もっと食費を節約できれば、家計が楽になるのに・・・そう思っても、なかなかどこから手をつけたらいいのかわからないですよね。
食材の選び方や献立の決め方は知らないうちに癖になっているため、意識しなければ変わりません。
しかし、一度コツをつかめば苦にならずに節約を続けられるのが食費のいいところです。節約しながらでもちょっとした工夫をすれば、満足感のある食事を楽しむことができます。
今回は、家族4人で1週間3500円以下の夕食の節約献立を紹介します。買い物や調理のポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
【準備編】節約献立で心掛けること
まず、節約献立の立て方を紹介します。
節約献立を決めるときのポイントは、決して食事の満足感を落とさないようにすることです。節約を意識するあまり、せっかくの食事の時間が楽しくなくなってしまっては意味がありません。
栄養バランスや腹もちにも十分気を配りながら、節約献立を立てることが大切です。
安い食材を活用する
節約献立を立てる一番のポイントは、安い食材を活用することです。鶏むね肉、豚こま切れ肉、豆腐、厚揚げなど量に対して価格の安い食材を選びましょう。
鶏むね肉を調理するときは、筋にそってそぎ切りにするのがポイントです。そうすることで、やわらかくて食べやすい仕上がりになります。また、薄力粉や片栗粉をまぶしてから焼くことで、調味料の味がしみこみやすくなります。
キャベツや白菜は日によって値段が大きく変わるので、安いタイミングで購入することが大切です。千切りは見た目のボリュームもたっぷりで、食事の満足感アップにつながります。
また、買い物の工夫で安い食材をゲットする方法はたくさんあります。
スーパーが近くてすぐに行ける距離なら、小まめに買い物に出かけておつとめ品や割引商品をゲットしましょう。おつとめ品は開店と同時に行くと数が少ないことがあります。
また割引商品は夕方以降にならないと種類が増えません。時間帯も意識して買い出しに行くことが大切です。
スーパーが遠いならまとめ買いも得策です。特売日などを狙って買い出しに行くのがおすすめです。
食材を使い切るよう心がける
節約献立を立てるうえで大切なのは、食材を使い切ることです。せっかく安く購入した食材でも、使い切ることができずに廃棄してしまっては意味がありません。
肉や魚は消費期限を確認し、冷凍庫で保存しましょう。献立が決まっていれば下ごしらえをしてから冷凍すると当日の時短になります。献立が決まっていない場合は、使いやすい分量に小分けして冷凍すると便利です。
野菜はまとめて調理し、冷蔵・冷凍で保存するのがおすすめです。今度使おうと中途半端な量を冷蔵庫に残しておいたりすると、忘れた頃に干からびて出てくることになります。冷蔵庫内にある野菜が一目でわかるよう、野菜室を整理し、置く場所を決めておくと安心です。
野菜を長もちさせるには、水気をよくふき取ってジッパー付きの袋で保存しましょう。また、自然の状態と近いよう葉物野菜は立てて保存するのもコツです。冷凍保存すると食感が失われる野菜が多いため、角切りや千切りにしてから保存することが大切です。
大根やニラは冷凍保存できる食材です。大根は大根おろしにして冷凍保存しましょう。小分けにしてラップに包み、バットで冷凍させるのがコツです。使うときは室温で自然解凍しましょう。
ニラは水気を吹いて使いやすい大きさに切り、ジッパーつきの冷凍保存袋に入れて冷凍します。パラパラになるため、使いやすい分だけ使えて便利です。味噌汁の具にするなら、冷凍したまま入れて問題ありません。
ボリュームアップの工夫をする
節約献立を考えるときは、ボリュームアップの工夫を凝らしましょう。肉料理なら、小麦粉をまぶすと全体がかさ増しされるうえ、味がしみこみやすくなるのでおすすめです。
ハンバーグを作るときは、豆腐や刻んだエノキを加えるとひき肉の割合が少なくても満足感のある出来上がりになります。また、肉料理ならちくわをかさ増しに活用するのもおすすめです。スライスして一緒に炒める、刻んで混ぜるなど自由にアレンジできます。
厚揚げは価格も安く、ミンチにすればひき肉の代わりとしても使えるのでおすすめです。カロリーも抑えられるため、健康が気になる人にとっては一石二鳥です。
キャベツの千切りをたっぷり盛る、副菜の種類を増やすなど、見た目のボリュームにこだわるのも効果的です。視覚的な満足も、食事の満足感をアップさせる秘訣です。
節約献立を考える時、たまに豪華な献立を入れてメリハリをつけることが大切です。金曜日・土曜日・日曜日など、家族そろって食事できるタイミングでちょっぴり品数を増やしたり、家族の好物を入れるなど工夫しましょう。
【実践編】節約献立を1週間分つくる
続いては家族4人で1週間3500円以下の夕食の節約献立を紹介します。
