いままでの電気料金の推移
わが国の電気料金の推移は1kWh(1時間1,000Wの電力を使った場合の単位)の電気料金単価で計算すると、第二次石油危機(オイルショック)の時が28円12銭で一気に上昇し、1985年に29円25銭とピークをむかえました。その後はじわじわと下がり続け、2009年には20円90銭まで下がりましたが、2011年以降、年々上昇を続けています。
震災以降から現在までの各電力会社の一般家庭向け電気料金の価格推移を見てみると、原発事故の影響で東京電力が一番高くなっていると思っている方も多いかもしれませんが、実はそうではなく、火力発電の比率が大きく影響しています。
電力会社各社の値上げ率としては、火力発電の比率が高い北海道電力が24%、ついで関西電力が19%、東北電力が9%、東京電力が8%となっているのに対し、北陸電力のように水力発電の割合が高い電力会社は、いまだ値上げ率0%を維持しています。現在の電気料金の相場
2人以上で生活している一般家庭の平均的な電気代を世帯人数別で見てみると、2世帯で月々9,300円、3世帯で10,900円、4世帯で11,900円、5世帯で12,500円となります(総務省統計2013年参考)。他の家庭がどの程度電気代がかかっているのかは、あまり分からないものですよね。
我が家の電気代は他と比較して、高いのか安いのかも把握しにくいところがあります。また、数字はあくまでも平均値として示してあるため、地域性も考慮しなくてはなりません。そうした点を考慮の上、ご自宅の電気料金と比較してみてください。今後の電気料金はどうなる?
現在のわが国のエネルギーは火力発電の占める割合が高く、原子力発電が停止する以前でも60%を越える割合になっていましたが、原子力がほぼ停止している現在では、90%を超える割合になっています。火力発電の燃料は液化天然ガス43%、石炭30%、石油15%という構成となっていて、そのほとんどを輸入に頼っています。
そうした状況から考えると、燃料費が為替レートや輸入コストの変動で大きく変わってしまうために、今後の料金の予測が難しい状況です。
しかし、今の状況から考えると原子力発電が各地で再稼動するのも考えにくいですし、どちらかというと料金の値上がり傾向はまだ続くのではないかと思われます。