「ガス代の節約方法」と一口にいっても非常に多くの方法があるため、何から始めたらよいか迷ってしまう人もいるかもしれません。そこでまず注目してほしいのが、お風呂とキッチンです。お風呂とキッチンは家庭の中で特にガスの使用量が多い場所なので、ここを節約するのが最も効率的といえます。
ちなみに一般家庭におけるガスの平均使用量は、都市ガスが1カ月あたり約30㎥、プロパンガスが1カ月あたり約12㎥です。ただし、世帯人数や住んでいる地域によってガスの使用量は変動します。さらに季節も大きく影響します。一般に冬季は暖房や給湯の機会が増えるため、ガス使用量が夏季の2倍近くになります。したがって、特に冬季は「ガスの節約方法」が効果を発揮するでしょう。
さて今回は、以下とおり様々なガスの節約方法を紹介します。
- お風呂で節約しよう! 1:お湯はりタイマーを使う
- キッチンで節約しよう! 12:お湯の使用を最小限にする
- ガス機器で節約しよう! 23:給湯器をエコキュートに変える
- 契約で節約しよう! 32:【極意】ガス会社を切り替える
2:お湯を少なめにする
3:浴槽にフタをする
4:保温シートを使う
5:お風呂の設定温度を下げる
6:お風呂の間は換気扇を止める
7:追い焚きの回数を減らす
8:シャワーの温度を下げる
9:シャワーをこまめに止める
10:シャワーヘッドを節水タイプに変える
11:浴槽のお湯を有効利用する
13:ガスコンロの使用時間を短くする
14:高火力を使う料理を控える
15:電子レンジや電気ケトルを使用する
16:炊飯器や圧力鍋などの調理器具を活用する
17:一度にたくさん作って冷凍保存する
18:調理中は鍋にフタをする
19:火力を鍋の大きさに合わせる
20:火加減を調節する
21:油揚げやこんにゃくなどは熱湯でさっとゆでる
22:野菜は小さく切って煮込む
24:給湯器をエコジョーズに変える
25:ガスコンロの掃除をこまめにする
26:ガスコンロの電池交換を忘れない
27:ガスファンヒーターの温度設定を下げる
28:ガスファンヒーターのタイマー機能を使う
29:ガスファンヒーターの人感センサー機能を使う
30:ガスファンヒーターの掃除やメンテナンスをする
31:ガスファンヒーターを適切なサイズに変える
33:ガス代をカードで支払う
34:オール電化へ変更する
それでは、一つひとつの節約方法を詳しく見ていきましょう!
【お風呂編】ガス代の節約方法11選
ここからは、お風呂まわりでガス代を節約する方法について紹介します。
節約方法1:お湯はりタイマーを使う
お湯はりタイマーを使うと、入浴する時間に合わせてお湯を沸かすことができます。これにより、無駄な追い焚きや保温を減らすことができます。
また、お湯はりタイマーを使うと、お湯の量や温度を設定することができます。これにより、必要以上にお湯を沸かしたり、高温にしたりすることを避けることができます。
節約方法2:お湯を少なめにする
お風呂のお湯を少なめにするとガス代の節約になる理由は、お湯を温めるのに必要なガスの量が減るからです。
浴槽にお湯を満杯にしないで、少なめにすると、その分ガス代も安くなります。
節約方法3:浴槽にフタをする
浴槽にフタをするとガス代の節約になるのは、お湯の温度が下がりにくくなるからです。
お湯の温度が下がると、追い焚きをする必要がありますが、追い焚きはガスを多く消費します。
浴槽にフタをするだけで、年間約2,400円もガス代を節約できるというデータ※もあります。
これは小さなことですが、毎日続けることで大きな効果があるということですね。
※出典:マネーポストWEB
節約方法4:保温シートを使う
お風呂で保温シートを使うとガス代の節約になるのは、保温シートがお湯の温度を下がりにくくするからです。保温シートがあれば、追い焚きの回数や時間を減らすことができます。
保温シートは、アルミ素材やスポンジ素材などがありますが、アルミ素材の方が保温力が高いというデータ※もあります。また、両面タイプやマス目付きのものは、使いやすさや切りやすさに優れています。
保温シートは、お湯を沸かした後に浴槽に敷くだけで簡単に使えます。使わないときはたたんで引っ掛けておくと便利です。
※出典:LOCARI
節約方法5:お風呂の設定温度を下げる
お風呂の設定温度を下げると、ガス代の節約になる理由は、お湯を沸かすために必要なエネルギー量が減るためです。
お湯を沸かすために必要なエネルギー量は、お湯の温度差に比例して増加します。つまり、お湯を沸かすために必要なエネルギー量は、お湯の温度が高いほど多くなります。
そのため、お風呂の設定温度を下げることで、お湯を沸かすために必要なエネルギー量が減り、ガス代が節約できます。