今回の献立では、朝食や昼食、米や乾燥ワカメ、梅干し、調味料などは考慮していません。しかしメインとなる夕食を1週間3500円以下に抑えることができれば、1カ月の食費を3万円以下に抑えることも可能です。
それでは、材料費を見ていきましょう。
鶏むね肉600g 390円 | 豚こま300g2割引き 288円 |
合いびき肉300g2割引 304円 | サバ4切れ半額 280円 |
卵10個 246円 | 豆腐2丁 200円 |
厚揚げ 150円 | 油揚げ 100円 |
ちくわ 100円 | 春キャベツ1玉 100円 |
もやし2袋 80円 | 玉ねぎ4個 256円 |
ニンジン2本 140円 | 小松菜 120円 |
きゅうり 50円 | ニラ 100円 |
サニーレタスおつとめ品 200円 | トマトおつとめ品 100円 |
ほうれん草おつとめ品 70円 | 大根おつとめ品 80円 |
エノキ 100円 | 合計 3454円 |
おつとめ品や割引商品を活用するため、買い物は一週間に3回行っています。
肉・魚類は割引のタイミングで購入し、冷凍保存しています。また、献立は事前に考えておくのではなく、安く購入した食材を元に決めています。
月曜日の節約献立
・鶏むね肉マスタード焼き
・春キャベツの千切り
・モヤシナムル
・油揚げとワカメの味噌汁
※家族四人前 385円(一人当たり約96円)
食費の節約の強い味方である鶏むね肉をメインにした節約レシピです。さっぱり味の鶏むね肉も、マスタードと組み合わせることで食べごたえ十分なメインのおかずに変身します。
ご飯だけでなくパンにも合う献立で、野菜と一緒に食パンにはさんでサンドイッチにするのもおすすめです。余ったら食べやすいサイズに切って冷凍しておけば、解凍してお弁当のおかずにすることもできます。
モヤシナムルはレンジで簡単に作れるので、ガス代の節約になります。油揚げの油抜きも、お湯をわかすのではなく電子レンジを活用しましょう。
火曜日の節約献立
・厚揚げのマヨ焼き
・鶏むね肉の梅和え
・玉ねぎとおかかのサラダ
・キャベツと卵の味噌汁
※家族四人前 450円(一人当たり約113円)
厚揚げをメインにした節約レシピです。厚揚げは油で焼いて調理すれば、肉料理と同じくらいボリューミーで満足感のある一品に仕上がります。
厚揚げは、チーズをのせたり、チキン南蛮と同じ味付けにしたり、バターを使ってステーキ風にするのもおすすめです。厚揚げ本来のおいしさと調味料がマッチして絶妙な仕上がりになるので、ぜひ色々試してみてください。
栄養バランスを考慮し、厚揚げ以外に鶏むね肉も献立に加えています。厚揚げをメインにすることで、鶏むね肉は少量ですみ、節約できます。また、味噌汁に卵を入れてボリュームアップし、たんぱく質を補強しています。
水曜日の節約献立
・サバの味噌煮
・卵焼き
・ほうれん草の胡麻和え
・キャベツとトマトのミニサラダ
・エノキの味噌汁
※家族四人前 599円(一人当たり約150円)
魚は半額のタイミングで購入するのがおすすめです。サバの味噌煮は一人半切れにし、卵焼きなど卵料理でボリュームを補完すると節約になります。
卵焼きには、みじん切りのネギを入れると彩り豊かになります。また、ちりめんじゃこやツナ缶を入れることで、簡単にボリュームアップすることができます。卵を使う量を減らしたい時は、切り干し大根を水で戻して入れるのもおすすめです。
和食の日もサラダを加えることで、彩が豊かになり、キャベツで満腹感が得られるでしょう。
木曜日の節約献立
・豆腐とちくわの卵とじ丼
・小松菜とニンジンのオイスター炒め
※家族四人前 488円(一人当たり約122円)
年間を通じて値段の変化しない豆腐やちくわは、節約献立の強い味方です。豆腐・ちくわ・卵を組み合わせれば、肉や魚を使わなくてもボリューム満点でおいしい献立が出来上がります。
材料を順番にフライパンに入れ、卵でとじて丼に盛ったご飯にかけるだけなので、調理の手間もかかりません。フライパン1つですむため、ガス代や水道代も節約できます。
副菜を省略したい場合は、玉ねぎや絹さや、インゲンを一緒に卵でとじてしまいましょう。天かすや油揚げをプラスしたり、小口切りのネギをかけるのもおすすめです。
金曜日の節約献立
・豚こまとモヤシの炒めもの
・サニーレタスサラダ
・玉ねぎマヨポン
・大根の味噌汁
※家族四人前 432円(一人当たり約108円)
豚こま肉とモヤシはたっぷりのごま油とニンニクで炒めます。ニンニクを入れることで、豚こま肉もジューシーで食べごたえ十分に仕上がります。モヤシで全体がかさ増しされるため、実際の肉の量以上に満腹感が得られます。
サニーレタスは見た目にもきれいで、細かなひだでボリュームが多く見えるためおすすめです。玉ねぎも安定して安く手に入れることができる節約で重宝する食材です。
玉ねぎは半分に切ってレンチンし、マヨネーズとポン酢、お好みでおかかをかけます。電子レンジで調理できるため、ガス代の節約にもなります。
