- 布団乾燥機の1回あたりの電気代は約7~15円程度(標準乾燥コース:30分)が目安です。1ヶ月の電気代は週1回使用で約30〜60円、週3回使用で約90〜180円となります。
- 布団乾燥機の電気代を抑えるためには、適切な頻度で使用することが重要です。通常の乾燥は週2~3回、ダニ対策は2~3カ月に1回で十分な場合が多いです。
布団乾燥機の基本知識
布団乾燥機は、布団に温風を送り込んで乾燥させたり、冬場には布団を温めたりすることができる家電製品です。湿気が多い梅雨や寝汗をかきやすい夏場、さらには花粉やPM2.5などの影響で外干しが難しい時期にも活躍します。また、ダニ対策や靴・衣類の乾燥など多用途に使用できるモデルもあります。
主な機能とメリット
布団乾燥機には多くの機能と利点があり、日常生活の快適さを高めてくれます。湿気を取り除いて寝心地を向上させるだけでなく、ダニやカビ対策、洗濯物や靴の室内乾燥、冬場の布団あたためなど多用途に活躍します。
快適な睡眠環境の提供:布団の湿気を取り除き、カラッとした状態にすることで寝心地を向上させます。特に湿気がこもりやすい梅雨や夏場に役立ちます。
ダニ対策・カビ対策:温風を利用してダニを減らしたり、湿気によるカビの発生を防ぐことができます。一部のモデルには専用のダニ対策コースも搭載されています。
部屋干しの強い味方:洗濯物や靴の乾燥にも使用可能で、天候に左右されず短時間で乾かすことができます。これにより家事の効率化が図れます。
冬場の布団あたため:就寝前に布団を温めることで、寒い季節でも快適な睡眠環境を整えることができます。
注意点とデメリット
布団乾燥機を使用する際の注意点とデメリットは、素材や厚さによる影響、設置と片付けの手間、安全性への配慮が必要であるということです。
布団の素材や厚さによる影響:素材によっては温風による変形や劣化が生じる可能性があります。特に革製品や合成皮革など耐熱性が低いものには注意が必要です。
設置と片付けの手間:マットありタイプでは使用前後にセッティングや収納が必要となり、手間がかかります。一方でマットなしタイプは簡単ですが、温風が布団全体に広がりにくい場合があります。
安全性への配慮:運転中は持ち運びを避け、ノズルなど高温部分には触れないよう注意する必要があります。また、暖房機器の近くで使用すると火災のリスクがあります。
布団乾燥機は適切な使い方をすることで快適な睡眠環境を提供しつつ、家事効率化にも役立つ便利な家電です。ただし、安全性や素材への影響を考慮して使用することが重要です。
布団乾燥機の電気代の仕組み
布団乾燥機を使う際の電気代について、計算方法から一般的な月間コストまで詳しく解説します。
電気代の計算方法
布団乾燥機の電気代は以下の計算式で求めることができます。
電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力量料金単価(円/kWh)
例えば、消費電力が650Wの布団乾燥機を1時間使用し、電力量料金単価が30円/kWhの場合:
0.65kW × 1h × 30円/kWh = 19.5円
布団乾燥機の消費電力は機種によって異なりますが、一般的に450~700W程度です。消費電力は製品の取扱説明書やメーカーのウェブサイトで確認できます。
使用時間による電気代の違い
布団乾燥機の使用時間によって電気代は大きく変わります。以下は650Wの機種を例にした使用時間別の電気代です。
使用時間 | 電気代 |
---|---|
15分 | 約4.9円 |
30分 | 約9.8円 |
1時間 | 約19.5円 |
2時間 | 約39.0円 |
※電力量料金単価:30円/kWh
機種によっては、運転中に温度センサーで布団の温度や湿度を検知し、自動的に出力を調整するものもあります。この場合、常に最大消費電力で運転するわけではないため、実際の電気代は計算値よりも低くなることがあります。また、「ダニ退治モード」など特殊な運転モードでは通常より長時間・高出力で運転するため、電気代が高くなる傾向があります。
1回あたりの平均的な電気代
一般的な布団乾燥機の1回あたりの平均的な電気代は、使用状況によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。
標準乾燥コース(30分): 約7〜15円
温風あたためコース(15分): 約3〜8円
ダニ対策コース(60分以上): 約15〜30円
最新の省エネモデルでは消費電力が抑えられており、従来モデルと比較して電気代が10〜20%程度安くなっているものもあります。
一般的な使用頻度での月間コスト
布団乾燥機の月間コストは使用頻度によって大きく変わります。一般的な使用頻度での月間コストの目安は以下の通りです。
週1回使用(標準コース30分): 約30〜60円/月
週3回使用(標準コース30分): 約90〜180円/月
