ガス温水床暖房とは

ガス温水床暖房とは、ガス給湯器で沸かしたお湯で床を温める暖房設備です。
使用することで、床全体を効率よく温めることが可能です。

ガス温水床暖房の仕組み

ガス温水床暖房の仕組み

ガス温水床暖房では、
ガス給湯器で沸かしたお湯を床下に設置したチューブに流すことで床を温めます。

お湯はチューブを通ってガス給湯器まで戻り、
再度沸かすことで循環する仕組みになっています。

循環するお湯で床全体が温かくすることができますし、
上がってくる熱で部屋全部を温めることも可能です。

設置するのに適切な場所とは

ガス温水床暖房は、広い部屋や複数の部屋への設置に適しています。

広い範囲にチューブをいきわたらせて循環させることで、
複数の部屋や広い部屋でもいっぺんに温めることができます。

ガス温水床暖房のメリット

ガス温水床暖房のメリット

ガス温水床暖房は、
沸かしたお湯を流すことで
すぐに部屋全体を温めることができます。

さらに、一定の心地よい温度が保たれるので
とても安全性が高いです。

床に長時間横になっていても火傷の心配がありません。

ガス温水床暖房のデメリット

ガス温水床暖房は配管や熱源機の設置で、
費用や手間が多くかかります。

初期費用が高くなってしまうのが、
最大のデメリットと言えるでしょう。

また、チューブが故障した場合、
床下へ設置しているのなら、
床全体を剥がして交換しなければなりません。
そのため、修理費用が大きくかかる可能性があります。

ガス温水床暖房の工事費、設置方法

工事費は設置する面積とチューブの長さで異なりますが、
約20万から30万円ほどかかります。

また、床を剥がして設置するのか、
床の上に設置するかによっても異なり、後者の方が工事費は安くなります。

設置方法は剥がした床の下か、
既存の床の上にチューブを通します。
その後、温水マットを上に敷き詰めたのち配管と接続、
最後に上からフローリングを貼ってから必要設備を設置して完了です。

ガス温水床暖房のランニングコスト(都市ガス・プロパンガス)

ガス温水床暖房のランニングコスト(都市ガス・プロパンガス)

都市ガスでガス温水床暖房を7時間使用した場合、
ガス代が8畳で約4,000円ほどになります。

LPガスの場合は少し高く、
8畳で約6,000円ほどです。

ただし、利用しているガス事業者によっても差が出るので確認しましょう。

ガス温水床暖房の有効な使い方

カーペットを敷いてしまうと、
熱がうまく部屋全体にいきわたりません。

敷物を利用する場合は、
床暖房に対応している薄手の物を使用するといいでしょう。
また、生活に合わせてタイマーを上手に使えば、
常に温かく過ごすことができます。

お湯を使って温めているので、
電源を切ってもしばらくの間は暖かいです。
少し早めにスイッチを切っておけば、
節約につながります。

ガス温水床暖房の商品はどのメーカーから出ている?

まずは、都市ガス用の、床ほっとEをご紹介します。
ほっとEの最大の特徴は、ランニングコストの安さにあります。
チューブを増やし断熱材でつつむことで、
お湯の温度が低くでも十分に温めることが可能です。

6畳ならば119,000円、18畳ならば364,000円、
耐久年数は10年です。

プロパンガス用のガス温水床暖房

リンナイのUFMシリーズは、LPガス用のガス温水床暖房です。
カーペットを敷くだけでダニの排除が可能です。

サイズがとても豊富なので、
部屋に合わせて設置することができます。

価格帯は6畳で103,000円、18畳で316,000となっています。
耐用年数は10年ほどです。

ガス温水床暖房と使うことでガス代が安くなるセット割

ガス温水床暖房と使うことでガス代が安くなるセット割

ガス事業者によっては、
ガス温水床暖房を導入することでガス代が安くなることがあります。
都市ガスの場合は、東京ガスなら3%、大阪ガスなら9%も割引されます。

プロパンガス(LPガス)の場合は、
セット割を行っている事業者は多くありません。
ただ、西川燃料株式会社など、
中には20%もの割引を行っている業者も存在します。
(2017年10月現在)

