乾燥機と一口に言っても色々なタイプがあります。どれが一番良いのかわからない、と迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、ガス乾燥機について解説します。他の乾燥器と比較しながら、そのメリットとデメリットを明らかにしたいと思います。
また、話題のガス乾燥機「乾太くん」の情報もありますのでお見逃しなく!
今ある乾燥機を買い替えたい……新たに乾燥機を設置したい……そんな方々のお役に立てれば幸いです。
ガス乾燥機とは?
街中にあるコインランドリー。多くの人が一度は利用したことがあると思います。実は、コインランドリーにある乾燥機は大体ガス乾燥機です。
そのため、多くの人が一度はガス乾燥機を使ったことがあるでしょう。
このように私たちの身近にあるガス乾燥機ですが、最近は家庭に設置する人も増えているようです。
その理由は大きく2つあります。一つは乾燥時間が早いこと、もう一つはランニングコストが安いことです。
ちなみにガス乾燥機について、消費者からは次のような声※があがっています。
「ガス衣類乾燥機はとても便利で共働きの私たちにはとても助かります」
「いつもお世話になり助かっています。乾太くん、大活躍してくれています!」
なお「乾太くん」とはガス乾燥機の人気商品です。本記事でも後ほど取り上げます(今すぐ知りたい方はコチラ)。
※ プロパン産業新聞(2023年8月15・22日)より引用
ガス乾燥機のメリット
ガス乾燥機のメリットを一つひとつ詳しく解説したいと思います。主なメリットは以下の3つです。
メリット1:乾燥時間が早い
まず、乾燥機の種類ごとに乾燥時間を比較してみましょう。以下の表は、洗濯物5~6kgの場合の乾燥時間をまとめたものです。ただし、2種類の浴室乾燥機においては洗濯物2kgとしています。
乾燥機の種類 | 乾燥時間 |
---|---|
ガス乾燥機※1 | 約60分 |
ドラム式洗濯乾燥機※2 | 約98分 |
縦型洗濯乾燥機※2 | 約210分 |
ガス温水式浴室乾燥機※3 | 約60分 |
電気式浴室乾燥機※3 | 約240分 |
このようにガス乾燥機は、より多くの洗濯物をより短い時間で乾かすことができます。これはガス乾燥機の最大のメリットの一つといえるでしょう。
ただし、乾燥時間は部屋の温度や湿度によって変わることもあります。よって、こちらの時間はあくまで目安としてください。
メリット2:ランニングコストが安い
次は、ランニングコストです。乾燥時間と同様に比較してみましょう。
乾燥機の種類 | ランニングコスト |
---|---|
ガス乾燥機※1 | 約83円 |
ドラム式洗濯乾燥機※2 | 約43円 |
縦型洗濯乾燥機※2 | 約106円 |
ガス温水式浴室乾燥機※3 | 約52円 |
電気式浴室乾燥機※3 | 約150円 |
このように、ガス乾燥機のランニングコストは100円を切っており、比較的安いといえます。
しかし、ランニングコストを第一に考えるのであればドラム式洗濯乾燥機を選ぶべきでしょう。
一方、洗濯物を速く乾かして家事時間を短縮し、なおかつ節約にも気を配りたいという方は、ガス乾燥機を検討してみてはいかがでしょうか。
ガス乾燥機のランニングコストを安くする方法
「乾燥時間もランニングコストもどっちも優先したい……」
「ガス乾燥機のランニングコストがもう少し安ければ……」
そんなふうに思っていませんか?
