託送料金とは

託送料金とは何か

託送料金とは、契約者に対して電気を送電する時に、電力会社が必ず使用している送配電網の利用料金のことを言います。
託送料金は新電力会社に限らず大手電力会社も含めてすべての電力会社が、送配電網を利用するときにそれぞれの会社が販売した電力量に応じて支払わなければなりません。
現在大手電力会社10社は、各地域ごとに供給指令や送配電ネットワーク運用を行っているため、それぞれの大手電力会社によって設定されています。

託送料金の決まり方

託送料金は、経済産業省令の一般電気事業者託送料金供給約款料金算定規則と呼ばれる、公表されたルールに基づいて決められています。
こういった公表されたルールによって算定される事で透明性が確保され、特定規模電気事業者が負担する送配電網の利用料金と、契約者に対しての送配電網の送電コストが一致して公平性が保たれています。
電力自由化を迎えるにあたって発表された託送料金の新単価は、この基準によって算定し直された結果、すべての電力会社が申請した託送料金単価よりも下回りました。
このように各電力会社が定めた託送料金は、毎年国のチェックを受けることでその都度是正が必要と判断された時は、改めて算定されます。

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各社の託送料金

2016年4月からの1kWh当たりの託送料金単価

低圧電力高圧電力特別高圧電力
北海道電力8.76円4.17円1.85円
東北電力9.71円4.50円1.98円
東京電力8.57円3.77円1.98円
中部電力9.01円3.53円1.85円
北陸電力7.81円3.77円1.83円
関西電力7.81円4.01円2.02円
中国電力8.29円3.99円1.62円
四国電力8.61円4.04円1.79円
九州電力8.30円3.84円2.09円
沖縄電力9.93円5.20円3.01円

託送料金が電気代に与える影響

我々が支払っている電気料金の内訳は、電気を発電するための費用が5060%、人件費が1025%、そして残りの2530%ほどが託送料金となっています。


料金の約3割を占めている託送料金だけに、託送料金を決める送配電網を所有する地域の電力会社が値上げをすると、電気代への影響は大きく値上げは必至という状況になってしまいます。


送配電網を自社では持たない新電力会社などは、特に託送料金の増減によって契約者に対しての電気料金に、大きな影響を与えています。

まとめ

託送料金が正式に決まった事で、新電力会社はようやく自分の所の利用料金を決めることができた訳です。


このように電気の利用料金を決めるに重要なカギを握っている託送料金。


今後も家計の電気料金を節約していくためにも、しっかりとこの託送料金についての動向を見守っていく必要があるようですね。





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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。