毎日使用(標準コース30分): 約210〜450円/月
冬場など湿気の少ない時期には週1〜2回程度、梅雨時など湿気の多い時期には週3〜4回程度使用するご家庭が多いようです。季節によって使用頻度を調整することで、年間の電気代を効率的に管理できます。
補足:地域による電気料金の違い
日本では地域や電力会社によって電気料金単価が異なります。例えば、北陸地方では電気料金が高く、九州地方では比較的安い傾向があります。以下は、主な電力会社の一般的な電力量料金単価です(2025年4月時点)。
電力会社 | 料金プラン | 電力量料金(第2段階) |
---|---|---|
東京電力 | 従量電灯B | 36.40円/kWh |
関西電力 | 従量電灯A | 25.61円/kWh |
中部電力 | 従量電灯B | 25.67円/kWh |
九州電力 | 従量電灯B | 23.97円/kWh |
北海道電力 | 従量電灯B | 41.64円/kWh |
なお、料金プランによっては夜間電力を利用することでお得に布団乾燥機を使用できます。多くの電力会社では夜間の電気料金が昼間よりも安く設定されているため、夜間に布団乾燥機を使用することでコストを削減できます。
また、新電力(2016年4月の電力小売全面自由化以降に参入した会社)を利用した場合は、大手電力会社より安い料金プランが提供されていることもあります。電力会社のプランを見直すことで、より経済的に布団乾燥機を利用できる可能性があります。
布団乾燥機の種類別の電気代比較

布団乾燥機は主に「マットありタイプ」と「マットなしタイプ」の2種類に分かれます。
マットありタイプ:乾燥用のマットを布団の間に敷き、温風をマット全体に送り込むことで布団全体をムラなく乾燥できます。設置や片付けにやや手間がかかりますが、隅々までしっかり乾燥できるのが特徴です。消費電力はおおよそ600〜650W前後が一般的です。
マットなしタイプ:ホースやノズルから直接温風を布団内に送り込む方式。設置が簡単で手軽に使えるのがメリットですが、布団の端まで温風が行き渡りにくい場合もあります。消費電力は650~760W程度とやや高めの機種もあります。
では、1回あたりの電気代(目安)をタイプ別に比較してみます。
タイプ | 消費電力 | 通常(60分) | ダニ退治(180分) |
---|---|---|---|
マットあり | 600~650W | 約10~21円 | 約30~63円 |
マットなし | 650~760W | 約10~24円 | 約31~71円 |
さらに、1ヶ月あたりの電気代をシミュレーションします。以下は1日1回、布団乾燥モード(60分)を30日間使用した場合です。
タイプ | 1ヶ月(30日)の電気代 |
---|---|
マットあり | 約295~630円 |
マットなし | 約288~708円 |
なお、ダニ退治モードを週1回(4回/月)使う場合は、1回あたり約30〜71円なので、月あたり約120〜284円が追加されます。
マットあり/なしで電気代に大きな差はありませんが、マットなしタイプの方が消費電力がやや高い傾向があります。ご家庭の使用頻度や目的に合わせて、タイプと電気代のバランスを考えて選ぶのがおすすめです。
電気代を抑える使い方のコツ

布団乾燥機は便利な家電ですが、使用頻度が高いと電気代が気になることもあります。以下に、電気代を抑えるための具体的な方法を詳しく解説します。
効率的な乾燥時間の設定
布団乾燥機は「必要な分だけ」使うのが節電の基本です。乾燥が十分なのに念のため長く運転したり、毎日使いすぎると電気代がかさみます。通常の乾燥なら週2〜3回で十分な場合が多く、1回の運転も布団の厚みや湿度に応じて最短時間に設定しましょう。
また、一般的に布団を乾燥させるのに必要な時間は30分から1時間程度ですが、乾燥が必要な部分を重点的に乾かすために布団の位置を変えたり、部分的に乾燥させることで全体を乾かす時間を短縮できます。
温度設定の工夫
高温設定は乾燥力が高いですが、その分消費電力も増えます。春や秋など湿度が低い時期は「標準」や「低温」モードでも十分乾燥できるため、状況に応じて温度を下げて使うと電気代を抑えられます。
冬場や湿度が高い日は高温モードが有効ですが、特に布団がそれほど湿っていない場合は、必要以上に高温で長時間運転しないよう注意しましょう。
コース選択の重要性
布団乾燥機に選択するコースによって電気代が大きく変わることがあります。特にダニ対策モードは通常より長時間(2~3時間)運転するため、電気代が大きくなります。ダニ退治は2~3カ月に1回程度で十分です。また、掃除機での掃除やダニ捕獲マットの併用と組み合わせることで、ダニ対策モードの頻度を減らすことが可能です。
メンテナンスで効率アップ