もしプロパンガスを使用している家庭であれば、ガス乾燥機のランニングコストをぐっと抑えることができるかもしれません。
プロパンガスは料金設定に縛りがない自由料金制のエネルギーなので、どのガス会社からプロパンガスの供給を受けるかで料金が大きく変わります。
したがってガス会社を切り替えるだけで、より安くガスを利用できる可能性があるのです。
プロパンガスユーザーのみなさんは、ぜひ一度お住まいの地域のガス会社を比較してみてください。
メリット3:花粉や大気汚染の心配がない
「洗濯物を外に干すと花粉の付着が気になる……」
そんな悩みがある人も多いのではないでしょうか。
花粉は人体に蓄積すると花粉症を引き起こす可能性があります。そのため花粉症の人はもちろん、花粉症でない人もなるべく花粉を避けた方がよいでしょう。
また大気中には花粉だけでなく、排気ガスやPM2.5などの汚染・有害物質の問題もあります。
大通りに面している家庭では、車両の排気ガスにより洗濯物の色が変わってしまったり、臭いが付いてしまったりした経験がある人も少なくないでしょう。
お子さんのいる家庭では、特にPM2.5を気にされると思います。PM2.5は呼吸器官やアレルギー症状に悪影響を与える可能性があるため、発育過程にあるお子さんは極力避けた方がよいでしょう。
以上のように、洗濯物の外干しには諸般の懸念点があります。しかし、ガス乾燥機を導入すれば全て解決することができます。
ガス乾燥機のデメリット
続いてガス乾燥機のデメリットも確認しておきましょう。主なデメリットは以下の2つです。
デメリット1:設置に手間がかかる
ガス乾燥機の設置工事は半日ほどかかり、また工事の音が大きいため、ストレスを感じる人もいるかもしれません。
さらに、ガス乾燥機の工事費は比較的高額になることがあり、他の乾燥機よりも導入費用が嵩んでしまう可能性があります。
なお工事費は設置場所によって異なりますが、大体7万円※とみておきましょう。
※ 日本ガス
デメリット2:設置にスペースを取る
ガス洗濯機は比較的大きい設置スペースが必要となります。浴室乾燥機のようにスペースを取らないタイプと比べると、大きなデメリットに感じるかもしれません。
ちなみに設置場所は洗濯機の上や横が多いですが、結構サイズがあるため思った以上に圧迫感を感じる人もいるでしょう。
以上が、ガス乾燥機のデメリットです。共通しているのは「導入までのハードルが高い」という点でしょう。ただ、実際に使用する上での不便や不満はあまりないともいえます。
ガス乾燥機の設置方法
ガス乾燥機の「設置」について詳しく説明したいと思います。
ガス乾燥機を設置するには、以下の条件が必要です。
- ガス栓と電気コンセントがあること
- スペースが十分に確保できること
- 排湿のためのパイプを通す場所があること
ガス乾燥機の設置には専門知識や資格が必要なため、自分で設置することはできません。ガス栓の増設や本体へのガス接続をねじ式で行うなど、状況によって多くの工程で資格が必要です。
したがって、ガス乾燥機は施工業者に依頼して設置してもらいます。
ガス乾燥機の設置場所
ガス乾燥機の設置場所は、大きく分けると「室内」か「屋外」です。
室内の場合は、外に面した壁に排湿パイプを通し湿気を屋外に排出する方式をとります。
屋外の場合は、屋根がありガス乾燥機に直接雨がかからない場所に設置します。
ちなみに、ガス乾燥機を設置するにあたりガス栓を増設するケースがありますが、ガス栓は2階の部屋やベランダにも取付可能です。
ただしガス栓の増設は、賃貸や分譲の場合、大家さんや管理会社の許可が必要な物件もあります。事前に確認しておきましょう。
話題のガス乾燥機「乾太くん」とは?
引用:リンナイ
乾太くんとは、リンナイが提供しているガス乾燥機の商品名です。
メディアで取り上げられることも多いため、「ガス乾燥機といえば乾太くん」というイメージを持っている人も多いかもしれません。
乾太くんは、2023年7月に累計販売数が100万台を突破。その背景には、共働き世帯の増加や大気汚染による衣類乾燥機ニーズの上昇があると、リンナイは発表しています。
そんな乾太くんは、以下のような特徴があります。
- 繊維が根元から立ち上がり、ふんわり仕上がる
- ジーンズや厚手のバスタオルなど、乾きにくいものも生地を傷めず念入りに乾燥させる
- 毛布乾燥、シワ取り、タイマーなど豊富な機能がある
では続いて、気になる乾太くんの価格やガス代を見ていきましょう!
