日本政府は、令和5年1月に電気料金とガス料金の負担を軽減する政策を導入しました。ロシア・ウクライナ戦争と円安によってインフレが続いており、国民の経済的負担が増しているという背景があります。

電気料金とガス料金は毎日、毎月かかるもの。継続的に家計に影響を与えるため、やはり国民の関心も高いでしょう。そこで、本記事では「負担軽減策」の中身について解説したいと思います。

「電気料金やガス料金はどれくらい安くなるのか?」
「実施期間はいつからいつまでなのか?」
「対象条件はあるのか?」

こういった疑問に答えていきますので、気になる方はチェックしてくださいね!

電気・ガスの負担軽減策とは

さっそく、負担軽減策の内容を見ていきましょう。
同政策はエネルギー価格を対象としていますが、具体的には以下3つが値引きされます。

  • 電気料金
  • 都市ガス料金
  • ガソリン小売価格

なお、プロパンガス料金は対象外です。
そこでプロパンガスを使用している方のために、プロパンガス料金を安くする方法をのちほど紹介します。
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さて、政府は同政策により2023年前半(5~6カ月)で、1世帯あたり総額4.5万円が軽減されると見込んでいます。

ちなみに、電気料金やガス料金に関する政策をネット検索すると、「5万円支給」といった文字も出ています。
これは「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」を指していると考えられますが、いずれにせよ同政策とは異なります。

ところで、政府が示している「総額4.5万円」の内訳は、一体どうなっているのでしょうか。
それぞれの料金の値引き額を、次項で紹介します。

なお、今回は電気・ガスに絞って見ていきます。
ガソリンについて知りたい方は、下記ページをご覧ください。
経済産業省資源エネルギー庁/燃料油料金負担緩和事業特設サイト

電気・ガスの負担軽減策の値引き額

負担軽減策による電気料金の値引き額は以下のとおりです。

値引き額 7円/kWh

※高圧契約(主に企業)の値引き額は3.5円/kWh

負担軽減策による都市ガス料金の値引き額は以下のとおりです。

値引き額 30円/㎥

出典:経済産業省資源エネルギー庁/電気・都市ガス料金負担緩和事業特設サイト


なお、負担軽減策の実施期間は2月検針分から10月検針分まで。ただし、10月検針分のみ値引き額が半減します。

また、負担軽減策に申請は必要はありません。世帯人数や所得等の条件もなく、電力会社やガス会社が一律に値引きを行います。ただし、全ての電力会社やガス会社が同政策に応じているわけではありません。この点については次項で解説します。


ところで、上記の値引きによって一体どれくらい料金が安くなるのでしょうか。

一例として、東京ガスの事例を見てみましょう。
以下は2023年2月の東京地区等における、都市ガス料金の値引き額です。

負担軽減策の値引き額 1m3につき30円
原料費調整額 1m3につき前月から9.62円の上方調整
実際の値引き額 1m3につき20.38円

出典:東京ガス/原料費調整制度に基づく2023年2月検針分のガス料金について


このように、原油価格や為替レートの変動を反映させた「原料費調整額」を踏まえた上で、最終的な値引き額が決定するのです。ちなみに「原料費調整額」は地域や会社によって異なります。

つまり、負担軽減策による値引き額は一律ですが、実際の値引き額は上記のような諸条件により変動します。
そのため正確な値引き額を確認したい場合は、契約中の電力会社やガス会社のホームページをチェックしてみてください。

電気・ガスの負担軽減策の対象事業者

わたしたちの家計、そして生活を支援してくれる負担軽減策。
ただ、同政策に応じていない電力会社やガス会社もあります。

とはいえ、合計900社以上の電力会社およびガス会社が負担軽減策に応じています。
したがって、非常に多くのご家庭が電気料金やガス料金の値引きを受けられるでしょう。

ちなみに、電気料金やガス料金の値引きを実施している会社を一部抜粋したので、目を通してみてください。

  • 北海道電力株式会社
  • 北ガス株式会社
  • 東北電力株式会社
  • 東北ガス株式会社
  • 東京電力エナジーパートナー株式会社
  • 東京ガスネットワーク株式会社
  • 中部電力ミライズ株式会社
  • 北陸電力株式会社
  • 関西電力株式会社
  • 中国電力株式会社
  • 広島ガス株式会社
  • 四国電力株式会社
  • 四国ガス株式会社
  • 九州電力株式会社
  • 西部瓦斯株式会社
  • 沖縄電力株式会社
  • 沖縄ガス株式会社

さらに、こちらのページで、負担軽減策に応じている会社一覧を見ることができます。
上記以外の会社とご契約されている方は、同ページで確認してみてください。

負担軽減策の対象外!プロパンガスを安くする方法

今回の負担軽減策では対象外となってしまったプロパンガス
そんなプロパンガスと電気・都市ガスとの間には、実は大きな違いがあります。

それは「料金制度」です。
電気・都市ガスは「公共料金」、プロパンガスは「自由料金」という区分になります。

したがって、電気・都市ガスは料金設定において、政府が設けた上限があります。
一方、プロパンガスは料金設定に縛りがありません。各々のガス会社が自由に決められます。

そのため、プロパンガスはどのガス会社から供給を受けるかで料金が大きく変わるのです。ここが、プロパンガス料金を安くするポイントです!

まずは、ご自身と同じ地域・同じ世帯人数のプロパンガス料金の平均を知り、ご自宅のプロパンガス料金が高いかどうか確認してみましょう。
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プロパンガス料金の平均は?地域別・世帯人数別に紹介
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プロパンガス(LPガス)料金を払いすぎていませんか? 本記事では、プロパンガス料金の平均額を都道府県別、世帯人数別にまとめています。ご自宅のプロパンガス料金が適正なのかチェックしてみましょう!

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エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。