まだ、LPガススタンドを必要とするLPG自動車が多く走っているわけではないため、都心部の方に集中しています。
実は、タクシーや宅配便の車などはLPG自動車であるため、LPガススタンドを使っているのです。
では、LPガススタンドとはどんなものなのか紹介していきましょう。
LPガススタンドとは?
イメージとしては、ガソリンスタンドのようなものです。
プロパンガス(LPガス)と聞くと、一般家庭などで使用されるイメージが強いですが、タクシーや配送業車などの燃料にも使われています。
このプロパンガス(LPガス)を燃料として動く車を「LPG自動車」、「LPG車」と呼び、
そのような車のためのスタンドがLPガススタンドなのです。
また、オートガスというものもありますが、これはプロパンガス(LPガス)の一種で、プロパンガスとブタンガスを混ぜたものを使っています。
自動車を走らせるために使うプロパンガス(LPガス)のことをオートガスと呼ぶのです。
LPガススタンド(オートガススタンド)の仕組み
ガソリンスタンドの下にプロパンガス(LPガス)のタンクを埋め込み、
また、大規模な地震にも耐えられる構造になっている他、
LPガススタンドの歴史
LPガススタンドが初めて設置されたのは、昭和37年です。大阪市東成区に作られました。
その後LPGガス自動車普及が増えるにつれて、LPガススタンドの数も増えていきました。
平成11年にはLPガススタンドの設置数が、全国で1900箇所となりました。
今では、LPG自動車は環境に優しいということで助成の対象となっています。
LPガススタンドの利用方法
まず、普通のガソリンスタンドと同じようにガススタンドに入り、ディスペンサーの側に車を寄せて止めます。
そして、サイドブレーキをして、エンジンを止め、係員の人にプロパンガス(LPガス)を供給する準備や供給をしてもらいます。
供給には数分かかります。LPガススタンドでも普通のガソリンスタンドと同じように火気厳禁になっているので、喫煙は避けてください。
供給が終わったら、支払いを済ませてガススタンドを出るという利用の仕方になります。
どのような車がLPガススタンドを利用しているのか
LPガス自動車(LPG車)の特徴
LPガス自動車(LPG車)とは、
プロパンガス(LPガス)を燃料とする
自動車の事です。
LPガス自動車(LPG車)と聞くと、
特別な自動車のように感じますが、
国内でも多く製造されており
ガソリンや軽油と比べて
安価なプロパンを燃料とする利点を生かし、
タクシーやバスでLPガス自動車(LPG車)を
利用している企業も多数あります。
LPガス自動車(LPG車)の仕組みは、
構造の部分ではガソリンエンジン車と
ほとんど同じなのですが、
大きな違いは、車両にLPガス専用の
燃料タンクを積んで、LPガス用に
調整したエンジンにLPガスを
供給して動いている点です。
日本で使われているLPガス自動車(LPG車)の
大部分はメーカーで製造されていますが、
ガソリンエンジン車や
ディーゼル車をLPガス自動車に
改造する事も可能です。
その場合は、LPガス自動車を
改造する企業で構成される
「LPG内燃機関工業会」という業界団体があり、
この団体が認めたLPG改造認定工場にて
改造されることが多いようです。
LPガス自動車(LPG車)のエンジン
燃料タンクと、燃料や空気を混合する装置が全く違う構造になっています。
そのため、燃料を供給する方式を変更し点火時期を調整するだけで、
ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車をLPガス自動車(LPG車)に改造することができます。
また、初めからLPガス自動車として製造されている自動車には、LPガス用の燃料タンクが付いていますが、
後からLPガス自動車(LPG車)に改造した自動車には備わっていません。
そのため、車両に応じたタンクをトランクルーム内やスペアタイヤのスペース、
複数の小型タンクを各部に配置するなどの方法で、搭載しています。
LPガス自動車(LPG車)の燃料
「プロパンガス(LPガス)」と聞くと
思い浮かべるのは家庭でもなじみのある
「プロパンガス」かと思われますが、
LPガス自動車(LPG車)に使用される
プロパンガス(LPガス)は、
地域によってその主成分に違いがあります。
南の温かい地域では圧力の低い
「ブタン」を主成分としたLPGを使用し、
北の寒い地域では、
低温でも気化しやすい「プロパン」を
主成分としたLPGを使用します。
ブタンは0℃より低い温度下では、
ボンベからガスが出にくくなってしまうためです。
一般的にはブタン8:プロパン2の
混合ガスで作られていて、
「オートガス」とも言われています。
LPガススタンドの看板に、
・LPG
・LPガス
・オートガス
・プロパンガス
との表記がありますが、どれもLPガス自動車(LPG車)に使用できる物です。
LPガス自動車(LPG車)のメリット・デメリット
LPガス自動車(LPG車)のメリット
まず、ガソリンや軽油と比べて
安価な燃料が挙げられます。
また、一回の燃料補給で走れる
走行距離はディーゼル車と遜色無く、
LPガス自動車(LPG車)用の
スタンドも全国に約1500カ所あります。
そのため、安価に安定して車を運用する事が出来ます。
そして、LPガス自動車(LPG車)は
低公害車としても優秀で、
排気ガスが綺麗でエンジン音も小さいので、
人と地球に優しい車と言われています。
LPガス自動車(LPG車)が増えれば、
温暖化など自動車の様々な問題が
解決される可能性があります。
LPガス自動車(LPG車)のデメリット
LPガス自動車のデメリットとして
挙げられるのは、LPガスのタンク検査が
6年に1回発生することです。
メンテナンス料金が非常に高く、
あまり距離を走らない場合では
燃料代の元を取るまでに
ならないことがあります。
また、リッターあたりの料金は安いですが、
燃費はあまりよくなく、
燃費の良いガソリン車と比べると
総合的には高く付くようです。
他にはガス欠でレスキューを呼んだ場合、
燃料を供給する事が出来ないので
レッカー対応になってしまう点がデメリットといえるでしょう。
海外のLPガススタンドとは?
そして、約830万台のLPG自動車が走っており、それらの車にプロパンガス(LPガス)の供給しています。
しかし、LPガススタンドが設置されている国の多くは先進国です。
車の普及が進んでいない国や発展途上国には、LPガススタンドやLPG自動車普及が進んでいないのが現実です。
そして、LPG自動車の数に対してLPガススタンドの設置数は少ないというのも問題点としてあげられます。
まとめ
しかし、まだまだ設置数は少ないです。
これから先、タクシーや宅配便の車、バスだけでなく、一般の乗用車にもLPGが使われるようになり、LPG自動車がもっと増えていけば、LPガススタンドも増えていくことでしょう。
LPG自動車が増え、環境に対して優しい生活ができるような世の中になるといいですね。