ガス温水床暖房の寿命はどれくらいあるのか

都市ガス用のガス温水床暖房のチューブの耐久年数は30年ですが、
ガス給湯器や熱源機は8年から10年ほどしか持ちません。
そのたびにガス給湯器や熱源機を修理するか替える必要があります。

LPガス温水床暖房の場合も、
チューブの耐久年数が30年、
ガス給湯器や熱源機の耐久年数は8年から10年です。

ガス温水床暖房の定期的な手入れや点検

ガス温水床暖房の定期的な手入れや点検

都市ガス用のガス温水床暖房ですが、
基本的にメンテナンスは必要ありません。

ただし、熱源機は一年に一度程度点検が必要です。
また、寒冷地で使用する場合は、
不凍液の交換が必要な場合もあります。

プロパンガス(LPガス)の場合でも同様です。
メンテナンスは必要ありませんが、
説明書を読んで定期的な点検を行ってください。

ガス温水床暖房が故障した場合、どう対処すればいい?

ガス温水床暖房が故障した場合は、
すぐに購入した商品メーカーへ連絡してください。

特にチューブの故障の場合は、
迅速に修理してもらう必要があります。

修理にかかる料金はチューブ故障の場合は
30万円から70万円、
熱源機には1万円から10万円ほどかかります。

ガス温水床暖房と電気式床暖房の比較

ガス温水床暖房と電気式床暖房の比較

電気式床暖房のメリットは、
初期費用の安さと温度調整のしやすさにあります。
また、狭い範囲に取り付けできるのも魅力的です。

ガス温水床暖房の場合は、初期費用がとても高いです。
ただし、ランニングコストで比べた場合は、
ガス温水床暖房のほうが高くなります。
長く使うとなると、ガス温水床暖房のほうがお得です。

電気式床暖房は床が温まるまでに
時間がかるのがデメリットです。
また、低温火傷の可能性もあるので、
子供やお年寄りがいる家庭にはあまり向きません。

ガス温水床暖房の場合、
短い時間で部屋が温まりますし、
常に丁度良い温度を保ってくれるので低温火傷の心配もありません。

電気式床暖房は狭い範囲、
ガス温水床暖房は広い範囲での環境に適しています。
また、ガス温水床暖房は一度温まると温度が持続しますし、
電気式床暖房は長く使っていると料金がかさみます。
ガス温水床暖房は長時間、
電気式床暖房は短時間での使用がおすすめです。

まとめ

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

ガス温水床暖房とは何ですか?ガス代はどれくらいかかりますか?
ガス温水床暖房とは、ガス給湯器で沸かしたお湯で床を温める暖房設備です。 床全体が温かくすることができますし、上がってくる熱で部屋全部を温めることも可能です。 8畳でガス温水床暖房を7時間使用した場合、都市ガスで約4,000円ほど、LPガスで約6,000円ほどのランニングコストです。
ガス温水床暖房の仕組みを教えてください。
ガス温水床暖房では、 ガス給湯器で沸かしたお湯を床下に設置したチューブに流すことで床を温めます。 お湯はチューブを通ってガス給湯器まで戻り、再度沸かすことで循環する仕組みです。
ガス温水床暖房と電気式床暖房の違いを教えてください。
●電気式床暖房は、①狭い範囲での環境に適している ②長く使っていると料金がかさむ などのポイントがあるため、短時間での使用がおすすめです。 ●逆に、ガス温水床暖房の場合、①広い範囲での環境に適している ②一度温まると温度が持続する ことから、長時間使用がおすすめです。

ガス温水床暖房は、
自然な温かさを部屋全体に届けてくれる優れた暖房です。
初期費用こそかかりますが、
安全性も高くランニングコストも安いです。
広い範囲を温めたい、
子供でも安全な暖房器具を導入したい、
そんな人はガス温水床暖房の利用を検討してみましょう。

ただし、LPガスの場合はガス料金が高くついてしまいます。
ですが、最近では料金が安く、
ガス温水床暖房とのセット割を行っているLPガス会社もあるので、
ガス代が高いな…と感じている方は商品購入と併せて
ガス会社の切り替えも検討してみると
より節約に繋げていけるかもしれないですね。

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エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。