ガス給湯器(ボイラー)を利用すべきメリットとデメリット!

ガス給湯器(ガスボイラー)とはなに?

「ガスボイラー」とは一般に、住宅や大型施設、ビルなどで水道管からの水を温め、液体や蒸気を利用する「もの」を指しています。

「給湯」や「床暖房」といった私たちの生活に身近なものから、「セントラルヒーティング」「融雪」「ロードヒーティング」「工場設備などの動力源」など公共施設や設備など、様々な目的で利用されています。

さらに近年は「空調などの目的で配管内にある冷媒を液体、気体に変換して熱を運ぶ=熱交換を行う『ヒートポンプ』」と、給湯などの機能を兼ねたものも多数販売されています。
双方のタイプの燃焼装置はボイラーと呼ばれていますが、その内、燃料としてガスや液化ガスを用いるものがガスボイラーです。

ガスの他にも石油や薪炭、ペレットなどを燃焼させて液体や蒸気による熱をさまざまな用途に利用するものが、本来の語義ではボイラーに相当します。

「ガス給湯器」と「ガスボイラー」実は違うもの?

「ガス給湯器」と「ガスボイラー」実は違うもの?

「給湯器」「ボイラー」は機材として、多くの人は双方を区別していないのではないでしょうか。

下記のような仕組みをもっているものを、同じ機材だけど異なる名称で呼んでいるだけ…と考えている方もいるかと思います。

・お湯を沸かす装置
・熱交換器
・風呂釜や瞬間湯沸かし器
・蓄熱型の給湯システム

上記機能などをはじめ、様々なものを両方の名前で表現していますが、本来違いがあります。

『ガスボイラー』とは?

ガスボイラーとは、「ガスを燃焼させて、管やタンクにある液体や蒸気などの気体の熱をさまざまな用途に利用するもの」です。

ガスを含めさまざまな燃料がありますが、蒸気機関や発電設備、船のエンジンタービンなどもボイラーです。

『ガス給湯器』とは?

「給湯器」とは基本的に「ボイラー(boiler)」のうち、湯を利用するための物です。

気体とは異なり、湯のままの場合は高圧となった蒸気を発生させません。
そのため給湯器一般を「無圧ボイラー」などとも呼んでいます。

給湯用機材は、
・給湯器(hot water dispenser)
・湯沸器(Boiler)
・温水器(Water boiler)
などとして、ひとまとまりに分類されています。

本体内部に一度貯めた水を用いて湯を沸かしたり、保存しておき、必要に応じて給湯するもの、蛇口をひねるごとにガス火で温めて水道から直接給湯するものも含め、両方が給湯目的=給湯器です。

この中でも、機材の用途や目的によってさらに様々な製品分類があります。

用途から分類すれば、
・「給湯機」
・「温水暖房付き風呂給湯器」
・「風呂給湯器」
・「風呂釜」
・「給湯つき温水暖房熱源機」
・「風呂などの循環式湯沸かし器」
などがそれにあたります。

「ガス式の瞬間湯沸かし器」と「ガス式の壁面型小型ボイラー」のように、双方が見分けにくいタイプもありますが、いずれも分類としては給湯器に属します。

こういった給湯器の壁面取付型でも、「屋内設置型」と「屋外設置型」などに分かれています。

また現在では、比較的コストが安く保温が行いやすい深夜電力による貯湯と、ガスや熱交換などを併用して昇温し、給湯するシステムなども大型設備などでは存在しています。

ガスボイラーの仕組みはどうなっているの?

ガスボイラーの仕組みはどうなっているの?

