日本LPガス協会によれば、
日本のプロパンガス(LPガス)の
消費量は年間で約1,420万トンとなっており、
国内最終消費エネルギーの
約5%を占めています。

そんな状況の中で、
実際にはどのような用途で
活用されているのか、
まとめてみました。

プロパンガス(LPガス)用途別構成比率

プロパンガス(LPガス)の用途別の構成比を見てみると、以下の通りです。


プロパンガス(LPガス)用途別構成比率

① 家庭・業務利用…629万トン(全体の44.3%)

 工業用…294万トン(20.7%)

 化学原料用…269万トン(19.0%

 自動車用…104万トン(7.3%

 都市ガス用…96万トン(6.8%

 電力用…16万トン(1.2%

それぞれ、プロパンの具体的な用途について見てみましょう。

家庭・業務用

プロパンガス(LPガス)家庭用の用途としては、我々の生活に身近な物でガス給湯器・ガスコンロ・ガスファンヒーター等が挙げられ、最近では床暖房や浴室乾燥機などにもプロパンを使った製品が増えてきました。

業務用としては、レストラン・学校・病院・大型ショッピングセンターなどの空調設備用・冷暖房用・厨房用・ボイラー用などの幅広い用途として利用されています。

工業用

金属・非金属の加工・溶断用、陶磁器やセラミックの焼成用、食品や塗装の乾燥用と言った加熱用の熱源としての利用が主ですが、その他にも化学製品の原材料に利用するなど、様々な分野で利用されています。

化学原料用

プロピレンという炭化水素の一種や、エチレンという炭化水素などの化学製品の原料として利用されています。この化学薬品を原料としている物では、合成樹脂・繊維・フィルム・合成ゴム・ウレタンフォームなどがあげられます。

自動車用

プロパンガス(LPガス)を燃料として動いている自動車の燃料の用途としても、数多く使われていて、タクシー・バス・乗用車・商用車・宅配車・ゴミ収集車等が上げられます。

燃料はガソリンの約半分、オイル交換は3分の1で済む高い経済性が特徴となっています。

電力用

火力発電所などで、緊急時に備えてのバックアップ用の需要として用いられています。全体の構成比の中では一番少ない量ですが、東日本大震災以降からは、重要性が高まったこともあり、需要量は増加傾向にあります。

まとめ

プロパンガス(LPガス)は家庭用のガスコンロや給湯器くらいしか、使う目的が思い浮かばないという方も多いのではないでしょうか。でも、実際にご覧になると、家庭用の需要にとどまらず、さまざまな用途でプロパンガス(LPガス)は利用されていることが、お分かり頂けたのではないか思います。
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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。