「プロパンガスの基本料金が知りたい。」
「プロパンガスが都市ガスより高いのはなぜだろう?」
こういった疑問を持っている方は多いでしょう。

プロパンガスは、地域によって平均の基本料金が異なります。

お住まいのエリアの相場を知ることで、契約中のガス会社の料金が適正か確認できます。

この記事では、平均料金のほかに、プロパンガスに関して知っておくと役立つ以下の情報をまとめています。

  • 全国のプロパンガスの適正価格
  • 地域別のプロパンガスの基本料金
  • プロパンガスの料金の仕組み
  • プロパンガスの基本料金が高い理由
  • 基本料金を抑える方法

プロパンガスの料金について詳しい情報を得ておくと、引っ越し時や、ガス会社の変更時に役立つでしょう。

ぜひ、最後までご覧になり、プロパンガス利用時の参考にしてみてください。

プロパンガスの適正価格(全国)

プロパンガスの適正価格(全国)

全国のプロパンガスの基本料金の適正価格を以下で紹介します。

実は、プロパンガスは公共料金ではありません。

プロパンガスの基本料金は、販売事業者が自由に決めてよいことになっています。

地域や使用状況によっても変動がありますが、目安となる適正価格は以下のとおりです。

使用状況 適正価格
一戸建ての基本料金 1,500~1,800円
集合住宅の基本料金 1,800~2,100円

一戸建てと集合住宅によって、それぞれ適正価格が異なります。

ただし、実際に支払うガス料金は、基本料金のほかに各家庭で使用した分を加算した総額となります。

プロパンガスの基本料金(地域別)

プロパンガスの基本料金(地域別)

主要な地域別の基本料金の相場は、以下のとおりです。

プロパンガスの料金はガス会社によって異なるため、相場はひとつの目安となります。

北海道の料金相場

北海道

北海道の基本料金は、2,143円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 6,259円 10,137円 17,394円 38,523円

寒冷地域である北海道は、ほかの地域に比べて料金が高くなる傾向にあります。

東北地方の料金相場

東北地方

東北地方の基本料金は1,883円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 5,383円 8,812円 15,252円 33,184円

東北地方も、特に冬場のガス需要が増えるため料金がほかの地域に比べて高めになります。

関東地方の料金相場

関東地方

関東地方の基本料金は、1,778円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 4,621円 7,397円 12,725円 27,566円

基本料金や使用量別の価格が全国の中で最も安い地域となります。

近畿地方の料金相場

近畿地方

近畿地方の基本料金は、1,896円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 4,922円 7,822円 13,295円 28,352円

北海道に比べて、それぞれの使用量別の料金が1,000円~1万円ほど安くなります。

中部地方の料金相場

中部地方

中部地方の基本料金は、1,879円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 4,904円 7,748円 13,145円 27,649円

近畿地方とほぼ同じ料金となります。

中国地方の料金相場

中国地方

中国地方の基本料金は、1,980円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 5,305円 8,369円 14,160円 29,839円

中部から中国地方にかけては、料金があまり変わりません。

四国地方の料金相場

四国地方

四国地方の基本料金は、1,865円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 4,900円 7,853円 13,382円 28,451円

南部の地方の中で料金が一番安くなります。

九州地方の料金相場

九州地方

九州地方の基本料金は、1,838円です。

以下は、使用量別の料金の価格です。

使用量 5立方メートル 10立方メートル 20立方メートル 50立方メートル
料金 5,063円 8,078円 13,568円 28,080円

本州から離れているためか、料金が少し高めになります。

参照:石油情報センター

プロパンガス1立方メートルは3回お風呂を沸かすエネルギー

プロパンガス1立方メートルは3回お風呂を沸かすエネルギー

プロパンガス1立方メートルは、お風呂を3回ほど沸かすエネルギーを持っています。

ガスの使用量は「立方メートル」、または「りゅうべい」で表されます。

1人暮らしの場合、平均使用量は5立方メートル前後で、4人以上で生活している場合は10立方メートルを超えるケースが多いです。


お湯を沸かす際は、水の温度が上がるまでにかかる時間によって使用するエネルギーが変わります。

そのため、もともとの水温が低い冬場は、多くのエネルギーを使うのでガス料金が高くなりやすいでしょう。

プロパンガスの料金の仕組み

プロパンガスの料金の仕組み

プロパンガス料金は、「基本料金」と「従量料金」に分けて計算されます。

ガスを一切使用しなくても、必ず発生するのが基本料金です。


従量料金は、使用量に単価を掛けて算出されます。

料金の計算方法については、電気や水道料金も同じ仕組みです。

一般的に、【基本料金+従量料金】の2部料金制で計算されることが多いです。

しかし、ガス会社によっては以下の3つの料金が加算される3部料金制もあります。

  • 基本料金
  • 従量料金
  • 設備代

契約したガス会社がどのような計算方法を採用しているのか、よく確認しておきましょう。

ガス料金はどのように算出されるのか?