ガスボイラーは、都市ガスでもプロパンガスでも、それぞれのガスの種類に応じて設計された機材を用いることになります。

2つのガスは種類が異なるため、ガス自体を変える場合、配管施設の工事も必要となります。

風呂などの循環式湯沸かし器などを除けばそのほとんどで、いずれも水道から直接ボイラーに向かって1系統水道管を取り付けています。

内部に水を貯めるタンクを持ち、それを加熱する「減圧式(貯湯型)」と、水道の圧力が十分に高く安定した所で用いられ、管の一部が熱を受けやすいように加工し、そこを通過する水を温める「直圧式」があります。

「減圧型」…タンク内に一定以上の温度の湯をためておき、使用する都度水と混合して温度を調節。
直圧式ボイラーと瞬間湯沸かし器では、設定した温度に合わせて、管を通過する水の量を増減し、温度を調節しています。

「直圧式」…水道圧が直接建物内の各蛇口やヒーターに水を届けるための圧力となっています。
「減圧式」タイプでは、ボイラー内部にポンプが内蔵されていたり、もしくは圧力を増すために外付けで増圧ポンプを設置して使用しています。

基本的に「直圧式」は、水道圧が不安定で給水量に増減がある場合、水切れで内部を空焚きしてしまう恐れがあるため、ボイラーに入るより手前の部分で、直結式増圧ポンプを追加することもあります。

ですが近年、全国の人口密集地を中心に、水道設備の配水面=水道圧部分が大きく改善しており、各地で直結配水が推奨されています。

配水場と自宅との条件にもよりますが、ポンプを取り付けなくてもビルの9F程度までは勢いの良い水が届くほどの設定がされているところもあります。

また「直圧式」のうち、「都市ガス」を利用したものを設置するときには、一定以上のガス圧が常に確保できているかの確認も、大切なポイントとなります。

新興住宅地や都市化が進み、大型物件開発が続く地域などでは「直圧式」を選択するケースも多々あります。

ガス圧が十分ではない場合、不完全燃焼による事故などの可能性もあります。

不安のある地域では、都市ガスサービス提供会社やその提携店を通じて、一度しっかりとした時間や曜日別に確認を行った方が良いこともあります。

屋内では、給湯のほか、建物の下のフロアにボイラーを設置し、一般的な不凍液の密閉管を1系統つけている暖房システム設置の場合も注意が必要です。

ボイラーから宅内に配置し、「上のフロアで」床暖房や冷暖房などを行うケースでは、各部屋に管が分岐するため、配管の末端まで、比較的密度が高く温かい液体が届きにくいケースも非常に多くあります。

そのため、ボイラー内もしくは外付でポンプを取り付けるか、配管の見直しなどを行うこともあります。
ポンプ分、エネルギー使用も発生します。

ヒートポンプという熱交換方式を備えたガスボイラーの「ヒートポンプ給湯器」であれば、気体と液体を変えるため各所に弁が設置されており、高圧であることが強みです。

さらに温度変化による配管内移動に加えて、一定以上の圧力があるため、密度の高い液体直接による旧来型の暖房システムよりは、配管の隅々まで熱が届きやすくなっています。

都市ガスとプロパンガス(LPガス)で違いは出る?

ガスボイラーは給湯を含めて、さまざまな用途に用いられます。

設置される施設としては、
・住宅
・学校
・オフィスビル
・店舗
・病院など…

身近なところで、広く採用されています。
その燃料となる「ガス」には、大きく分けて2つの種類があります。

1つは「都市ガス」です。
「都市ガス」とは、天然ガスを冷却し液化したものを各地域の都市ガス事業者が購入し、サービス提供エリア各所に張り巡らせた自社の配管とユーザー宅の配管をつかって供給します。

この方式では、都市ガス事業者が、まとめて届けられた液化天然ガス(LNG)を大きなガスタンクを持つ自社設備内で液体から気体にしてから、各家庭に向けて設置している「ガス管」を経由して気体として送り届けられます。
ガス自体は空気より軽く、本来はほとんど臭いを感じません。

もう1つは、「LPG(LPガス/エルピーガス/液化石油ガス)」です。
LPガス(プロパンガス)は、厚い金属製のグレーのボンベに入れられている「Liquefied petroleum gas」日本語直訳で「液化石油ガス」のことを言います。

