エネファーム ・エコウィル ・エコジョーズ ・エコキュート ・エコワンなどの省エネ給湯器は、皆さんにとっても馴染み深いものではないでしょうか。
ただ、名前自体は知っていてもそれぞれの特徴や違いは把握していない方も多いと思います。
名前も似ていてどれを選べばいいかわからなくなってしまいそうですね。
そこで、ここからは今メジャーとなっている5製品の給湯器について、それぞれの特徴や違いをまとめました。
まずは、各給湯器の基本的な性能から見ていきましょう!
各給湯器の基本的なスペック
今メジャーとなっているのが、以下の5つの製品となります。
- エネファーム
- エコウィル
- エコジョーズ
- エコキュート
- エコワン
どれも名前自体は聞いたことがあるのではないでしょうか。
まずは、エネファームから概要をチェックしていきましょう!
エネファーム
概要:家庭用燃料電池コージェネレーションシステム
動力:ガス
エネルギー効率:約80%
発電能力:あり
給湯能力:あり
貯湯タンク:あり
販売価格:200万円前後
■寿命と保証について東京ガスのホームページを確認してみました!
耐用年数(寿命):最大でも20年間までしか使用できません。
保証期間:東京ガスをはじめとする大手都市ガス会社の場合、10年の保証がつくようです。
交換・修理:保証期間内の自然故障であれば、無償で対応してもらえます。保証期間外の場合、有償での対応になります。
東京ガスの保証制度は、当社の都市ガスを契約していないと保証の対象外になるので注意が必要です。(※1)
CMもよくやっているので、名前はみなさん知っているのではないでしょうか。
なんといっても特徴は発電機能がある点です。
また、機能的にも給湯器に発電機能があるというよりは、発電機能がメインとなっておりそこから出る熱でお湯を沸かすイメージになります。
そのため、電気をよく使われる家庭では活用することで、電気代の節約として使うことができます。
エコウィル
概要:家庭用ガスコージェネレーションシステム
動力:ガス
エネルギー効率:約85%
発電能力:あり
給湯能力:あり
貯湯タンク:あり
販売価格:100万円前後
■寿命と保証についてノーリツのお客様センターに確認してみました!
耐用年数(寿命):10年が目安となっています
保証期間:2年間のメーカー保証がつきます。有償で保証期間を延長するプランもあります。
交換・修理:保証期間内の自然故障であれば、無償で対応してもらえます。保証期間外の場合、有償での対応になります。
また、町の工務店などメーカーから直接購入していない場合でも、保証書があればメーカー保証を受けることができます。(※1)
機能としてはエネファームに非常に近いものになり、こちらも給湯機能に発電機能がついたものになります。
ですが多少異なる点は、エネファームは発電機能がメインで給湯機能がサブであったのに対し、こちらは給湯する際に動かすモーターを使い同時に発電するというものになります。
そのため欠点としてタンク内が全てお湯となってしまうと、発電することができなくなります。
エコジョーズ
概要:潜熱回収型ガス給湯器
動力:ガス
エネルギー効率:約95%
発電能力:なし
給湯能力:あり
貯湯タンク:なし
販売価格:30万円前後
■寿命と保証についてリンナイのお客様センターに確認してみました!
耐用年数(寿命):10年が目安となっています
保証期間:2年間のメーカー保証がつきます。所有者登録を行った場合3年になります。
交換・修理:保証期間内の自然故障であれば、無償で対応してもらえます。保証期間外の場合、有償での対応になります。
また、町の工務店などメーカーから直接購入していない場合でも、保証書があればメーカー保証を受けることができます。(※1)
一般的な給湯器と機能としては同じものになります。
異なる点はエネルギー効率が非常に高く、従来のものに比べ15%ほど向上しています。
また販売価格も他のものに比べ安くなっているため、導入しやすいのも魅力と言えます。
一般的な知名度はあまり高くないですが、給湯器の導入の際に悩んだ場合はコストパフォーマンスの良さから選ばれる方が多い製品になります。
エコキュート
概要:家庭用ヒートポンプ式給湯器
動力:電気
エネルギー効率:約300%
発電能力:なし
給湯能力:あり
貯湯タンク:あり
販売価格:50万円前後
■寿命と保証についてPanasonicのお客様センターに確認してみました!