ガス料金はどのように算出されるのか?

プロパンガスを使用した量は、「検針員による訪問検針」によって算出されます。

ガスボンベの残量を確認して、前回から減った分を手作業で確認します。


「検針票」には使用量や単価が記載されていることが多いですが、総額しか記載されていないというケースもあるのです。

総額しか記載されていない場合は、詐欺の可能性があるため注意しておきましょう。

不明な点があれば、必ずガス会社に問い合わせてみてください。

また、検針票は大切な情報データとなるので、毎回確認して、ある程度の期間は捨てずに保管しておくとよいでしょう。

プロパンガスの基本料金が高い3つの理由

プロパンガスの基本料金が高い3つの理由

都市ガスに比べて、プロパンガスが高い理由は以下の3つです。

  • 自由価格だから
  • 他社との競争が少ないから
  • 人件費がかかるから

以下で、それぞれの理由を詳しく解説します。

1.自由価格のため業者次第でいつでも変更できる

自由価格のため業者次第でいつでも変更できる

プロパンガスは自由価格なので、料金が一律化されていません。

基本料金と従量料金のどちらも会社ごとに異なり、価格変更の際も事前に通達を出せば自由にできることになっています。


利用者側の権利としては、もし、ガス会社の料金に納得できなければ変更できる点です。

しかし、手続きが面倒であったり、違約金が発生したりするケースもあり、簡単には変更できない場合もあるのです。

もし、高いと感じても、利用者はガス会社の言い値を受け入れて利用しているケースが多いでしょう。

2.他社との競争が少ない業界である

他社との競争が少ない業界である

プロパンガス業界は他社との競争が少ないため、価格を下げる必要がありません。

業界内にて、値下げによる価格競争を起こさないというのが、古くからの慣習として残っている地域もあります。

また、客を奪い合うよりもそれぞれが安定して運営できることを考えて、価格を下げていない場合もあるのです。

価格を下げて、他社から顧客を奪い取ろうという競争が少ないことが多いため、価格が高いまま推移しているといえます。

3.都市ガスに比べて人件費がかかる

都市ガスに比べて人件費がかかる

プロパンガスの維持は、都市ガスに比べて人件費がかかります。

プロパンガスは専用ボンベが各家庭に設置されていて、中身が空になる前に担当者が定期的に交換する仕組みです。

また、ガス料金は検針員が一軒ずつ訪問して確認します。

プロパンガスの料金が高くなる理由は、こうした人件費がかかることも原因のひとつといえるでしょう。

プロパンガスの基本料金を抑える方法

プロパンガスの基本料金を抑える方法

家計に大きく影響するプロパンガスの料金を抑えるための方法は、以下の2つです。

  • ガス会社を変更する
  • 契約プランを見直す

以下にて、それぞれの内容を解説するので、ぜひ参考になさってみてください。

ガス会社を変更する

ガス会社を変更する

料金を比較して、安いガス会社に変更するのもおすすめです。

ガス料金は各ガス会社によって自由に設定されているため、同じ地域でも家庭ごとに価格は異なります。

現在契約しているガス会社よりも、基本料金の安い会社を探してみるのもひとつの方法です。


ただし、賃貸物件の場合は建物全体での契約になっていることが多いです。

そのため、残念ながらガス会社の変更ができないこともあります。

また、なかには最初だけ安い基本料金を提示して、後から値上げをする業者も存在するので注意しましょう。

契約プランを見直す

契約プランを見直す

ガス会社によっては、運営している別のサービスを合わせて申し込みことで基本料金が安くなるプランがあります。

ただし、会社によってサービス内容や割引価格は異なります。

しかし、契約中のガス会社に割引サービスがないか確認してみるとよいでしょう。

プロパンガスのことは信頼できる業者に聞いてみよう

プロパンガスのことは信頼できる業者に聞いてみよう

不透明といわれるプロパンガスの料金体制には、不安を抱く方もいらっしゃるでしょう。

しかし、ガスは私たちの生活とは切り離せない存在です。

気持よく利用できるように、心配な点があれば早めに解消することをおすすめします。


また、プロパンガスについて不安を抱えている、ガス会社を変更したいと検討している方は、迷わず専門家に相談しましょう。

無駄な出費を抑えるためにも、まずは料金の見直しをしてみるとよいでしょう。