石油の精製生産時の副産物や、天然ガス井、石油井から直接採取されているガスを冷却し、液体化させ、タンクに入れられて世界各国間に運ばれています。

各社の充填工場で、加圧されて「ガスボンベ」とよばれる金属製の筒形タンクに詰め込み、このボンベごと、利用するご家庭や企業、ビルなどさまざまなところに、トラックで運ばれて設置されています。

俗に「プロパンガス」とよばれていますが、プロパンという物質に、プロピレン、ブタン、ブチレンなどを混合したものが「LPガス」です。

同じ容積あたりで見ると、この2つは燃焼によって得られるエネルギーに大きく違いがあり、都市ガスよりLPガスのほうが(おおむね)2.23倍大きな熱を生みます。

そのため、高温のお湯が断続的に大量に必要な場合、一度に熱いお湯を大量に使いたい方、調理で火力も必要な場合などで都市ガスよりはLPガスを選ぶ方もあります。

また、LPガスでは基本的に利用場所にボンベを設置するとき2本以上を設置するため、周辺の住宅で一斉に煮炊きやストーブ利用などがあったとしても、常時一定以上の圧力が確保できます。

設置や点検、ガスボンベの補充交換などは、ガスボイラーの取り付け方法と工事費用すべて契約しているプロパンガス会社が行っています。

ガス給湯器(ボイラー)のメリット

ガス給湯器(ボイラー)のメリット

それではさっそく、ガス給湯器(ボイラー)のメリットをご紹介していきましょう。

【メリット】
・天然ガスが主となっているため、取り扱いが容易
・灯油ボイラーに比較して、同性能であれば、機材価格が割安
・直圧式の場合、管を温めるため、必要な分だけしか燃料を消費しない
・あまり湯を大量には使わないという家庭なら、燃料に無駄がなくリーズナブル

実はガスボイラーはとても扱いやすい存在なのです。

灯油ボイラーなど直接石油関連の場合、通常は屋外燃料タンクやコンクリなどを床面に打ち、一定の厳しい条件を満たした屋内設備が必要となります。

これらの場合は保存できる量に制限があるため、ガスに比べて頻繁に給油が必要となります。

またガスボンベなら通常、屋外の軒下など設置しますが、屋外スペースが確保できなくても、一定の条件を満たせば屋内にも設置できます。

石油系の価格が急騰するときには配送費も多く必要となります。
価格の変動が少なく抑えられているガスの場合、いつも同じくらいの料金で使用できるメリットもあります。

ガスは、双方とも住宅内など利用者の手元でガス漏れが発生したときにわかりやすくするために、独特の玉ねぎが腐ったような「人工的なにおい」をつけています。

いずれも、ガスがひとたび漏れて、屋内にたまると火気のほか漏電や、乾燥による静電気のために引火の可能性も高くなります。

そのため、一定時間以上一定のガス流量で使い続けると、メーターに取り付けられているバルブが働き、ガスの供給を停止します。

また、一定以上の揺れなどを検知した場合も、事故防止のために同じように供給が停止します。
多少の機能や復旧方法の違いはあれど「この停止機能」は都市ガス・LPガスの現代のシステムでは、ほぼ同じです。

石油では、すべての屋内外燃料タンクにこうした機能がないため、不在時の事故でも安心という方も多いようです。

天災などの事故の際には、消火が困難な灯油や都市ガス、地域一帯や設備の安全が確認されるまで使用が再開されない電気とは異なり、1件ずつの安全が確認されたら、すぐに使用を再開しても良いことになっています。

そのため、緊急時に避難所などとしても用いられる施設や人の集まる学校などを中心に、あえて都市ガスではなくプロパンガスなどを利用しているところもあります。

ひとたび漏れると空気より軽いため天井付近にたまることが多く、人にとって気付きにくい都市ガスよりは、空気より重く、人の鼻のある高さにガスが溜まるLPガスの方が、火事などの心配に気づきやすくて安心と感じている方も多いようです。