土曜日の節約献立
・鶏むね肉と大根の煮物
・ニンジンの胡麻和え
・やみつききゅうり
・ニラの味噌汁
※家族四人前 382円(一人当たり約95円)
パサつきがちな鶏むね肉ですが、煮物にすることでしっとりとしたおいしい仕上がりになります。
ニンジンは千切りにして電子レンジで加熱し、調味料とあえます。作り置きしておくと、朝食やお弁当でちょっとした彩がほしいときに重宝します。
ニンジンの千切りは冷凍保存することもできるので、悪くなりそうな場合は冷凍しましょう。解凍して調味料とあえれば、すぐにニンジンの胡麻和えが完成します。
日曜日の節約献立
・豆腐入りハンバーグ
・ニンジンのグラッセ
・エノキ醤油バター
・サニーレタスのサラダ
・玉ねぎのコンソメスープ
※家族四人前 718円(一人当たり約180円)
ハンバーグに豆腐を入れることで、ひき肉の割合を減らし、かさ増しすることができます。ヘルシーな豆腐入りハンバーグは、健康意識の高い人にも人気です。ハンバーグにとろけるチーズをのせれば、ボリュームが出て満足感がアップします。
ニンジンのグラッセ、エノキ醤油バターは耐熱容器に切った具材とバター、調味料を入れて加熱することで簡単に作れます。フライパンを使わないため、ガス代の節約になります。
玉ねぎのコンソメスープを作る時は、みじん切りにした玉ねぎをレンジで加熱してからスープに加えると短時間で作れます。鍋でそのまま作ることもできますが、電子レンジを活用することでガス代も節約できます。
【特別編】節約献立をさらに安くする方法
ここまで、実際の1週間の節約献立を紹介しました。続いては、調理するときの節約のポイントについて解説します。
よく「自炊すると結局ガス代や水道代がかかるから得にならないのでは?」と言う人がいます。
しかし実際に外食でかかる費用と比較すれば、自炊の方が節約になるのは火を見るよりも明らかです。
ただしガス代や水道代がかかるのは事実なので、安く抑える工夫はするようにしましょう。特にガス代は契約会社によって料金が異なるため、食費の節約とあわせて、節約の余地がないか検討することをおすすめします。
フライパン1個でまとめて作る
フライパン1個でまとめて調理することで、ガス代を節約することができます。洗い物が少なくてすめば、水道代の節約にもなります。
また、パスタを鍋で茹でるのではなく、フライパンで茹でるのも節約になります。フライパンなら水の量も少なくてすみ、すぐに沸騰するためガス代を抑えることもできます。ゆで汁にそのまま材料を投入すれば、時短メニューの完成です。
野菜の下ごしらえは電子レンジを活用
野菜の下ごしらえを鍋ですると、時間だけでなくガス代も無駄にかかってしまいます。特に火の通りにくい根菜類は節約の大敵です。
じゃがいもはラップで包み、レンジで加熱すれば簡単にやわらかくなります。大根は、切って耐熱ボウルに入れ、水を半分ほど入れてレンジで加熱するとパサパサになりません。ニンジンは切ったうえで、水を少々ふりかけてレンジで加熱しましょう。
レンジで下ごしらえをする時は、量に応じて加熱時間を臨機応変に調節することが大切です。加熱しすぎると水分が抜けてしまったり、焦げてしまったりするので注意しましょう。
落し蓋で煮込み時間を短縮
煮込み料理をする時、鍋を火にかけたままつい放置してしまう人も多いのではないでしょうか。煮込む時間が長いほどおいしくなるイメージの煮込み料理ですが、落し蓋を活用することで、時間もガス代も節約し、なおかつおいしく仕上げることができます。
落し蓋は市販のものを購入してもいいですし、アルミホイルやクッキングシートで代用することもできます。アルミホイルの中心には、10円玉ぐらいの大きさの穴をあけましょう。
ガス代節約で調理コストを削減
節約献立を考えたり、調理方法を工夫するだけでなくガス代や水道代を意識することも節約を成功させるうえで大切なことです。
特にガス代は契約会社ごとの料金差が大きいため、契約会社を変えるだけで年間8万円もの大幅節約ができる可能性も!
8万円あれば家族で温泉旅行に行ったり、素敵なディナーを楽しむことができますね!
食費の節約を始める前に、見直しの余地がないか一度検討してみるといいでしょう。
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まとめ
実際の家族4人の1週間の夕食の節約献立を紹介しました。メインとなる夕食を1週間3500円以下に抑えられれば、1カ月の食費を3万円以下に抑えることも可能ですので、参考にしていただければ幸いです。
食費の節約は、工夫すれば工夫するほど成果があがり、はまってしまう人も少なくありません。ただし、栄養バランスも考えながら節約することが大切です。
また、調理における節約ポイントも解説しました。ぜひ献立づくりとあわせて実践してみてくださいね!