最近は、すっかり暑くなりエアコンが必要な季節になってきましたね。

 それでも、エアコンを使うと電気代が高くなってしまいますよね。

 そこで、今回皆さんにおすすめしたいのが、通称「ガスヒーポン」

ガスヒートポンプエアコン(GHP)です。

これを使えば、暑い夏も・寒い冬も快適に、そして光熱費も安く

過ごすことができるのです。

では、ガスヒーポンを詳しく解説していきましょう。

ガスヒートポンプエアコン(ガスヒーポン)とは

 記事の冒頭から、ガスヒーポンという言葉を何度も使いましたが、

 皆さんはそもそもガスヒートポンプエアコンとは何かご存じですか。

 なじみのない方も多いかと思います。

 

 ガスヒートポンプエアコンは、

 「電気」ではなく「ガス」で空調を行うエアコンのことです。

 ガスエンジンでコンプレッサーを回し、ヒートポンプ運転で冷暖房を行います。

 そして、このガスの力が大幅な節約を可能にしてくれます。

ガスヒーポンの仕組み

ガスヒーポンの概要を大まかに説明してきましたが、
ガスヒーポンがどのような仕組みになっているのか
詳しく分からない方が多いのではないでしょうか。

ガスヒーポンの仕組みは
以下の図で分かりやすく解説されているので、
参照してみて下さい。

図のとおり、ガスヒーポンは
エアコンの心臓部である室外ユニット内の
コンプレッサーをガスエンジンで動かしています。
これが電気ヒートポンプエアコンとの違いであり、
快適な冷暖房をはじめとする
様々なメリットを生み出す要因になっています。

ガスヒーポンの仕組み
ガスヒーポンの仕組み

ガスヒーポンのメリット

ガスヒーポンの仕組みはお分かり頂けたかと思います。

では、ガスヒーポンにはどんなメリットがあるのでしょうか。
1つずつ見ていきましょう。

夏も冬も快適な空調

  ガスヒートポンプエアコンを使えば、

暑い夏も寒い冬も快適に過ごすことができます。

  その秘訣は、前述したガスヒーポンの構造にあります。

  ガスヒートポンプエアコンは、エアコンの心臓部とも言える室外ユニット内の圧縮機を

  電気ヒートポンプ(EHP)のように電気モーターで動かすのではなく、

  ガスエンジンで動かします。


この構造こそがガスヒーポン(GHP)ならではの快適な冷暖房を実現させています。

イニシャルコストの削減

 ガスヒートポンプエアコンでは、受変電設備が不要です。

 受変電設備がと言われても、ピンとこない方が多いと思いますが、

 下の図のような設備が、家の裏などに設置されているのを見たこと

 があると思います。

 この設備が不要であるため、設置費のコストがかからず、

 なおかつスペースを取ることもないため、一石二鳥だと言えます。

イニシャルコストの削減

低いランニングコスト

電気に比べて安いガスを使うため、
ランニングコストが安く済み、非常に経済的です。
節約も期待できます。

大幅節約も可能!契約電力の抑制

ガスヒーポンは、電力消費量が少ないため、電力デマンドを抑制することができます。

その結果、光熱費の比較にも繋がります。

大幅節約も可能!契約電力の抑制

ガスヒーポンのデメリット

多くのメリットがあるガスヒーポンですが、もちろんデメリットもあります。

ガスヒーポンにはどんなデメリットがあるのでしょうか。
1つずつ見ていきましょう。

定期点検が必須

ガスヒーポンのデメリットとしては、快適な冷暖房運転を保つため、
定期的な点検が必須となることです。

ダイセンのホームページによると、
メーカーや商品ごとに違いはありますが、
ガスヒーポンはだいたい4,000時間毎に点検を行うことになっています。

点検する箇所としては、エンジン・熱交換器・圧縮器などの外から見えない部分です。
また、オプションとして室外機・室内機のフィルターをクリーニングすることもできます。
普段からフィルターには定期的な掃除が必要ですが、長く使っていくうちに
汚れがたまり悪臭や性能不良の原因になります。
こうした事態を防ぐためにもクリーニングの実施も不可欠です。


メンテナンスが必須

定期点検と同様に定期部品交換などのメンテナンスも必須となります。

高性能で快適な空間を提供してくれるガスヒーポンの中では、
沢山の部品が働いています。
例えば、エンジンの運転を安定させるのに不可欠なスパークプラグという部品は、
使用していくうちに性能が落ちてくるタイプの消耗部品なので、
定期的に交換しなければなりません。

その他にも複数定期的な交換が必須な部品があり、
ガスヒーポンは運転を維持するためのメンテナンスが必須な空調システムとなっています。

冬でもガスヒートポンプエアコンなら快適なわけ

スピーディ&パワフル暖房

ガスエンジンの排熱を有効利用するため、暖房の立ち上がりが速く、

除霜運転が少ないため、暖房特性に優れているようです。

下のグラフは、電気ヒートポンプ(EHP)とガスヒーポン(GHP

の暖房機能を比較したものですが、

ガスヒーポンが圧倒的に優れているのがわかります。

スピーディ&パワフル暖房

インバーター効果

ガスヒーポン(GHP)には、室温に合わせてエンジンの回転数を

適切にコントロールするインバーター効果があります。

そのため、室内をすばやく快適温度にし、省エネルギー運転を

行うことができます。

 