そのため高齢者などを中心に、LPガスに切り替えられる方もあります。

ガスの場合、寒冷地を中心として人気のある灯油ボイラーに比較して、火力もそれに迫るほど強く、天然ガス由来のため環境にやさしいクリーンなエネルギーとしても人気があります。

ガスボイラーのうち、プロパンガス(LPガス)では、都市ガスとは異なり、ガス管敷設に大きなコストがかからないため、山間部などでも利用者一件単位で設置しやすいことは最大のメリットです。

地方や市街地が分散している地域では、プロパンガス(LPガス)が主流となっています。

洪水や地震などの後、ガス管新規敷設による都市ガスほどのガス会社側のコスト上昇影響もありません。

ガス給湯器(ボイラー)のデメリット

ガス給湯器(ボイラー)は灯油と比較して、気体を取り扱うため、引火などの危険性が高くあります。

ボイラーの屋内外配管はほとんどが金属製の丈夫な管なので安心ですが、 ボイラーとセットでガス台やガスストーブなどを設置する際、 樹脂製のガス管を利用するため、小さなお子さんやペットの居るご家庭には不向きといわれます。

転居などに伴い、賃貸住宅や貸家にガスボイラーを取り付けた場合、ガスの種類によっては移転先で同じものが使えるとは限りません。

灯油では、全国ほぼ同じ品質のため移転先でも使用できます。

灯油ボイラーの場合、火力に余裕があるため、 家族が続けて風呂を使っている間に台所で湯を使っても温度湯量とも十分確保が可能です。

ガスの場合、温度的にはそれより劣ってしまうことがデメリットと言えます。

オンシーズンの灯油に比べ、特にLPガスは燃料代自体もやや高めです。

都市ガスでは地域による価格差も大きく、北海道では、都市ガスでも他の都道府県より単価が高めです。

都市ガスや簡易ガスでは不要ですが、灯油とLPガスでは豪雪地域の軒下を中心に設置されている燃料置場を掘り出したりした上で、燃料の補充が必要となります。

除雪は、通常は配送業者がある程度は行いますが、あまりに多い時は、別途除雪や解氷が有償で必要となることもあり、また作業に時間を要するため燃料切れなどが発生することもあります。

ガス給湯器(ボイラー)にはどんな種類がある?

ガス給湯器(ボイラー)にはどんな種類がある?

ガスボイラーは内部に水を貯めて加熱するものと、水道管の延長である一部分をボイラー内で加熱することで温度を上げるものがあります。

■家庭用のガス給湯器(ボイラー)
一般的に家庭用では、人数が少ないため使用するお湯の量も少なめです。

そこで、供給できるお湯の単位時間あたりの量を少なくしたり、内部に貯めてあるお湯の量を少なくすることで、機材のお値段も安く抑えています。

耐用年数(寿命):10年
(「消費生活用製品安全法(消安法)」に基づく設計標準使用期間)

■業務用ガス給湯器(ボイラー)
業務用では、貯湯タンクが大きいほか、非常に高温のお湯が勢いよく出るように、1台ではなく複数台を連結して使用できるものなどがあります。

また、多人数で頻繁に使うため、内部の劣化が激しいことも予想され、内部管などが非常に肉厚で丈夫で長持ちです。
その分、本体価格も高額となります。

耐用年数(寿命):3年
(「消費生活用製品安全法(消安法)」に基づく設計標準使用期間)

耐用年数も上記の通り、業務用3年、家庭用10年で、それでも家庭用の方が長持ちします。

各メーカーが取り扱っているガス給湯器(ボイラー)

