ソフトバンクでんきの料金は本当に高い？他社のプランと徹底比較！

ソフトバンクでんきの料金が高いと感じている方は少なくありません。本記事では、ソフトバンクでんきの料金体系を他社と比較し、実際に高いのかどうかを検証します。さらに、電気代を抑える方法や、自分に合った電力会社の選び方についてもご紹介します。

ソフトバンクでんきは、ソフトバンクグループのSBパワー株式会社が提供する電力サービスで、2016年の電力自由化以降に参入した小売電気事業者です。

ソフトバンクでんきは全国のほとんどの地域に電気を供給しています。具体的には以下の地域で利用可能です。

・北海道電力エリア
・東北電力エリア
・東京電力エリア
・中部電力エリア
・関西電力エリア
・中国電力エリア
・四国電力エリア
・九州電力エリア

ただし、以下の地域はソフトバンクでんきの提供エリア外となります。

・北陸電力エリア
・九州電力エリア（「おうちでんき」が提供されていません）

ソフトバンクでんきの主な料金プランは「おうちでんき」と「自然でんき」の2種類です。「おうちでんき」はソフトバンクやワイモバイルのユーザーに対して割引が適用される「おうち割 でんきセット」が特徴です。

一方「自然でんき」は再生可能エネルギーを利用し、CO2排出量を実質ゼロにすることを目指したプランです。基本料金が0円で、環境に配慮した選択肢となります。

ソフトバンクでんきの申し込みは以下の3つの手段から行います。

申し込みには以下の情報が必要です。

なお、店頭で申し込む場合は以下の書類を持参する必要があります。

申し込み完了後、10〜20日以内に「ご利用開始日のお知らせ」が届きます。その後、必要に応じてスマートメーターへの交換作業が行われます。この作業は15分程度で完了し、料金は発生しません。

ソフトバンクでんきの解約金については、契約プランによって異なります。各プランの解約事務手数料や契約解除料は以下のとおりです。

また、東北電力、東京電力、関西電力、九州電力エリアの契約については、当面の間解約に伴う事務手数料や解除料が請求されないことが発表されています。

解約を検討している方は、これらの情報を参考にして、どのプランが自分に合っているかを考えると良いです。特に引っ越しや他社への切り替えを行う際には、事前に必要な手続きを確認しておくことが重要です。

ソフトバンクでんきは以下のような人に向いています。

ソフトバンクやワイモバイルのスマートフォンを利用している方は、「おうち割 でんきセット」を利用することで、通信費が割引される特典を受けることができます。具体的には、契約回線数に応じて毎月110円の割引が2年間適用され、その後は55円の割引が続きます。

ソフトバンクでんきでは、PayPayカードを利用して支払うことでポイント還元が受けられます。特にPayPayカードゴールドで支払うと、1,000円ごとに最大3％のPayPayポイントが貯まります。このポイント還元は日常的な支出に対しても適用されるため、PayPayポイントを貯めているユーザーには魅力的な特典です。

ソフトバンクでんきに関する最近の主なトピックを紹介します。

では各トピックについて詳しく説明します。

ソフトバンクでんきに限らず、日本の電気料金は様々な要因が複雑に絡み合って高騰しています。主な要因は以下の通りです。

燃料価格の高騰：
日本では、電力の多くを火力発電に頼っており、その燃料となる液化天然ガス（LNG）や石炭の価格は国際情勢の影響を受けやすく、近年高騰しています。 特に、2022年まではウクライナ侵攻などの影響で価格上昇が顕著でしたが、2020年夏季と比べると依然として高い水準です。

再エネ賦課金の増加：
再生可能エネルギーの普及促進のために、電気料金に上乗せされる賦課金です。太陽光発電などの導入コストを賄うために、近年、この賦課金の負担額が増加しています。 2024年度は、前年度と比べて2.09円/kWhも上昇しました。

また、ソフトバンクでんきは一部地域のプランで「電力市場連動額」を採用しています。このプランは、市場価格が低い場合は割安になりますが、高騰時には電気料金も高くなります。