ガスヒーポンの種類

上記のようにたくさんのメリットがあるガスヒートポンプエアコンですが、

その中にもいくつかの種類があります。例えば、小型のものや冷暖フリーのものなどです。

それぞれに特徴があるため、それらを比較検討したうえで、

みなさんのライフスタイルにあったガスヒーポンを選ぶことをおすすめします。

 

選び方としては、エアコンメーカーのホームページからカタログを取り寄せたり、

実際に見に行って店員さんの説明を聞くことなどが有効な方法です。

購入後は長く使うことになるので、購入前に慎重に検討しましょう。

ここでは、家庭用ガスヒーポンを販売している有名な会社を紹介していきます。

皆さんの検討の材料になれば幸いです。

ダイキンのGHPXAIRⅡ

ダイキンのGHPXAIRⅡ

まず1つ目は、ダイキンが発売しているGHPXAIRⅡです。

このガスヒーポンの最大の特徴は、低負荷運転領域の効率をさらに高めて、

省エネ性能を向上させたことです。

実際の建物での空調利用は、フル稼働(定格能力)は少なく、

エアコンの能力をシチュエーションに応じてコントロールする部分負荷運転が大半になります。そこで、GHPXAIRⅡでは低負荷運転領域にも着目し、効率アップに向けた開発を行い、より実使用に近づいた値になったようです。

ダイキンのGHPXAIRⅡ

(参照 http://www.daikinaircon.com/catalog/ghp/ghp/

 

そして、受注生産品にはなってしまいますが、2017年4月から最新商品が

ダイキンから発売されました。

 

この商品の最大のメリットは、

1台の室外ユニットで、冷房と暖房の同時運転が可能なことです。

さらに細かくメリットを見ていくと、以下の3点が挙げられるようです。

 

・同一冷媒系統でもBSユニット単位で冷房・暖房が切換えられる

・冷房運転時の室内ユニットの排熱を、暖房運転の熱源として再利用できるため、

省エネを図ることができます。

・配管が1系統にまとまるため、システムが簡略化でき自由度の高い設計できます

 

(参照 http://www.daikinaircon.com/catalog/ghp/ghp/

 

アイシンのガスヒーポン

アイシンのガスヒーポン
アイシンの新商品である「GHPハイパワープラス」は、
企業が緊急の災害などに直面した際に資産の損失を最小限に抑えて
事業をいち早く継続・復旧させるのに適したガスヒーポンとして期待できます!

「GHPハイパワープラス」は電源自立型空調という名前の通り、
停電の際も電力の要求なしに運転を始め、発電した電力で空調や照明などの重要機能の
使用を継続することができる機能が備わっています。
「停電対応 GHP 」として、不測の事態に備えることができる心強い空調です。

気になる価格は、
56kWタイプで7,980,000円(税別)となっています。

さらに進化!ハイブリット革命

そして最近では、ガスヒーポン(GHP)と電気ヒートポンプ(EHP)を組み合わせた

ハイブリット個別空調システムが発売され、

快適性を落とさずに室温を維持したい方にピッタリの商品となっています。

 

この商品の最大のメリットは、

ガスヒーポン(GHP)と電気ヒートポンプ(EHP)を組み合わせることで

快適性を損なうことなく、大幅な節電が可能になることです。

電気ヒートポンプ(EHP)だけだと、

空調エネルギーのすべてが電気で作られるため、消費電力を抑えるには運転を控えな

ければなりません。そのため、節電するために快適性が損なわれてしまうことがあります。

 

しかし、ガスヒーポン(GHP)を組み合わせることで、

空調エネルギーの一部がガスに変わり、


快適性を損なわずに『快適な節電』が可能になります。

さらに進化!ハイブリット革命

国からの優遇税制

ガスヒーポンは平成29年4月1日から
「中小企業経営強化税制」・「中小企業の生産性向上のための固定資産税の特例」の対象になり、
よりお得にガスヒーポンを使うことができるようになりました!

まず、具体的に2つの税制について説明していきます。

「中小企業経営強化税制」は、中小企業等経営強化法の認定を受けた中小企業者を対象に
当法律の計画認定に基づく設備投資を税額控除または特別償却によって後押しし、
中小企業の利益を向上させようという税制のこと。


「中小企業の生産性向上のための固定資産税の特例」は、
赤字法人を含む飲食店等の中小サービス業を特に支援するため、
取得する設備にかけられる固定資産税を3年間半分に減らす税制措置。

これらの対象になっている企業は、
ガスヒーポンをお得に使う使うことができます!
この機会に検討してみてもいいかもしれません。
(参考:


まとめ

いかがでしたか。

暑い時期にも寒い時期にも、エアコンは生活に不可欠ですよね。

それでも、電気代が高いのが気になるという方に是非おすすめしたい商品です。

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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。