ただし、お風呂の設定温度を下げすぎると、お湯が冷たく感じてしまうため、快適な入浴ができなくなってしまいます。また、体調を崩す原因にもなります。
そのため、お風呂の設定温度は、一般的に40℃~42℃程度が適切とされています
節約方法6:お風呂の間は換気扇を止める
お風呂の換気扇を止めると、お風呂の温度が上がりやすくなるため、ガス代の節約につながります。
一方、換気扇を止めると湿気がこもってしまい、カビやダニが繁殖しやすくなります。
そのため、お風呂に入っていない時は換気扇を回しておくことで湿気を逃がし、カビやダニの繁殖を防ぎましょう。
節約方法7:追い焚きの回数を減らす
家族の入浴時間がバラバラで、一日に何度も追い焚きしている。
こんなご家庭も多いのではないでしょうか。
一度のお追い炊きにかかるガス代は、都市ガスだと約100円、プロパンガスだと約160円です。
ただし、お湯の量や温度によってガス代は変わります。浴槽が小さめだったり、お湯がそれほど冷めていなかったりすると、追い焚きのガス代は安くなります。
いずれにせよ、できる限り時間を空けずに入浴し、追い焚きの回数を減らすことが、ガス代節約のポイントです。
節約方法8:シャワーの温度を下げる
シャワーの温度を下げることで、お湯を沸かすために必要なエネルギーを節約することができます。
ただし、シャワーの温度を下げすぎると、洗浄効果が低下する可能性があるため、適切な温度で使用することが重要です。
節約方法9:シャワーをこまめに止める
シャワーをこまめに止めると、使用する湯量を抑えることができるため、そのぶんガス代を節約できます。
ちなみに、シャワー時間を1分短くすると、約4円の節約効果があります。つまり年間で考えると、約1,460円の節約になります。
ただし節約金額は、使用するガスの種類や料金設定、お湯の温度などの諸条件によって変わりますので、上記はあくまで参考になさってください。
節約方法10:シャワーヘッドを節水タイプに変える
シャワーヘッドを節水タイプに変えると、お湯の使用量を減らすことができます。
節水シャワーヘッドは、通常のシャワーヘッドよりも少ないお湯で同じ効果を得ることができるため、そのぶんガス代を節約することができます。
節約方法11:浴槽のお湯を有効利用する
浴槽のお湯を利用すれば、シャワーの使用量を減らすことができます。
たとえば頭や体を洗った後に、まずは浴槽のお湯を使って泡を流す。そして大方流し終えたところで、最後の仕上げとしてシャワーを使う。
このようにシャワーの使用を最小限に抑えることで、ガス代の節約につなげることができます。
以上が、お風呂でつかえる節約方法です。なお、お風呂に関する節約は以下記事も参考になさってください。
【キッチン編】ガス代の節約方法11選
ここからは、キッチンまわりでガス代を節約する方法について紹介します。
節約方法12:お湯の使用を最小限にする
キッチンではお湯の使用を最小限に抑え、ガスの使用量を削減しましょう。
またお湯を出す時に温度が高めになっていれば、それだけガスを消費します。
したがって設定温度を下げることや、節水ヘッドを使うことも効果的な節約手段です。
節約方法13:ガスコンロの使用時間を短くする
ガスコンロは使用時間に応じてガスを消費するため、ガスコンロの使用時間を短くするとガス代の節約になります。
たとえば、「沸騰したら弱火にする」「調理後はすぐに火を止める」などを心がけてみましょう。
ちなみにガスコンロのガス代は、ガスの種類などによって変わりますが、一般的には1分間あたり0.08円(弱火)~0.63円(強火)程度※と言われています。
※出典:北海道ガス
節約方法14:高火力を使う料理を控える
高火力はガスの消費量が多いため、高火力を使う料理を控えるとガス代の節約につながります。
なお高火力を使う料理には、揚げ物や炒め物などがあります。これらの料理は、油を多く使うので、お皿洗いの手間や水道代もかかります。
節約方法15:電子レンジや電気ケトルを使用する
電子レンジや電気ケトルを使用すると、ガスを使わずに電気で食材やお湯を加熱できるため、ガス代の節約になります。
ちなみに電子レンジは、食材の内部から加熱するので、鍋やフライパンよりも早く調理できます。
また電気ケトルは、お湯を沸かすのに必要な電気量が少なく、保温機能があるので、やかんよりも効率的です。
ただし、電子レンジや電気ケトルを使用すると電気代がかかります。電気代とガス代のバランスを考えて使い分けることが大切です。
節約方法16:炊飯器や圧力鍋などの調理器具を活用する