ガスボイラーは都市ガスとLPガスで、購入時からすでに機材自体が異なります。

ですが各メーカーでは、ほぼ同じ給湯能力であれば価格的には似たラインで、実際には市中で販売されています。

シェア上位からの3社では、ほぼ市場を2分しているリンナイとノーリツを含め、次のようなところがあります。
(価格は実売、万円。「消費生活用製品安全法」による設計標準使用期間の業務用3年、家庭用10年は各社共通)

リンナイのガス給湯器(ボイラー)

リンナイのガス給湯器(ボイラー)

シェア約42%のガス器具専門メーカー。
見やすく使いやすい操作パネルやリモコンなどに定評があります。
申し込めばメーカー保証も3年に延長できます。
また他のメーカーに比較して、設計や素材選びが優れているのか、
一般的に本体重量が軽量でスリムです。設置するプロたちからの人気も高いのです。
他にガスと電気を組み合わせたハイブリッド給湯器「エコワン」で省エネ大賞を受賞しています。

家庭用:3万~20万円
業務用:5万~15万円

さらに詳しい『エコワン』についての説明はこちらの記事もご覧ください。

エコワンをプロパンガス(LPガス)で運用するメリット・デメリット>>

ノーリツのガス給湯器(ボイラー)

ノーリツのガス給湯器(ボイラー)

シェア約40%。ユニットバスやキッチン、洗面など水回りを中心にした製品で、デザイン面では特に定評のある企業。
標準リモコンのほか、「高機能ドットマトリクス表示リモコン」など、便利で先進性を感じさせてくれるものがあります。
こちらもガスと電気を組あわせた「ハイブリッド給湯・暖房システム」があります。
業務用には届け出が必要な大型50号タイプも存在します。

家庭用:3.5万~20万円
業務用:5万~27万円

パロマのガス給湯器(ボイラー)

パロマのガス給湯器(ボイラー)

ガス台や家庭一般のガス器具では人気のパロマは、業務用は連結可能ですが最大32号まで。
家庭用は24号まで。他に高温給湯タイプなどもあり、食品関連でも人気。声で操作できるリモコンや、自己診断機能のあるボイラーも好評です。

家庭用:3.5万~18万円
業務用:20万~29万円

その他のメーカーのガスボイラー

4位のカラフルな本体に、井戸水対応の給湯器やエコジョーズを発売しているパーパス(高木産業)

5位の、プロからも信頼される隙のない品質に加えて、全国へのサービス体制が充実している長府製作所(CHOFU)も人気。

上位5社には、いずれも業務用と家庭用のガスボイラーがあります。

また「世界初の真空式温水機メーカー」として現在もトップシェアにある、株式会社日本サーモエナーのガスボイラーなども、非常に有名です。

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ガスボイラーの取り付け方法と工事費用

ガスボイラーの取り付け方法と工事費用

ボンベの設置場所から、あるいは都市ガス利用可能エリアでは通常公道まではガスが配管されています。
そこからガスボイラーまでの間には燃料を供給するための配管が行われています。

そのため、湯を使うための給湯用の水道とあわせて、少なくとも2系統の管が配置されています。

都市ガスの場合、公道から敷地の端にある引き込み部分から、建物内の使用場所まで配管します。
新たに使用するボイラーを購入するには、たとえば10Mほどの工事費だけで最低でも15~25万円前後、機材と併せ約20~50万円ほどが必要になります。

戸建では、地面を掘り返し、管を設置し、床や壁面に穴をあけて管を通します。
そのため、通常は新築時に先に管を通す場所を設計しておき、基礎工事などを行うときに、あわせて工事を開始します。

新築の場合は工事費用を抑えた設置がしやすい

新築住宅などで、引きこみから使用箇所まで距離がある場合では、LPガスではイニシャルコストがかなり抑えられます。
ちなみに都市ガスで公道から10Mで土地掘削がある場合の1F利用では、屋内配管含め、通常は15~25万円前後を必要とします。

一般的には重機が必要なことと、有資格者や多人数の工事人員が必要となるため、工事費が高額になりがちです。
特殊な掘削や路面の復元があれば、このほかにさらに費用がかかります。
これにプラスしてボイラー費用などがかかります。

