プロパンガス(LPガス)の基礎知識として、
よく使われる単位を2つ紹介します。
日常生活では、馴染みのない単位ですが、
どのようなものなのでしょうか。
パスカルとは?
パスカルは、
国際単位系の『圧力』と『応力』を表す単位とされています。
その名前はフランスの哲学者でもある
ブルーズ・パスカルに因んでいます。
1パスカルは1平方メートルの面積につき、
1ニュートンの力が作用する圧力または
応力と定義されています。
プロパンガス(LPガス)とパスカルとの関係
プロパンガス(LPガス)に関する単位は、
圧力を表示する際に、パスカルが使用されています。
プロパンガス(LPガス)は通常気体ですが、
圧縮・冷却によって液化することが容易にできます。
冷却して液化する温度は
プロパンガスが-42℃、ブタンが-0.5℃あるので、
常温で液化する圧力はプロパンガスが
0.86メガパスカル、ブタンガスが0.21メガパスカルとなっています。
また、プロパンは都市ガスよりも圧力が高く、
プロパンガス(LPガス)は2.3メガパスカル~3.3メガパスカル、
都市ガス13Aは1.0メガパスカル~2.5メガパスカルとなっています。
天気予報で登場するヘクトパスカルって何?
なお、普段天気予報を見ているときに、
ヘクトパスカルと呼ばれる単位を
耳にする事があるかと思いますが、
これは気象学で使われる気圧を表す単位で、
台風の強さなどを示すときなどによく使われています。
これを計算式で表すと
1パスカルは0.01ヘクトパスカルという事になります。
なお、自動車のタイヤの空気圧などの
単位の1 kgf/cm2は、100パスカルと計算されます。
バレルとは?
ヤード・ポンド法における体積を表す単位で、
液体の容積を表す時に用いられていて、
国際的な原油や石油製品の取引には、
この単位が用いられています。
1バレルは158.987…リットルで、
通常は159リットル換算されます。
原油や石油製品のほとんどの国際取引は
「バレル」「ドル」建で決済されるため、
価格面で為替レートの影響が強く反映される状況になっています。
アメリカの油田で、
石油の輸送に樽が使われたことから、
その後国際的な原油・石油製品取引時の
体積の単位となったと言われています。
国ごとによるバレルの量の違い
しかしながら、アメリカとイギリスでは、
1バレルの量が違い、
アメリカでは何を量っているかによっても
1バレルの量が違います。
アメリカでの石油を計測する時に用いる
単位の1バレルは約159リットルですが、
その他の用途を量るときには
一般液量バレルというものを使い、
この場合の1バレルは約119リットルで計算されています。
なお、穀物や野菜を量る際には
標準乾量バレルという、1バレル約116リットルでの計算となります。
さらに、小麦粉や肉などの質量を量る時には、
また違うバレルの用法があり、
その用途によってバレルの解釈は
まったく違う物になっています。
ちなみに、イギリスでの1バレルは、
リットルに換算すると約163リットルになります。