炊飯器や圧力鍋などの調理器具を活用すると、電気で加熱するのでガスを使わなくて済みます。
なお炊飯器や圧力鍋は、高温や高圧で食材を加熱するので、調理時間が短くなります。
また調理機能付きの炊飯器なら、ご飯と一緒におかずも作れるので、鍋やフライパンを使わなくて済みます。これもガス代の節約につながります。
節約方法17:一度にたくさん作って冷凍保存する
料理を一度にたくさん作って冷凍保存すると、毎日の調理回数が減るため、ガス代の節約になります。
ちなみに冷凍保存する料理は、一品で満足できるものや、お弁当にも使えるものがおすすめです。
冷凍保存するときは、食材の下ごしらえや加熱方法に注意すると、おいしさや栄養を保てますよ。
節約方法18:調理中は鍋にフタをする
調理中は鍋にフタをすると、熱が逃げにくくなり、沸騰や加熱にかかる時間が短くなります。
その結果ガスの使用量が減り、ガス代の節約につながります。
節約方法19:火力を鍋の大きさに合わせる
ガスコンロの火力を鍋の大きさに合わせると、無駄な熱の消費を減らせるため、ガス代の節約になります。
鍋底から火がはみ出している場合、すべての熱が鍋に伝わりません。鍋の底全体に火があたる程度に火力を調節することが大切です。
節約方法20:火加減を調節する
ガスコンロの火加減の調節によって熱効率を高め、ガス代の節約につなげることが可能です。
火力が強すぎると、熱が無駄に逃げたり、食材が焦げたりします。一方火力が弱すぎると、加熱に時間がかかったり、食材の水分が多くなったりします。
そのため、料理の種類や状態に合わせて、適切な火力に調節することが大切です。
節約方法21:油揚げやこんにゃくなどは熱湯でさっとゆでる
油揚げやこんにゃくなどは熱湯でさっとゆでると、油抜きやアク抜きができます。これによって、油臭さやえぐみが取れて、味がしみこみやすくなります。
また、油揚げやこんにゃくの水分量が減るので、煮物などの料理に使うときに、煮汁が薄まりにくくなります。
これらの効果は、ガス代の節約につながります。
節約方法22:野菜は小さく切って煮込む
野菜は小さく切って煮込むと加熱時間が短くなります。これによってコンロの火力を弱めたり、早く火を止めたりできます。
また小さく切った野菜は鍋にぎっしり入るので、水の量も少なくて済みます。
これらの効果は、ガス代の節約につながります。
以上が、キッチンでつかえる節約方法です。なお、キッチンに関する節約は以下記事も参考になさってください。
【ガス機器編】ガス代の節約方法9選
ここからはガス機器関連でガス代を節約する方法について紹介します。
節約方法23:給湯器をエコキュートに変える
エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かす電気給湯器です。エコキュートにかかる電気代は、ガス給湯器にかかるガス代よりも安いです。
ただし、エコキュートを導入するには、初期費用や工事費がかかります。またエコキュートは電気を使うので、停電時にはお湯が出ない可能性があります。
節約方法24:給湯器をエコジョーズに変える
エコジョーズは、従来型のガス給湯器よりも熱効率が高く、少ないガスで効率よくお湯を沸かすことができる給湯器です。
エコジョーズの設置価格は従来型のガス給湯器よりも高いですが、長期的に見るとガス代の節約になります。
なおエコジョーズは電気を使わないので、停電時にもお湯が出ますが、水道の圧力が低下する可能性があります。
節約方法25:ガスコンロの掃除をこまめにする
ガスコンロの掃除をこまめにすることは、ガス代の節約につながります。
というのも、ガスコンロに汚れが溜まると火力が低下するためです。その結果、調理時間も長くなります。
毎日の調理を効率よく行うためには、ガスコンロを清潔に保つことが必要なのです。
節約方法26:ガスコンロの電池交換を忘れない
ガスコンロの電池交換を忘れないようにしましょう。電池が切れると点火が悪くなり、ガスの無駄が発生するからです。
電池が切れると、火がつかない、火が消える、火力が不安定になるなどのトラブルが起こり、調理時間の延長にもつながります。
なおガスコンロの電池交換は簡単な作業ですが、安全に行うために、必ず交換前にガス栓を閉めるようにしましょう。
節約方法27:ガスファンヒーターの温度設定を下げる
ガスファンヒーターはガスで空気を暖めてファンで部屋に送り出す暖房器具です。
ガスファンヒーターは温度設定が高いほどガスの消費量が多くなるため、温度設定を下げるとガス代の節約になります。
節約方法28:ガスファンヒーターのタイマー機能を使う
ガスファンヒーターのタイマー機能を使うと、必要な時間だけ暖房をすることで無駄なガスの消費を減らすことができます。
