2012年以降、米アップル(Apple)のデータセンターに供給される電力は100%再生可能エネルギーでまかなわれています。それぞれのデータセンターの施設内または近隣の供給源から得られる太陽光などを利用した再生可能エネルギーを、Appleが提供する各種サービスの運営に利用しているのです。
デジタル製品メーカーであるAppleがこれほどまでに環境経営にこだわるのはなぜでしょうか?その秘密を探るため、まずはAppleの環境経営の現状から見ていきましょう。

米アップル(Apple)の環境経営の現状

米アップル(Apple)の環境経営の現状
2015年11月15日、Appleは新たな取り組みについて公表しました。それは、Appleのシンガポール拠点に供給する電力を100%再生可能エネルギーでまかなうというものです。対象となる拠点には、新たに開店するAppleストアのシンガポール第1号店が含まれます。


2016年1月から、シンガポール最大の再生可能エネルギー供給企業Sunseapが太陽光発電による電力をAppleに供給する予定です。800棟を超えるシンガポールの公共の建物とApple所有の施設に太陽光パネルが設置され、その発電能力は合計で一般家庭9,000軒分に相当する50メガワットとなる予定です。今回の契約により、Appleはシンガポールで初めてすべての電力を再生可能エネルギーでまかなう企業となり、シンガポールにおける都市緑化のモデルプロジェクトとなることが期待されています。


Appleは以前より環境経営に注力してさまざまな取り組みをおこなっており、2015年10月には中国で200メガワットの大規模太陽光発電事業をはじめることを発表したばかりです。
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Appleが100%再生可能エネルギーに切り替える理由(1)-経済的メリット

こうした環境経営に舵を切ることは企業にとっては膨大なコストを必要とし、短期的には効率的な経営手法とは言い難い一面があります。それでは、なぜAppleは100%再生可能エネルギーに切り替えるのでしょうか?まずは、経済性の観点から見たメリットについて考えていきましょう。


今回Appleへ電力を供給するSunseapは、既存電力網に比べて低価格な電力を供給するためのスキームを提供しています。シンガポール政府は太陽光をはじめとしたクリーンエネルギーに関連した研究開発を積極的に支援していることから、一般的にはコストがかさみがちな再生可能エネルギーであってもむしろコスト削減が実現できるのでしょう。


また、シンガポールのように発電のための燃料を輸入に頼っている国では、一般的に電気料金が高い上に、資源価格の影響を受けやすい傾向にあります。そこで化石燃料に頼らない自社発電をおこなうことで電気料金が上昇するリスクを避けられます。

Appleが100%再生可能エネルギーに切り替える理由(2)-社会的メリット

Appleが100%再生可能エネルギーに切り替える理由(2)-社会的メリット
さて、毎年4月22日に全世界のAppleストア店頭のロゴマークが緑色に変わることをご存知ですか?地球環境について考える日「アースデイ」を記念したものですが、このあたりにAppleが環境経営にこだわるもうひとつの理由が隠れていそうです。


Appleはアースデイに際して、Webサイトに「真のイノベーションには、あらゆることへの配慮が不可欠だと、私たちは信じています。」というメッセージを掲げました。ここでAppleが伝えたいイノベーションとは、新たな製品を開発していくための技術革新という単純なものではなく、「美しい製品を作りながら、美しい地球にも配慮する」ことを通じて「出会った時よりも良い世界を未来へ渡す」という壮大なミッションなのです。


アースデイの事例に端的にあらわされているように、Appleは世界でいちばん成功している企業の責任として環境への配慮をおこなった企業活動をおこなうように努めています。シンガポールのプロジェクトを見てみても、全発電能力のうちAppleが使わない分はシンガポールの公営住宅に供給する条件となっています。つまり、Appleは自社のクリーンエネルギー化を果たしながら、地元へのインフラ供給とクリーンエネルギー化にも寄与しているのです。


こうしたAppleの姿勢は、近年のトレンドとも相まって、ロイヤリティの高い顧客を生んでいます。というのも、近年見られる消費行動のひとつに「エシカル(ethical)」があります。「エシカル」とは、消費者ひとりひとりがイニシアチブをとって、環境や社会に対する配慮が正しくおこなわれている製品を選択していくことを指します。

使用電力の100%を再生可能エネルギー由来に転換するキャンペーン「RE100」

こうした消費傾向は単なる流行にとどまらず、長期的に続くことが見込まれます。2014年に国連気候変動サミットにあわせてニューヨークでRE100が立ち上げられました。RE100は2020年までに世界の大企業100社が100%再生可能エネルギー使用に移行することを推進するキャンペーンで、現在(2015年11月)までに40社が名を連ねています。AppleはRE100には参加していませんが、考え方は共通しています。

まとめ

デジタル製品メーカーであるAppleが積極的に環境経営をおこなうことについては一見「どうして?」と疑問に感じてしまいますが、実はAppleにとっての経済的なメリットと、わたしたちの消費のあり方にも影響する社会的なメリットがあることがわかりました。世界をリードする企業として、未来志向の経営をおこなっている点が特筆に値します。

ただ、再生可能エネルギーの転換は企業だけでなく社会全体で取り組むべき課題です。
例えば、家庭に「太陽光発電」や「蓄電池」を設置すれば、再生可能エネルギーの転換に貢献できるでしょう。
ただ、どちらの設備も初期費用がかかるので、検討するのであれば「相場を把握すること」が肝要です。
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