新規開業するラーメン屋の数は1年間で約3000軒と言われています。
しかし、3000軒のラーメン屋のうち3年後も営業しているのはわずか3割に過ぎません。
ラーメン屋を開業することができても店を軌道に乗せられなければ成功は望めません。
どんなに美味しいラーメンをつくっても経費がかさめば利益が上がらず閉店に追い込まれてしまいます。
今回はラーメン屋を開業するにあたって重要となる経費の話、特に光熱費の節約について解説します。
資金はどのくらい必要?使い道は?
ラーメン屋を開業するためにはまとまった資金が必要になります。
ただし、必要な開業資金はケースによってまちまちなので
店の規模や形態によっても異なりますが、平均的なラーメン屋で約500万円の開業資金が必要になります。
ただし、必要な開業資金はケースによってまちまちなので
平均より少ない資金で開業することもできますし、
しっかりお金をかけて理想のラーメン店を作り上げるとなると更に多くの資金が必要になります。
自分がどんなラーメン屋を開業したいのか、
しっかりしたビジョンがなければ必要な資金を見積もることはできません。
店内設備に最も費用がかかる
ラーメン屋の開業で最も費用がかかるのが店の内外装と厨房設備です。
テーブルや椅子、レジや食器などの備品類を購入するにも最低100万円はかかります。
物件を借りるのに必要な敷金や礼金は開業時のみですが、
まっさらな状態の物件をラーメン屋として営業できる状態に改装するには最低でも200万円は必要です。
新品の厨房設備を一式揃えるには150万円程度はかかり、
物件を整えるだけで350万円のお金がかかってしまいます。
テーブルや椅子、レジや食器などの備品類を購入するにも最低100万円はかかります。
空調設備や看板など大型の備品類は安く揃えても50万円は必要です。
上記の金額を合計するとちょうど500万円ですが、
居抜き物件や中古設備を活用すれば開業資金を抑えることができます。
物件を借りるのに必要な敷金や礼金は開業時のみですが、
家賃や光熱費は毎月発生するランニングコストです。
開業時にかかるお金だけを考えるのではなく、毎月の負担も考えて開業資金計画を立ててください。
ラーメン屋に免許・資格は必要?
ラーメン屋を開業するのに必要な資格は
・食品衛生責任者
・防火管理者
の二つです。
食品衛生責任者は食品衛生の管理業務を行う責任者であり、
防火管理者は収容人数30人以上の店舗に義務付けられています。
・食品衛生責任者
・防火管理者
の二つです。
調理師免許は飲食店の開業に必須の免許ではないので、
調理師免許がなくても開業可能です。
食品衛生責任者は食品衛生の管理業務を行う責任者であり、
飲食店には営業施設一箇所に付き最低ひとり置くことが法律で義務付けられています。
食品衛生責任者になるには各都道府県で開催されている指定講習会を受講することで資格を取得できます。
講習内容は衛生法規、公衆衛生学、食品衛生学の座学が合計6時間行われ、1日で修了します。
防火管理者は収容人数30人以上の店舗に義務付けられています。
延床面積が300平米以上は甲種、300平米以下は乙種の資格が必要で、
甲種は2日乙種は1日の講習で取得できます。
開業する店舗の収容人数が30人未満であれば防火管理者は不要です。
ラーメン屋の開業に必要な手続きは?
ラーメン屋を開業するためには保健所への食品営業許可申請が必要になります。
営業許可申請にはまず店舗の図面と店舗周辺の地図を保健所に提出し、
食品営業許可申請は飲食物を提供するにあたり
保険衛生基準を満たしている店舗にのみ許可されるので、
基準を満たしていないと営業することはできません。
営業許可申請にはまず店舗の図面と店舗周辺の地図を保健所に提出し、
店舗完成後に保健所の担当者による現地調査が行われます。
主な基準としては
・手洗い、消毒設備
・冷蔵庫の温度計
・排水設備
・食器および原料を保管する戸棚の設置
・食材を正しく保管する設備の有無
・間仕切りで区切られた調理場
などの項目がチェックされます。
・手洗い、消毒設備
・冷蔵庫の温度計
・排水設備
・食器および原料を保管する戸棚の設置
・食材を正しく保管する設備の有無
・間仕切りで区切られた調理場
などの項目がチェックされます。
すべての項目で基準を満たしていることが確認されれば
食品営業許可が出され、ラーメン店の開業が認められます。
その他にもラーメン屋を個人事業出始めるなら税務署への個人事業の開業届が必要ですし、
その他にもラーメン屋を個人事業出始めるなら税務署への個人事業の開業届が必要ですし、
会社組織にするなら登記など会社設立の手続きが必要になります。
従業員を雇う場合は社会保険や労災保険にも加入しなくてはいけません。
1ヶ月の光熱費はどれくらいかかる?