布団乾燥機はフィルターが詰まっていると風量が落ち、乾燥効率が悪化して余計な電力を消費します。月1回を目安にフィルターのホコリを掃除機で吸い取るか、水洗いすると良いです。また、マット付きタイプは半年に1回程度、ぬるま湯と中性洗剤でマットを手洗いし、陰干しでしっかり乾かすと清潔さと効率が保てます。また、本体のホコリも定期的に拭き取り、吸気口や排気口の詰まりを防ぐことも重要です。
日中の太陽光を活用
晴れた日は天日干しを活用し、布団乾燥機の使用頻度を減らすのが最も効果的な節電方法といえます。天日干しは無料ででき、殺菌・消臭・ダニ抑制効果も期待できます。布団乾燥機は雨天や花粉・黄砂の多い日、冬場など天日干しが難しい時だけ使うと電気代を大きく節約できます。
電力プランの見直し・切り替えを行う
最も手軽でおすすめなのが、電力プランの見直し・切り替えです。これは布団乾燥機だけでなく、家庭全体の電気代節約に有効です。自宅の使用時間帯や電力消費パターンに合ったプランへ変更することで、同じ使用量でも電気代を抑えられる場合があります。
エネピでは、お客様一人ひとりの家族構成やライフスタイルに適した電気料金プランの無料相談を実施しております。これまでにも毎月1万名のお客様に提案させていただいており、平均で年間21,071円※の電気代を削減しています。ぜひこの機会に相談してみてください。
※エネピのユーザー様の削減実績データから算出した金額です
※3~4人暮らしの場合の金額です
お得な布団乾燥機の選び方
布団乾燥機を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
消費電力と運転時間のバランス
布団乾燥機の消費電力はおおよそ450〜700Wが一般的です。消費電力が高いモデルほど乾燥時間が短く、結果としてトータルの電気代が安くなる場合もあります。電気代を抑えたい場合は、消費電力だけでなく「運転時間」もあわせて確認しましょう。
どのような機能が必要か?
布団乾燥機にはさまざまな機能が搭載されています。以下の機能を確認して、自分のニーズに合ったモデルを選びましょう。
- タイマー機能:自動で運転を停止できるので、無駄な電力消費を防げます。長時間の外出時や就寝前にも安心です。
- 温風温度調節:温風の温度を調節できる機能があれば、布団の素材に応じて適切な温度で乾燥できます。特に羽毛布団などは高温での乾燥がダメージを与えることがあるため、温度調節が重要です。
- アロマ機能:アロマケースに好きな香りを入れて、乾燥と同時にリラックス効果を得られるモデルもあります。
- その他:ダニ対策モード、衣類や靴の乾燥、消臭・脱臭、静音性など、目的や使用環境に合った機能を選ぶことが重要です。
各メーカー製品の比較検討

布団乾燥機は多くのメーカーから販売されていますが、以下の主要メーカーの特徴を比較して選ぶと良いです。
- パナソニック:マットあり/なし両タイプを展開。低消費電力モデルが多く電気代が比較的安い。ナノイー搭載で汗や臭いの除去に強い。
- 三菱電機:マットありタイプで、布団の隅々まで熱が行き渡る設計。銀ナノフィルターで衛生面強化、ダニ対策に強い。
- アイリスオーヤマ:マットなしで軽量コンパクト。手軽に使えるため初めての方にもおすすめ。ツインノズルで2つの布団を同時乾燥。
- 象印:マット・ホース不要のスマート設計。簡単操作で使い勝手が良い。短時間ダニ対策モード(80分)を搭載。
- シャープ:マットなしの多機能モデル。プラズマクラスターによる消臭・脱臭機能、靴・衣類乾燥、優れた静音性。独自ノズルでムラなく温風を届ける。
布団乾燥機は、メーカーの特徴や強みを把握して、自分のライフスタイルや重視したい機能に合わせて選ぶのがポイントです。一般的には「コスパ重視」であればアイリスオーヤマ、「高機能」であればシャープやパナソニックがおすすめです。
まとめ
ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。
布団乾燥機の電気代の目安とは? |
---|
布団乾燥機の電気代は使用頻度によって大きく変わります。週1回、標準コース30分で使用した場合、1ヶ月の電気代は約30〜60円です。同様に、週3回の場合は約90〜180円、毎日の場合は210〜450円となります。 |
布団乾燥機のおすすめの使用法とは? |
布団乾燥機は「必要な分だけ」使うのが基本です。通常の乾燥なら週2〜3回で十分な場合が多く、1回の運転も布団の厚みや湿度に応じて最短時間に設定することで、電気代を最小限に抑えることができます。また、ダニ対策モードは通常より電気代が大きくなりますが、ダニ退治は2~3カ月に1回程度で十分です。 |
布団乾燥機を選ぶときのポイントとは? |
布団乾燥機を選ぶ際には、消費電力と運転時間のバランス、自分のニーズに合った機能などを考慮した上で、各メーカーの製品を比較検討することが重要です。おすすめのメーカーは、パナソニック・三菱電機・アイリスオーヤマ・象印・シャープなどです。 |