耐用年数(寿命):10年が目安となっています。
保証期間:本体、リモコン 1年
冷媒系統 3年
タンク水漏れ 3年
商品を購入した場合、上記のメーカー保証がつきますが有料で長期保証をつけることも可能です。
5年保証の場合10,476円(税抜き)
8年保証の場合23,333円(税抜き)
となっています。
また、町の工務店などメーカーから直接購入していない場合でも、保証書があればメーカー保証を受けることができます。(※1)
最大の特徴は熱源が電気という点です。
エネルギー効率が非常に高く光熱費が安くなると思われがちですが、実際に一般の家庭で導入しても大きく差はないようです。
導入するうえで最もメリットを生かせるのはオール電化の家となり、ガスの基本料もかからなくできるので大きな節約になりますね。
エコワン
概要:ハイブリット給湯・暖房システム
動力:ガス・電気
エネルギー効率:約138%
発電能力:なし
給湯能力:あり
貯湯タンク:あり
販売価格:80万円前後
■寿命と保証についてリンナイのお客様センターに確認してみました!
耐用年数(寿命):10年が目安となっています
保証期間:2年間のメーカー保証がつきます。所有者登録を行った場合3年になります。
交換・修理:保証期間内の自然故障であれば、無償で対応してもらえます。保証期間外の場合、有償での対応になります。
また、町の工務店などメーカーから直接購入していない場合でも、保証書があればメーカー保証を受けることができます。(※1)
ガスのメリットと電気のメリットを組み合わせた、ハイブリット給湯器になります。
瞬間的にお湯が必要な際はガスで沸かし、
保温を電気で行うことによりエネルギー効率が非常に高くなっています。
エネルギー効率を見ても、最高水準となっており、ガスをたくさん使うという家庭で非常に活躍してくれると言えます。
どの給湯器が一番良い?
それぞれ特徴を見てきました。
一体どれが一番いいのでしょうか?
「人や家庭の使い方による」というのが答えとなりますが、それぞれどういった方に向いているかご紹介していきます。
・エネファーム
正直なところ、定価での導入では元を取るのは難しいようです。
ですが、機能としては非常に高性能ですので、施工会社の割引等で安く導入できるようでしたら、毎月のガス代・電気代の節約に大きく貢献してくれるでしょう。
・エコウィル
エネファームに比べ導入金額が安価になっているため、比較的元を取りやすくなっています。
電気とガスの両方をよく使うという家庭にオススメとなっています。
・エコジョーズ
エネルギー効率が良く、販売価格も一番安いため、迷ったらコレ!といってもいいでしょう。
あんまりお湯を使わないという家庭から、たくさん使うという家庭まで幅広く活躍してくれます。
・エコキュート
オール電化の家庭の必需品。
迷わずこれを導入しましょう。
一般家庭では導入金額が高く、ガス代は安くなっても電気代がその分上がるため、あまりオススメはできません。
・エコワン
最高水準のエネルギー効率が魅力の給湯器。
ガスをあまり使わないという家庭では販売価格が高いためオススメできませんが、ガスを多く使うという家庭ほど導入金額以上のリターンが期待できます。
ガス代・電気代はどのくらいかかる?
さて、それでは実際に、それぞれどれくらい・ガス代・電気代に変化があるのかをお伝えしていきたいと思います。
今回お伝えする金額はあくまで平均によるものですので、
・使い方
・家族人数
・今までの環境等
により大きく異なってきます。
また、ガスも都市ガスとプロパンガス(LPガス)では金額に差があります。
あくまで参考金額という点を念頭に置いて、お読み下さい。
エネファームのガス代・電気代
ガス代⇒月500円~1,000円程上昇
電気代⇒月5,000円~6000円程減少
エネルギー効率としては従来型の給湯器と同じ程で、発電のためにもガスを使うため若干月のガス代はあがるようですね。
とはいえ、思ったほど上がらないなというのが印象ではあります。
反面、電気代は大きな効果を期待でき差し引きで見ると、月5,000円程の節約となっているのがわかります。
年間で見れば6万円程も変わってくるため、
販売価格に目を瞑れば是非導入したい性能ですね。
エコウィルのガス代・電気代
ガス代⇒月1,000~2,000円程上昇
電気代⇒月4,000~5,000円程減少
やはり、エネファームと比べると性能としては一回り程落ちるようですね。
差し引きとしては月3,000~4,000円程の節約になるので、年間で見れば5万円弱となり販売価格と比べても導入する価値はあると言えますね。
ただし、先ほどもお伝えしたように、ガスを沸かすついでに発電もするものとなりますので、どちらもバランスよく使う家庭でないと活用が難しい点は注意が必要です。
エコジョーズのガス代・電気代
ガス代⇒月1,000~1,500円程減少
電気代⇒変化なし
シンプルなエコ給湯器です。
年間でみると1万~1.5万円の節約になり、導入金額も安いので敷居は非常に低いです。
他の製品はガスや電気を多く使う方ではないと元を取ることが難しいですが、この製品だけは別です。