出典：でんきの節約・豆知識

ソフトバンクでんきが提供する「東京都の節電マネジメント事業（夏季）に基づく節電キャンペーン」は、東京都の節電推進の取り組みに協力し、 ユーザーの節電を促進するためのキャンペーンです。

このキャンペーン概要は以下のとおりです。

ポイント付与額はプランによって異なります。

このキャンペーンは、節電目標を達成することでPayPayポイントを獲得できるため、節電へのモチベーション向上と電気料金の節約に繋がる可能性があります。

ソフトバンクの子会社であるSBパワーは、2024年4月から「電力の地産地消」に注力しています。これは神奈川県企業庁が保有する水力発電所などで発電された電力を、神奈川県内のソフトバンクでんき契約者とソフトバンク携帯電話基地局に供給する取り組みです。

ちなみに「電力の地産地消」とは、一般的にある地域で発電した電力を同じ地域で消費することを指します。地域で発電した電力を地域で消費することで、電力輸送に伴うエネルギーロスを削減できるだけでなく、地域経済の活性化にも繋がります。

SBパワーは、この「電力の地産地消」を通じて、再生可能エネルギーの利用促進と地域の脱炭素化に貢献することを目指しています。特に、「自然でんき」契約者には、神奈川県営の水力発電所で発電された電力を100%供給しています。

出典：でんきの節約・豆知識

ここまでの内容を踏まえ、ソフトバンクでんきのメリットとデメリットを整理してみます。

ソフトバンクでんきの主なメリットは次の4つです。

PayPayポイント還元：
ソフトバンクでんきを利用すると、電気料金に応じてPayPayポイントが還元されます。日々の電気使用がポイント貯蓄につながり、貯まったポイントは様々な商品やサービスの購入に使用できるため、実質的な割引効果があります。

ユーザー専用アプリ：
ソフトバンクでんきは、ユーザー専用のスマートフォンアプリ「エコ電気アプリ」を提供しています。このアプリを通じて、以下のような便利な機能が利用できます。

・リアルタイムの電力使用量確認
・電気料金の予測
・省エネアドバイスの提供
・請求書の確認や支払い管理

これらの機能により、ユーザーは自身の電力使用状況を簡単に把握し、効率的な電力管理が可能になります。

ソフトバンクの他サービスとのセット割：
ソフトバンクの携帯電話やインターネットサービスと組み合わせることで、さらなる割引が適用される「おうち割 でんきセット」が利用できます。これにより、複数のサービスをまとめて契約することで、全体的な料金を抑えることができます。

環境に配慮した電力プラン：
ソフトバンクでんきは、環境に配慮した「自然でんき」プランを提供しています。このプランの特徴は以下の通りです。

・CO2排出量実質0%の再生可能エネルギーを活用
・基本料金が0円で、電力量料金が一律
・電気料金の一部が森林保全団体に寄付される

ユーザーは「自然でんき」プランを選択することで環境保護に貢献しながら電力を利用できます。

ただし、「自然でんき」プランは太陽光発電や風力発電を利用しているため、発電量が天候や季節によって減少するデメリットがあります。その結果、燃料費調整額や電力市場連動額が上昇し、他のプランと比較して料金が高くなる場合があります。

ソフトバンクでんきの主なデメリットは次の3つです。

解約手数料：
ソフトバンクでんきを解約する際には、プランによって解約手数料が発生します。「おうちでんき」や「くらしでんき」では、解約事務手数料として550円（税込）が必要です。また、「おうちでんき（N）」プランの場合、契約更新期間外での解約には5,000円（税込）の契約解除料がかかります。これにより、ユーザーは電力会社やプランの変更を制限 される恐れがあります。

供給エリアの制限：
ソフトバンクでんきは北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力の各エリアでサービスを提供していますが、北陸電力エリアでは利用できません。また、九州電力エリアでは「おうちでんき」の契約ができません。

他社より料金が高い場合がある：
ソフトバンクでんきの料金プランは、他の新電力会社と比較して必ずしも安くないという意見があります。「おうちでんき」は基本料金が地域電力会社と同じですが、従量料金は1%安いだけです。特に電気使用量が少ない家庭では、他社の方が安くなることもあります。