ラーメン屋の光熱費はおおよそ毎月の売上高の7~10%です。
赤字を出さずに食べていけるだけの収入を得られる
売り上げの目安は1ヶ月80万円前後なので、光熱費は6~8万円前後かかる計算になります。
提供するラーメンの種類によっても光熱費に差が出ます。
提供するラーメンの種類によっても光熱費に差が出ます。
一晩じっくり煮込んだ濃厚スープの店と
2時間程度で仕上げるあっさりスープの店とではガス代が3~4倍程度違います。
徹底的にとんこつを煮込んでスープを取る店ではガス代だけで
月20万円を超えることもあります。
暑さや寒さが厳しい地域の店なら空調で電気代がかさみますし、
派手な電飾看板も光熱費を大きく押し上げる原因にもなります。
光熱費はこうやって節約する!
光熱費を節約するには無駄な電気やガス、水の使用を抑えるのが一番効果的です。
とてもシンプルですがどんな店でも導入可能ですぐにでもできる節約術です。
その他にもそれぞれ節約する方法はあるので、細かいポイントまで注意して節約を目指しましょう。
水道代を節約
調理に使う水道代を大きく減らすことはできません。
節約のターゲットにするのは食器洗いに使われる水道代です。
水を流しっぱなしにして食器を洗うのと洗い桶に水をためて洗うのでは、
溜めて洗うほうが6割ほど使用料を節約できます。
店が忙しいとついつい水道を出しっぱなしにしたまま他の作業をしてしまいがちですが、
使わないときは水道を止める習慣をつけるだけでも水道代節約につながります。
水道のコマを節水タイプに交換すると水圧を変えずに流れる水の量を抑えることができます。
ガス代を節約
ガス代の節約にはプロパンではなく都市ガスを選ぶのが最も効果的です。
プロパンの方が都市ガスより火力は強いのですが、
ラーメン屋の調理なら都市ガスの火力でも十分です。
都市ガスの料金はプロパンより約4割ほど安いのでガス代を大きく節約できます。
プロパンと都市ガスでは対応する設備も異なるので
居抜き物件がプロパン対応だった場合は
都市ガスに切り替えるとかえってコストがかさんでしまいます。
プロパンの料金は会社によって異なるので、安く購入できるガス会社を探しましょう。
電気代を節約
ラーメン屋で一番電気代がかかるのは冷暖房の空調です。
フィルターをこまめに掃除し運転効率を下げないようにすると余計な電気代を抑えることができます。
開店時に空調を新しく導入するのなら消費電力の少ないタイプを選びましょう。
空調は毎日使うものなので数%の差でも1ヶ月で数千円の節約になります。
意外と効果的なのが扇風機です。
扇風機と空調を併用して店内の空気を循環させると空調効率がアップします。
電飾看板や電動看板も意外と電気を消費します。
客の少ない時間帯や夜のみ使用するなどして節約してください。
まとめ
ガス代の節約にはプロパンではなく都市ガスを選ぶのが最も効果的です。
プロパンの方が都市ガスより火力は強いのですが、
ラーメン屋の調理なら都市ガスの火力でも十分です。
都市ガスの料金はプロパンより約4割ほど安いのでガス代を大きく節約できます。
プロパンと都市ガスでは対応する設備も異なるので居抜き物件が
プロパン対応だった場合は都市ガスに切り替えるとかえってコストがかさんでしまいます。
プロパンの料金は会社によって異なるので、安く購入できるガス会社を探しましょう。