乾太くんの価格について
乾太くんは2つのタイプ、デラックスとスタンダードに分かれています。デラックスは便利な機能や運転コースがより充実しています。
またデラックスは2つの容量、スタンダードは3つの容量に分かれているため、乾太くんは5つの容量から選ぶことができるのです。
それぞれの価格は以下のとおりです。
タイプ | 容量 | 希望小売価格(税込) |
---|---|---|
デラックス | 9kg | 241,340円 |
デラックス | 6kg | 206,690円 |
スタンダード | 8kg | 193,490円 |
スタンダード | 5kg | 156,750円 |
スタンダード | 3kg | 120,010円 |
出典:リンナイ
乾太くんのリースについて
乾太くんの価格を見て「ちょっと高いな」と思った方は、リースを検討してみてはいかがでしょうか。
地域によっては、ガス会社がリース料金で乾太くんを提供しています。
ちなみに大阪ガスでは、乾太くんの月額リース料金を次のように設定しています。
スタンダードタイプ:約1,400円~1,800円
デラックスタイプ :約2,000円~2,300円
出典:大阪ガス
乾太くんのガス代について
価格と同様、ガス代もタイプや容量によって異なります。
では1回の乾燥にかかる、それぞれのランニングコスト(ガス代+電気代)を見てみましょう。
タイプ | 容量 | ランニングコスト |
---|---|---|
デラックス | 9kg | 128円 |
デラックス | 6kg | 83円 |
スタンダード | 8kg | 102円 |
スタンダード | 5kg | 41円 |
乾太くんの節約方法について
乾太くんのランニングコストは他の乾燥機と比べると安い方ですが、さらに節約したいという方は以下の方法を試してみてください。
- まとめて乾燥させる
- こまめに掃除する
- エココースに設定する
1つ目の節約方法は、衣類をまとめて乾燥させることです。なるべく稼働回数を少なくすることでトータルコストを下げることができます。ただし、容量を超えた衣類を入れてしまうと、完全に乾かなかったり、乾太くんの寿命を縮める原因となったりするため注意してください。容量に対して8割~9割ほどの衣類を乾かすのが最も効率的でしょう。
2つ目の節約方法は、乾太くんを掃除することです。糸くずフィルターや吸気フィルターが汚れていると、乾燥効率が下がってしまい余計なコストがかかってしまいます。乾太くんの寿命を伸ばすためにも、こまめな掃除を心がけましょう。
3つ目の節約方法は、エココースに設定し乾燥させることです。エココースとは乾燥時間が通常より長くなる代わりに、ランニングコストを下げることができる運転コースです。時間帯や生活スタイルに合わせて上手く利用してみてください。
もっと簡単にガス代を節約する方法
乾太くんに限らず、ガス代を節約したいのであれば、ガス会社を切り替えることを検討してみましょう。
先でも述べましたが、プロパンガスは料金設定に散らばりがあります。そのため、今より安いガス会社に切り替えるだけでガス代を節約できる可能性が高いのです。
プロパンガス料金を安くしたい……そう思ったことがある方は、ぜひガス会社の料金比較をしてみてください。
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
ガス乾燥機のメリットとは? |
---|
ガス乾燥機のメリットは大きく分けると次の3つです。①乾燥時間が早い、②ランニングコストが安い、③花粉や大気汚染の心配がない。 |
ガス乾燥機のデメリットとは? |
ガス乾燥機のデメリットは大きく分けると次の2つです。①設置に手間がかかる、②設置にスペースを取る。ちなみにガス乾燥機の設置は業者に依頼する必要があります。 |
ガス乾燥機「乾太くん」とは? |
乾太くんは、リンナイが提供しているガス乾燥機の商品名です。2つのタイプと5つの容量から選ぶことができるため、さまざまなユーザーのニーズに応えることができます。 |