寒い冬になると空気が乾燥している上に、エアコンなどさらに空気が乾燥してしまい、加湿器が必要になりますよね。

でもいざ加湿器を購入しようと考えると、価格や種類もさまざまで、どれを選んだらいいか非常にわかりにくい家電のひとつになっています。また、どの程度電気代が発生しているかも気になるところです。

そんな加湿器の電気代と節約術をご紹介しましょう。

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4つのタイプ別 加湿器の電気代ってどれくらい?

加湿器には大きく分けると、気化式・スチーム式・超音波式・ハイブリット式の4つの種類があって、それぞれにメリット・デメリットがあります。

気化式加湿器

気化式加湿器

気化式は、水を含ませたフィルターを、内蔵されているファンの風で加湿する方式です。本体のコストも電気代も安い反面、水を使うため、幾分室温をさげてしまうことや、細菌発生防止のためマメな手入れが必要です。

気化式加湿器の電気代は、170円となっています(1日8時間1ヶ月間使った場合)。

スチーム式加湿器

スチーム式加湿器

スチーム式は本体に内蔵されたヒーターで沸騰させ、水蒸気を発生させて加湿する方法です。

広範囲を短時間で加湿する能力があり手入れもほとんど不要ですが、電気ヒーターを使うために、電気代が高くなってしまいます。

スチーム式加湿器の電気代は、1,700円となっています(1ヶ月8時間1ヶ月間使った場合)。

超音波式加湿器

超音波式加湿器

超音波式は、超音波の振動を利用して水を粒子化し、空気中に放出する方式です。

価格が非常に安く、LEDを利用したカラフルな演出や、モダンなデザインのものが数多く発売されていますが、ヒーターを使用していないために蒸気に雑菌が入りやすい特徴があります。

超音波式加湿器の電気代は、220円となっています(1日8時間1ヶ月間使った場合)。

ハイブリッド式加湿器

ハイブリッド式加湿器

ハイブリット式は、気化式とスチーム式の両方の機能を合わせ持つ方式で、湿度をあまり必要としないときは電気代の安い気化式を使い、加湿が多く必要なときはスチーム式で一気に加湿します。

加湿能力も高く、必要に応じて省エネ運転に切り替わるので、比較的消費電力も少なくてすみますが、本体価格はやや高めになっています。

ハイブリット式加湿器の電気代は、1,100円となっています(1日8時間1ヶ月間使った場合)。

タイプ別加湿器の電気代比較

以上をまとめると、一般的に、電気代は、気化式加湿器<超音波式加湿器<ハイブリット式加湿器<スチーム式加湿器の順番に、高くなっていく傾向があります。

メーカー別加湿器の特徴と電気代の比較

象印

象印

スチーム式を採用する代表的なメーカーが象印です。

もともと象印は調理家電メーカーなので、ヒーターを使った電気ポットを多く手がけています。そのノウハウを加湿器に活かしているのです。

主力機種はEE-RK50で、加湿量は480 mL/hとなっていて、ヒーター方式最大のメリットは水を沸騰させるために、常に清潔に保てる点です。また、消費電力は加湿時で305Wとなっていて、1時間当たりの電気代はおよそ7円となります。

ダイニチ(DAINICHI)

ダイニチ(DAINICHI)

ハイブリット方式を早くから市場に送り込んでいたダイニチは、従来石油ファンヒーターなどを中心とした燃焼機器メーカーですが、このハイブリット加湿器の市場ではトップシェアを誇っています。

主力機種はHD-5014で、加湿量は500 mL/hとなっていて、ハイブリットならではの、スチーム式の加湿能力と気化式の省電力のイイトコ取りしたメリットを生かしたモデルです。

消費電力は最大で163W、エコモード時で11Wとなっていて、1時間当たりの電気代は、およそ4円となります。

ダイソン

ダイソン

超音波方式の代表的存在といえばダイソンです。羽根のない扇風機や独自の方式の掃除機などを展開して話題性のあるダイソンですが、超音波方式の弱点でもある雑菌が繁殖しやすいというデメリットを克服したモデルを発売しています。

Hygienic Mist MF01WSは、本体内に雑菌の原因となる水を、全く残さず除菌しながら加湿できる特徴があります。

加湿能力は500 mL/hとなっていて、消費電力は55Wとなっていて、1時間当たりの電気代は、およそ1円となります。

加湿器を選ぶポイント

加湿器を選ぶポイント

加湿器を選ぶポイントとしては、それぞれの加湿器の特徴をよく理解することが大事です。

たとえば、最近低価格でおしゃれなデザインが数多く発売されている卓上型加湿器ですが、方式はほとんど超音波式を採用しているので省エネになっていますが、常に雑菌が繁殖する危険があるので、マメなメンテナンスが必要です。

また、超音波式と同様に電気代の安いのが気化式ですが、こちらもフィルターが常に水にぬれた状態のために、カビ対策のためのメンテナンスが必要となります。

そして、メンテナンスがほぼいらないので、手間がかからず楽なのがスチーム式加湿器ですが、電気代が高く、その中間に位置するハイブリットは便利ですが価格が高いです。

このように加湿器は方式によって、はっきりとメリット・デメリットが分かれている特徴があるので、その特徴を理解できれば、どの製品を選んだらいいか、わかりやすくなるでしょう。

加湿器の節電対策

加湿器の節電対策

人は乾燥している状態よりも、湿度が高い状態の方が暖かさを感じる特性があります。

その特性を考えると、加湿器とエアコンとの併用で、結果的に節電になります

エアコンによる室内の乾燥を加湿器によって防ぐことで体感温度が増し、設定温度を2℃ほど下げることができると、冬期間だけで数百円以上の節電となります。

また、加湿器で節電を目指すなら、圧倒的に省エネ率が高い、気化式か超音波式を選ぶのが有効だと言えます。

まとめ

日本の冬のように乾燥しやすい時期には、加湿器の必要性は高いですが、機能面のみならず、省エネ性能やデザイン性といった面も、ますます求められるようになっています。

その時代の流れが、そのまま加湿器の販売市場に現れ、省エネ率が高い気化式が見直されてきたり、卓上型の超音波式加湿器が人気になったりしているのが現状です。

購入に当たって、節電にこだわるか、実用性にこだわるか、それともデザインにこだわるかはあなた次第です。じっくり品定めして、購入してみてはいかがでしょうか?


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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。