タイマー機能には、「おやすみタイマー」と「おはようタイマー」の2種類があります。
「おやすみタイマー」は、就寝中に自動停止する機能です。寝る前に暖房をつけたままにしてしまうと、ガス代がかさむだけでなく、室温が高すぎると健康にも良くありません。おやすみタイマーを使えば、快適な睡眠環境を作りながら、ガス代も節約できます。
「おはようタイマー」は、起床時に自動で開始する機能です。朝起きたときに部屋が冷えていると、体調を崩しやすくなります。おはようタイマーを使えば、起きる前に部屋を暖めてくれるので、快適に一日を始めることができます
節約方法29:ガスファンヒーターの人感センサー機能を使う
ガスファンヒーターの人感センサー機能を使うと、人の動きを検知して暖房を弱めたり停止させたりすることで、無駄なガスの消費を減らすことができます。
人感センサーを搭載したガスファンヒーターは、部屋に人がいないときや寝ているときに自動的に暖房を調節するので、電源消し忘れの対策にもなります。
節約方法30:ガスファンヒーターの掃除やメンテナンスをする
ガスファンヒーターはフィルターが目詰まりすると能力が低下し、ガスの消費量が増えます。そのため、定期的に掃除やメンテナンスをすることで、ガス代の節約につながります。
ガスファンヒーターの掃除は、掃除機や柔らかい布、古い歯ブラシなどを使って、本体とフィルターを月に1回程度行うことがおすすめです。
節約方法31:ガスファンヒーターを適切なサイズに変える
ガスファンヒーターはサイズが大きくなるほど使用するガス量も増えます。部屋の広さや暖房時間に合わせてサイズを選ぶことで、無駄なガス代を抑えることができます。
以上が、ガス機器でつかえる節約方法です。なお、ガス機器に関する節約は以下記事も参考になさってください。
【契約編】ガス代の節約方法3選
ここからは契約関連でガス代を節約する方法について紹介します。
節約方法32:【極意】ガス会社を切り替える
ガス代を節約するにあたり必ずおさえておくべき「極意」、それが「ガス会社の切り替え」です。
特にプロパンガスは、都市ガスのような公共料金ではないため、どのガス会社を選ぶかで料金が大きく変わります。
ちなみに下記グラフは、enepi(エネピ)に加盟するプロパンガス会社の料金プランを元にした、「ガス会社の切り替え」による年間ガス代削減見込み額の推移です。
削減見込み額は年々上昇しており、2023年4月までの直近1年においては昨年対比平均35%アップ。2023年4月時点では、年間約43,000円のコスト削減見込み額を実現しています。
プロパンガスをご利用の方は、ぜひ一度「ガス会社の切り替え」を検討してみてください。
なお、enepiのプロパンガス料金比較サービスを利用すれば、WEB上で今すぐ、お住まいの地域のガス会社を比較できますよ!
節約方法33:ガス代をカードで支払う
実は、ガス代の支払いをクレジットカード払いにすることも、ガス代の節約方法の一つなのです。
クレジットカード払いにすると、カード会社の還元率に応じてポイントを受け取ることができます。ちなみに還元率の平均は、0.5~1.5%程度です。
たとえば、還元率が1%のクレジットカードの場合で考えてみましょう。
東京都のプロパンガスの平均料金は、年間で約17.3万円なので、受け取れるポイントは約1,730円分となります。
節約方法34:オール電化へ変更する
集合住宅の場合は難しいですが、戸建ての住宅の場合はオール電化への変更も選択肢の一つです。
オール電化へ変更すれば、当然ガス代は一切かかりません。
なお、近年は一般家庭においても太陽発電や蓄電池が普及しているので、あわせて検討してみるのもよいでしょう。
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
家庭でガス代が一番かかる場所とは? |
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家庭において最もガスの使用量が多いのは、お風呂とキッチンです。 つまり、その2カ所にはガス代を節約できる多くの機会があるのです。 |
お風呂やキッチンでガス代を節約する方法とは? |
お風呂では、お湯の温度調節やシャワーの使い方などがポイントです。キッチンでは、ガスコンロの火力調節や調理器具の選び方などがポイントです。 |
最も効果的なガス代の節約方法とは? |
プロパンガスを利用している場合は、「ガス会社の切り替え」が効果的な節約方法となります。プロパンガスは自由料金のため、ガス会社を切り替えるだけで料金が安くなる可能性が高いです。 |