また都市ガスという名称で呼ばれますが、LPガスの地区やマンションなどごとのエリア供給を行う簡易ガスなどがあり、こちらでも工事費はほぼ同じです。

新興住宅地などで、今後プロパンガス(LPガス)から都市ガスが利用できるかもしれないエリアの場合、プロパンガス(LPガス)との併用配管などを行うことができ、新築時に配管を行っておけば、結果として安い方に乗り換えが可能となり、プロパンガス(LPガス)と都市ガス双方の価格メリットが生かせることになります。
配管部分には大きな追加支出はありませんが、ボイラーなどの屋内機材への出費が必要です。

プロパンガス(LPガス)は一定の条件さえ満たせば、ボンベを密栓したままバックアップ用のガスボンベを保管することもできます。
LPガスボンベの交換自体は有資格者でなければなりませんが、交通困難で配送が有料の方などでは、まとめて予備を確保しておくにも便利に利用されています。

ガスボイラーのランニングコスト(維持費用)はどれくらいかかる?

ガスボイラーのランニングコスト(維持費用)はどれくらいかかる?

燃料代だけに限った目安ですが…

LPガス(協会料金);587円/立米、熱量103MJ/立米 熱量あたり単価 5.70円/MJ

都市ガス(地方都市の例);407円/立米、熱量44.8MJ/立米 熱量あたり単価 9.08円/MJ

都市ガス(大都市圏の例);140円/立米、熱量44.8MJ/立米 熱量あたり単価 3.13円/MJ

ガスヒートポンプ給湯器タイプ(大都市圏の例)、COP=3.0の場合、熱量あたり単価 2.50/3≒0.833円/MJ

灯油(大都市圏の例);75円/L 熱量 36.7MJ/L 熱量あたり単価 2.04円/MJ

深夜電力の電気温水器適用:9円/kWh 熱量 3.6MJ/kWh 熱量あたり単価 2.50円/MJ

金額面ではその地域の料金によって、かなり幅があります。

他にも定期保安点検がありますが、パーツ交換などが発生する場合、使用に伴う劣化を中心とした屋内側などの多くは有償です。
こうした費用をカバーできる毎月の定額負担の安心プランなどを、機材購入時にあわせて利用できる場合もあります。

ですが、現実のコストの違いは、そればかりではありません。

新規敷設は高額になりやすくなる可能性も

新たに都市ガスや地域供給型の簡易ガス配管などを敷設したところでは、設備代金を含め、都市ガスなどでも単位当たりのガス料金は、かなり高いケースも存在します。

立地条件にもよりますが、たとえば配管と都市ガス用ボイラー代20万円から50万円程度。
これが10年使えたしたとしても、ボイラーの設計標準使用期間は10年なので、この年にボイラー部分をさらに差し替えるかオーバーホール(分解点検修理)を行うことになります。

現実のイニシャルコスト吸収までには、10年以上とすると、1月あたり1,667~4,167円。

燃料代のオトクさと比較して、費用の元が取れるまでの間の金額が非常に高いことは注意が必要です。

通常多くの地域でのLPガス利用開始の場合、新築物件では「今後十数年間そのLPガス会社を利用することを条件に、配管などのガス設備の費用を、LPガス会社が負担するところが全国に多く」みられます。
そのため、この部分を0円として考えることができます。

※賃貸住宅や中古住宅の場合、すでにこうした設備や機材が用意されているケースが多いため、この部分は考慮しなくてもよいのですが、新築物件では、配管の必要な都市ガスは、燃料代のオトクさと比較して、非常に高いこともあります。

中古住宅に設置する場合は安くなることも

中古宅内に設置するケース、LPガスを多く使用する台所や洗面台回りの屋内外にボイラーを設置するケースでは、ガスボンベもそこから定められた距離をあけて、できるだけ近い位置に設置するため、造作の費用も安くなります。

