。

ユーザーとしては、自分の感覚と住環境に合わせて、最適な製品をチョイスできるのが一番有り難い事、快適な空間創造には、各々の個人の感性に合わせた選択肢が必要だと考えるメーカーの特徴が出ています。

ふく射式暖房機は、昔はごく当たり前な暖房の原点を大事にして、なお且つ、利便性と安全性を追い求めた進化した製品です。

サンポットの「ガスFF温風暖房機」の価格

サンポットの「ガスFF温風暖房機」の価格はどのようになっているのでしょうか。

リンナイの場合と同様、暖房の目安や機能によって異なりますが、価格帯としては以下の画像のとおり、175,000円(税抜き)から267,400円(税抜き)となっています。

サンポットの「ガスFF温風暖房機」の価格
サンポットの「ガスFF温風暖房機」の価格

まとめ

それぞれの暖房機器には一長一短の特徴はあります。

暖房機の場合は自分の住んでる地域の冬の住環境に合わせて、最適なものをチョイスして行かなければなりません。

「ふく射式」「温風式」どちらのFFガス暖房機も空気を汚さない暖房機なので、CO2削減にも一役買ってくれるオススメの暖房機です。

ぜひ家電量販店で見かけた時はこちらの暖房機も検討してみてくださいね。

Amazonギフトキャッシュバック
プロパンガス料金比較でガス代をお得に!

Step1

ガス料金を比較したい物件は?

Step2

どちらでガスを使用しますか?

今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

藤巻 創の写真

ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。