※ソフトバンクでんき公式サイトより

ソフトバンクでんきの料金プランは以下の構成要素から成り立っています。

基本料金：
契約した電流（アンペア数）に基づいて設定される固定費用です。この料金は電気を使用しなくても毎月発生します。ただし「自然でんき」は基本料金が0円となります。

電力量料金：
実際に使用した電気の量に応じて課金され、使用量が多いほど高くなります。例えば、東京エリアの電力量料金は以下のとおりです。

ただし「自然でんき」は電力量料金が一律になります。エリアごとに一定の単価が設定されており、例えば東京エリアの電力量料金は33.23円/kWhです。

燃料費調整額：
燃料価格の変動に応じて毎月調整される料金です。これにより、燃料価格が高騰した場合には電気料金も上昇する可能性があります。

再エネ賦課金：
再生可能エネルギーの普及を促進するために必要な費用であり、全ての電力会社で共通して課金されます。ただし具体的な金額は地域やプランによって異なる場合があります。

なお、一部の地域（東北電力、東京電力、関西電力、九州電力エリア）では、さらに「電力市場連動額」が加わります。電力市場連動額とは、日本卸電力取引所（JEPX）の市場価格に基づいた変動料金です。その時間帯の電力市場価格から基準市場価格を引いた値に、市場調達比率を掛けて求められます。

多くのエリアで、ソフトバンクでんきの基本料金と電力量料金は地域電力会社と同額に設定されています。そのため、プラン単体での料金メリットはほとんどありません。

【北海道電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯B

【東北電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯Ｂ

【東京電力エリア】

※1 おうちでんき（A）/ おうちでんき（T）
※2 スタンダードS

【中部電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯B

【関西電力エリア】

※1 おうちでんき Powered by 関西電力
※2 従量電灯A

【中国電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯A

【四国電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯A

【九州電力エリア】

※1 くらしでんき
※2 従量電灯B

【沖縄電力エリア】

※1 おうちでんき
※2 従量電灯

ただし、東北電力・東京電力・関西電力・九州電力のエリアでは、ソフトバンクでんきに「電力市場連動額」が追加で課金されるため、実質的に地域電力会社よりも割高になる可能性が高くなります。

その他の北海道電力・中部電力・中国電力・四国電力・沖縄電力のエリアでは、基本的に料金は同額となりますが、中部電力エリアではソフトバンクでんきの電力量料金がやや安く設定されています。

ちなみに、ソフトバンクやワイモバイルのユーザーは「おうち割 でんきセット」が適用され、月額110円（3年目以降は55円）の割引が受けられます。これにより、一部のユーザーにとっては多少メリットが生まれるかもしれません。

電力会社を選ぶ際は、自分のライフスタイルに合った最適なプランを見つけることが重要です。そこで、以下の方法を参考にしてみてください。

ステップ1：
自身の電力使用状況を正確に把握します。1カ月あたりの電力使用量（kWh）や現在の契約アンペア数（A）を確認してください。

ステップ2：
ソフトバンクでんきや他の電力会社の料金を比較してください。電力使用状況を基に、詳細な料金シミュレーションを行い、どの電力会社が最もお得かを判断します。

ステップ3：
希望の電力会社が提供するプランの内容を確認します。また、ポイント還元やキャンペーンなどの特典もチェックし、対象プランを総合的に考慮してください。

ステップ4：
必要に応じて電力会社を切り替えてください。切り替えの手続きは、一般的に公式サイトやカスタマーサポートを通じて簡単に行えます。

これらのステップを踏むことで、自分にとって最適な電力会社および料金プランを選ぶことができるはずです。

さらに、エネピのサポートを利用すれば面倒な手続きを専門家に任せることができ、時間と労力を節約しながら最適な電力プランに切り替えることができます。

エネピでは専門のスタッフが手続きの代行を行ってくれるため、現在の契約の解約手続きや新しいプランへの移行を安心して任せることができます。これにより、煩雑な手続きを自分で行う手間が省け、手間なくスムーズに電力会社を変更することが可能です。

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。