費用感としては、都市ガスと同じ機能に相当するボイラーと配管をあわせて10~20万円前後で済むといわれています。

都市ガスからLPガスに切り替える際も、もし契約する予定のLPガス会社が費用負担をするケースでは、イニシャルコストが0円となることもあります。

地方都市などの例では、都心に比較して、道路などに埋設されているガス設備のエリアと共有しているお宅の割合が低いため、既にランニングコスト部分だけでも、都市ガスは高価です。

ですが、大都市圏ではかなりの価格メリットがあります。

灯油ボイラーの場合は機材価格もそれなりに必要で、整備費用も比較的多くなります。

ランニングコストとイニシャルコストの均等割分まで合わせると、大都市圏の都市ガスが、もっとも価格メリットは大きくなり、さらに機材価格によっては大都市圏ガスヒートポンプが、最も割安となります。

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ガス給湯器(ボイラー)の手入れや点検方法

ガス給湯器(ボイラー)の手入れや点検方法

日常の使用ではほぼお手入れは不要です。
ただし、火のついていない時に、はたきなどで周辺のチリやホコリを取り除くほか、燃焼中の煙が逆流しないよう気を付けて窓を開けましょう。

燃焼後に息苦しさや臭さを感じる場合、すみやかに使用を停止し、窓を開けての換気と、電源を消し元栓を閉めることが必要です。

ガスボイラーを使用しているところでは、無償の「ガス設備定期保安点検」が行われます。
書面での案内の後にガス会社やその委託を受けたところから訪問があり、ガス配管漏れ検査、給排気設備(ガス風呂がま・ガス給湯器)の点検があります。
プロパンガス(LPガス)では、4年以内に1回、都市ガスは3年に1回の法定点検が実施されます。

他に長年の使用による事故が増えてきたことを受けてスタートした、2009年4月1日「消費生活用製品安全法(消安法)」に基づく「長期使用製品安全点検制度」があります。

設計標準使用期間として定められた、業務用3年、家庭用10年で有償の「法定点検」を受けるものです。

これは、経年劣化により大きな被害を及ぼす事故の恐れがある「特定保守製品」9品目を定めて、「所有者登録」をメーカーに対して行うと、時期が来たら連絡があります。

ガスボイラーに分類されるうち、
・2009年4月以降に製造のガス給湯器(屋内式)、ガスふろがま(屋内式)、追焚付ガス給湯器(屋内式)
・2011年7月以降に製造の温水暖房付のガス瞬間湯沸器(屋内設置)
に関しては、都市ガス・LPガスともにこの「特定保守製品」に該当します。

ガスボイラーが故障したときの対処方法

ガスボイラーが故障したときの対処方法

「故障かな?」と思ったら、以下の手順で対応してみてください。

1.故障時は、電源をOFFにする。
2.ガスの元栓を閉め、まずは販売店に連絡をするか、直接メーカーのサポート窓口などへ連絡

状態を伝えると、後から自宅まで専門の人が来て、状態の確認点検や、すぐに直るものはその場で直すかどうかなどを確認してくれます。

都市部では早くてその日のうちに、地方だとだいたい一週間ほどかかる場合が多いかと思います。

それ以外、修理のために高額なパーツや、いったん取り外しが必要な場合もあります。
通常、見積もりを出して修理をその場でお願いするか、メーカーなどに送って後日修理調整を行います。

販売業者などで、代わりのボイラーを貸し出してもらえることもありますが、通常は有料になります。
もとのボイラーの販売業者に全く同じタイプのボイラーをかわりに頼めば、取り付け取り外しも含めて3~4万円必要です。

