日本の電気を支える「電源構成(エネルギーミックス)」3つの区分
電気をつくる元、すなわち電源について、ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源という、3つの区分の仕方があるのをご存知でしょうか?
世界の国々では、自国の都合によって必要な電力量、手に入れ易い燃料が異なります。ですので、国によって様々な発電方法を組み合わせて、必要な電力を作っています。
そして、電力の発電方法には様々な方法があり、良くも悪くも発電方法それぞれに特徴があります。この特徴を生かした使い方で区分けしたのが、ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源の3種類です。毎日何気なく使っている電気は、見えない所で、この3種類の電源を組み合わせて作られています。
それでは、ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源にはどんな種類があるかみてみましょう。
24時間安定して発電する「ベースロード電源」の特徴と種類
ベースロード電源は、基本的に1度動かし始めたら、なかなか止める事が難しい電源です。年間を通じて電力を生産し続けています。設備コストは高いですが、日々の発電価格が安く安定して電気を作り続けられる電源です。主に石炭、水力、地熱、原子力の4種類が、ベースロード電源です。
石炭はベースロード電源の主役です。日本は約30%の電力を石炭でまかなっています。石炭は世界の様々な場所で採掘されているので価格も安く、安定して輸入供給できます。石炭は環境に悪いというイメージがありますが、近年では環境技術の向上によりクリーンに高効率に電力を生み出せるようになりました。世界中に眠る石炭埋蔵量も多く、今後も電力供給の主役として期待されています。
水力は水がある限り発電し続ける事が出来るので、非常に安価に安定して発電する事ができます。しかし、建設出来る場所が限られているので、今後発電量を大きく増やすのは難しいと考えられています。
地熱は日本に合った発電方法です。日本は世界第3位の地熱資源国ですので、開発が進めば地熱は水力と同じように安定した、電源になると予想されています。
原子力は安価に安定して電力を供給できる発電方法です。しかし、事故が起こると取り返しがつかない為、東日本大震災以来、一部の地域を除き、全国各地で運転を停止・休止しています。将来的に安全性の問題を解決できれば、優秀なベースロード電源になると考えられています。
需要変動に柔軟に対応する「ミドル電源」の役割
ミドル電源は、ベースロード電源では電力が足りなくなった場合に電力を供給する電源です。ミドル電源は電力需要の必要に応じて発電所の運転、停止ができるので、状況に対して臨機応変に対応できます。
使い勝手は良いですが、ベースロード電源よりも発電価格が高いです。主にLNGとLPGの2種類がミドル電源です。LNG、LPGは世界各地の油田で採掘されており発電価格が安価で、安定して輸入供給できます。
電力不足のピンチを救う「ピーク電源」の仕組み
ピーク電源は、ベースロード電源とミドル電源を合わせても電力が足りなくなった場合に使用される電源です。どの発電方法よりも発電価格が高いですが、ミドル電源よりも簡単に発電所の運転を止める事も動かす事もできます。主に石油と揚水式水力の2種類がピーク電源です。
石油は発電以外でも利用される世界の燃料です。その為価格が高いです。また、産油国の影響を強く受けるので発電では余り使われていません。揚水式水力は、電力が余っている夜のうちにポンプで水を上の、ため池に貯めておき、電力が必要になった時に水を下に流して発電する方式です。これは溜めた水に限りがあるので、ピーク電源での使用に適しています。
まとめ・展望|再生可能エネルギーと日本の未来の電源
現在、電力の安定供給の為に、ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源の様々な発電方法を組み合わせて電力が供給されています。常に電力不足にならないように、幾つも発電方法が準備されています。私達が何気なく使っている電気、何気なく使える事が、実は凄い事なんだと思います。
また、日本では今後更に電力需要の増加が予想されています。残念ながら日本は発電の為の資源を輸入に頼っていますが、これからの課題として輸入に頼らない、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを電力供給源の1つとして活用する方法が期待されています。