従来型の給湯器に比べても販売価格に大きな差がないため、あまりガスを使わないという家庭でも積み重ねで気づけば元が取れていたということもありそうです。
幅広い方に効果が期待できますね。
エコキュートのガス代・電気代
ガス代⇒オール電化にする場合、
基本料含め0円に
電気代⇒月1,000~5,000円程上昇
販売会社等のホームページでは、
月1,000円程と書かれていることがありますが実際にはもっと高くなります。
あくまで1,000円というのは、深夜にのみ給湯機能を使った場合によるもので、お湯を使うほど昼間にを給湯しなければいけないため電気代は大きく変化します。
エコキュート導入の一番のメリットは、ガス代が基本料含めて0円にできる点です。
ガスよりも電気の方が安く毎月の光熱費も安くなりますが、販売価格が高いためやはり導入するならオール電化の家庭が良いでしょう。
エコワンのガス代・電気代
ガス代⇒月4,000~5,000円程減少
電気代⇒月1,000~2,000円程上昇
差し引きで月3,000円ほど安くなり、年間で見ると3万円以上の節約効果を見込むことができます。
さらに、エネルギー効率が最も良いため、ガスをより多く使う家庭ほど節約効果も大きくなってきます。
エコジョーズにくらべ販売価格が高いため、
あまり使わない~普通⇒エコジョーズ
よく使う~たくさん使う⇒エコワン
と思っていただければよいのではないでしょうか。
各メーカーから出ているガス給湯器
エネファーム ・エコウィル ・エコジョーズ ・エコキュート ・エコワンという有名なガス給湯器について見てきましたが、ここからはリンナイ・ノーリツの2大メーカーから発売されているガス給湯器を見ていきましょう。
まずは、リンナイの商品からです。
リンナイのガス給湯器
リンナイからは、大きく分けて以下の3種類のガス給湯器が発売されています。
・高温水供給式タイプ
・給湯専用タイプ
・ガス瞬間湯沸かし器
それぞれに特徴があります。
ここからは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
リンナイの高温水供給式タイプ
高温水供給式タイプは、追い焚き機能はないものの、好みの温度に調節できる給湯器です。
16・20・24号の3タイプの展開で価格帯は、
200,100~235,000円(税抜き)となっています。
リンナイの給湯専用タイプ
つづいては、給湯専用タイプのガス給湯器です。
このガス給湯器は名前の通り給湯を専用に行うタイプの給湯器で、形状や大きさ、置き方によって複数の種類があります。
サイズは16・20・24号の3サイズ展開で、
価格帯は172,700円~232,000円(税抜き)となっています。
リンナイのガス瞬間給湯器
つづいては、ガス瞬間給湯器です。
この商品は、安全装置が非常に充実していて、消し忘れや立消えの心配がありません。
また、2種類の商品がありますが、いずれも取り外しが可能で、価格帯も37,000円~38,100円(税抜き)と比較的安価になっています。
ノーリツのガス給湯器
つづいて、ノーリツのガス給湯器を見ていきましょう。
ノーリツのガス給湯器は種類がかなり豊富で、私たち消費者は豊富な選択肢の中から選ぶことができます。
ここでは、代表的な給湯器を紹介していきます。
ガス温水暖房式ふろ給湯器
ノーリツの給湯器は、設置場所のニーズに答えるべく、かなり多様な設置バリエーションを用意しており、皆さんの希望にあった場所に設置できる可能性が高いです。
おおきさは、16・20・24号の3サイズ展開で、
価格帯は大きさや設置場所によってまちまちです。
下記のリンクで確認してみましょう。
http://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/gus/fullauto05/lineup16.html
戸建住宅用ハイブリッド給湯・暖房システム
ノーリツでは住居形態に合わせた給湯器も発売されています。
戸建て住宅用のこの給湯器は、ガス給湯器とヒートポンプ給湯機を掛け合わせたハイブリット式の商品で、環境性や省エネ性にも配慮しています。
価格帯としては、機能によって異なりますが、
787,600円~867,600円(税抜き)になっています。
集合住宅用ハイブリッド給湯・暖房システム
ノーリツからは集合住宅用の給湯器も発売されています。
こちらも機能としては前述の戸建住宅用の給湯器と同じで、ガスとエネルギーのハイブリッドで、省エネと環境に配慮した仕組みになっています。
価格帯も同様で、機能によって異なりますが、
787,600円~867,600円(税抜き)になっています。
まとめ
というわけで、
5つの製品の「特徴」と「どういった方に向いているか」という点をご紹介させて頂きました。
給湯器を変えるだけでも、 毎月大きく光熱費が変わってくるということが、 おわかり頂けたのではないかと思います。
もちろん今回お伝えした金額は、あくまで平均によるものですので、導入の際は今の皆さんの生活スタイルを見たうえでしっかりと選んで下さい。
これから新しい給湯器の導入を考えている方、何を選ぼうか悩まれている方に、少しでもお役に立てる情報がありましたら幸いです。