故障個所によっては、5万円前後で購入したボイラーのパーツ代が5万円以上となることもあり、見積もり依頼は絶対に必要といえるでしょう。

引っ越した場合のガスボイラーの取り扱い

引っ越した場合のガスボイラーの取り扱い

新築に際しては、自らが選ぶことができるガスボイラー。

都市ガスでは、そのガス会社によって 13A/12A/6A/5C/L1/L2/L3 のガスの種類があり、簡易ガスでは地域で「都市ガス」と説明されていてもプロパンガス(LPガス)のところがあります。
基本的には同じガスのタイプでしか、使用することができません。

ガスボイラーの多くでは、都市ガス13A・12Aは共通で使用できるよう製造されています。
取り付けは基本的には自分では行えませんので、都市ガスや簡易ガスの開通時に、機材を含めて確認し、作業を行ってもらうことになります。

賃貸住宅や中古物件では、通常、募集チラシや不動産会社で受ける重要事項説明のなかに「電気・ガスの供給施設の整備状況」があり、マンションなどを中心としたほとんどの賃貸物件では、その建物にあらかじめついている設備を使うことになります。

そのためここでしっかりと、その地域の燃料として、お得に使用できるのかなどを確認する必要があります。

賃貸住宅や中古物件では、追加で行う工事費の負担も多いため、転居時に自分でガスの方式を切り替えるのはあまりみかけません。
工事費用負担が少ないプロパンガス(LPガス)に切り替える程度です。

配管などの設備状況によっては、プロパンガス(LPガス)と都市ガスを乗り換えることができ、さらに、貸主によっては新たに工事を行うことでガスへの乗り換えをはかることを許可している物件などもあります。

また、貸主によって、あるいは社宅などの規則で、原状回復が可能ならこうしたボイラーを持ち込んで取り付けても良いといったところもあります。

移設の都度、取り付け先で、機材がしっかり動くのかといった点検や、記録の無い旧いパーツなどは交換を促されることもあります。

一般的には移設するよりは、標準的な価格と機能の製品を新たに購入した方が、リーズナブルに済むことになります。

ガス供給エリアで確認が必要な地域一覧

ガス供給エリアで確認が必要な地域一覧

ちなみに配管により供給を受けているガス種で13A、12Aの単独供給以外に注意が必要なところでは、次のようなエリアがあります。

13A、LPG:札幌市、石狩市、北広島市、千歳市、小樽市、函館市及び周辺市(北海道ガス(株))
13A、LPG:旭川市(旭川ガス(株))
LPG:滝川市(滝川ガス(株))
LPG:美唄市(美唄ガス(株))
13A、LPG:帯広市(帯広ガス(株))
13A、LPG:苫小牧市(苫小牧ガス(株))
13A、LPG:室蘭市、登別市(室蘭ガス(株))
LPG:黒石市(黒石ガス(株))
LPG:日光市(鬼怒川ガス(株))
L2(5AN):昭和町、飯田川町(湖東ガス(株))
P13A:新庄市(新庄都市ガス(株))
P13A:寒河江市(寒河江ガス(株))
LPG:久喜市、菖蒲町(新日本ガス(株))
LPG:蓮田市、栗橋町、大利根町(東彩ガス(株))
LPG:小川町(角栄ガス(株))
P13A:大町市(大町ガス(株))
P13A:御殿場市(御殿場ガス(株))
P13A:下田市(下田ガス(株))
13A、LPG:舞鶴市(丹後ガス(株))
LPG:熊野町、可部町(広島ガス(株))

まとめ

普段何気なく使用している「ボイラー」ですが、その地域や都市ガスのシステム、そのお宅の立地条件、家族構成、引っ越しの有無、新築か中古住宅かなどなど、さまざまな条件で、実はお得度合が大きく異なってくるのですね。

現在は多くの都市ガス会社やLPガス会社でも、電力を含めてのオトクな料金設定や、ポイント制度など大きな魅力あるプランをたくさん用意して競い合っています。

特に、同じ地域の中でも、多数の会社から自由に選べるLPガスには、工事代金や災害時復旧、火力や安定性などの魅力がたくさん。

毎月のことだから、しっかりかしこく、再検討したいものですね。

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