毎月の光熱費が高いと感じ、「ガス会社も関西電力にまとめようかな」と検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。関西電力の都市ガス(なっトクパック)は安くなると聞く一方で、「本当に安くなるのか」「切り替え工事やトラブル時の対応はどうなるのか」といった疑問をお持ちかもしれません。
この記事では、大阪ガスとの具体的な料金比較をはじめ、契約前に知っておきたいデメリットや注意点、切り替えの手順について詳しく解説します。この記事を読むことで、ご家庭にとって関西電力の都市ガスが最適な選択かどうかがわかりますので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 大阪ガスと比較した具体的な節約額と割引の仕組み:世帯人数別の年間節約目安や、セット割(電気とガスをまとめる「なっトクパック」)の仕組みが理解できます。
- 契約前に把握すべきリスク・注意点と安全性の真相:関西電力に切り替えても安くならないケースや、供給・設備の安全性(ガス管や緊急時対応、定期点検等)が変わらない理由がわかります。
- 工事・解約連絡なしで切り替える手順とプロパンガス世帯の代替案:簡単3ステップ(検針票を準備し、Webから約5〜10分で申し込むだけで完了)、およびプロパンガス利用時の解決策(対象外となるプロパンガス世帯が光熱費を削減するための方法)が提示されています。
【料金比較】関西電力の都市ガスはいくら安くなるのか

関西電力の都市ガスプラン「なっトクプラン」は、大阪ガスの標準的なプランである「一般料金」と比較して、基本料金・従量料金ともに割安に設定されています。
【世帯別】ガス料金のみの年間節約目安
ガス単体で比較した場合、どの使用量帯でも関西電力「なっトクプラン」の方がお得になります。世帯人数ごとの節約イメージは以下のとおりです。
| 世帯人数(目安) | 1カ月のガス使用量 | 大阪ガス(一般料金) | 関西電力(なっトクプラン) | 年間節約目安 |
|---|---|---|---|---|
| 単身世帯 | 約15㎥ | 約3,381円/月 | 約3,045円/月 | 約4,032円お得 |
| 2~3人世帯 | 約30㎥ | 約5,700円/月 | 約5,113円/月 | 約7,044円お得 |
| 4人ファミリー世帯 | 約50㎥ | 約8,590円/月 | 約7,706円/月 | 約10,608円お得 |
※大阪ガス「一般料金」の試算額は、大阪ガス公式サイトに掲載されている基本料金および基準単位料金(2026年時点の基準料金体系)をもとに試算しています。
※試算額には毎月変動する「原料費調整額」および政府の電気・ガス価格激変緩和対策事業等の補助額は含んでおりません。実際の請求額や節約額は、検針月ごとの原料費調整単価や使用量によって変動します。
電気+ガスをまとめる「なっトクパック」でさらにお得!
電気とガスを関西電力に一本化する「なっトクパック」を適用すると、ガス代の割引(なっトク割)が適用されるほか、電気・ガス料金の支払いで「はぴeポイント」が貯まり、光熱費の支払いに充当できます。
実は、大阪ガス『ベースプランA-G』は、電力量料金のうち16〜120kWhと301kWh以上の2つの区分で関西電力より割安です。しかし、電気とガスをセットで契約した場合は、関西電力「なっトクパック」の割引力が上回り、トータルで年間約5,500円〜9,000円の節約になります。
| 世帯モデル | 電気・ガス月間使用量 | 関西電力(なっトクでんき+なっトクプラン) | 大阪ガス(ベースプランA-G+GAS得プラン まとめトク料金) | 年間セット節約額 |
|---|---|---|---|---|
| 単身世帯 | 電気120kWh + ガス10㎥ | 約4,785円/月 | 約5,277円/月 | 約5,904円お得 |
| 2~3人世帯 | 電気200kWh + ガス20㎥ | 約8,253円/月 | 約8,719円/月 | 約5,592円お得 |
| 4人ファミリー世帯 | 電気370kWh + ガス50㎥ | 約16,500円/月 | 約17,251円/月 | 約9,012円お得 |
※各社公式サイトに掲載されている公式料金表(基本料金・電力量料金・基準単位料金、消費税10%込、各種セット割引適用後)に基づき試算しています。
※燃料費調整額・原料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課金等を含まない本則料金ベースでの比較であり、毎月の原油・LNG輸入価格の変動により実際の月額請求額および節約額は変化します。
安くならない・注意が必要なケース
ガス単体および電気・ガス統合契約においては、関西電力が大阪ガスの料金を総合額で下回ります。ただし、以下のケースに該当する場合、切り替えても安くならない、または申し込めないことがあります。
- 大阪ガスの特約プラン(床暖房等とのセット割引)で大量のガスを使用している場合: 月間使用量が非常に多い場合(例: 200㎥超〜500㎥超)、大阪ガスの「もっとまとめトク」などの特約料金の方が割安になるケースがあります。
- プロパンガス(LPガス)を利用している場合: 関西電力が提供しているのは「都市ガス」です。プロパンガス物件にお住まいの方は申し込むことができません。
契約前に確認しておきたいデメリットと注意点

切り替え後に後悔しないよう、以下の3つの注意点を理解しておきましょう。
原料費調整額の「上限設定」がないリスク
大阪ガスの規制料金(一般料金)には、輸入原料価格が急騰した際の価格上昇を抑える「原料費調整額の上限」が設けられています。一方、関西電力の「なっトクプラン」などの自由料金プランにはこの上限がありません。したがって、天然ガス価格が急騰した局面では関西電力の原料費調整単価が高くなり、基本料金や従量単価の割引分が相殺される可能性がある点に留意が必要です。
電気を他社に切り替えると割高になる可能性
「なっトクパック」の割引は、関西電力の電気とガスをセットで利用することが条件です。将来的に電気だけを別の電力会社へ乗り換えた場合、セット割が解除され、ガス代のメリットが減少します。
解約違約金の条件(特定オプション併用時)
関西電力の「なっトクプラン」単体や「なっトクパック」自体には、原則として契約期間の縛りや途中解約時の違約金はありません。
ただし、エコキュートやIH等の機器リースと電気代がセットになった「はぴeセット」などを併用している場合、10年間の契約期間が定められており、途中解約時には残存期間に応じた解約精算金(月額リース料金 × 残支払い月数)が一括請求されます。
例えば、月額リース料数千円の契約で数年分の期間を残して解約する場合、数万円〜十数万円規模の精算金が発生する可能性があるため、設備付きプランをご利用中の方は必ず重要事項説明書をご確認ください。
評判・口コミとガス設備の安全性

ガス会社を変更する際、「ガスの質が落ちないか」「緊急時の対応はどうなるのか」と不安を感じる方もいるはず。サービスの質や災害時の安全性に関する口コミ・疑問を解明します。
利用者のリアルな口コミ・評判
利用者の口コミで一般的に言われるメリット・デメリットは以下の通りです。
【良い口コミ・メリット】
- 「電気とガスの請求が一括にまとまり、家計簿の管理が圧倒的に楽になった」
- 「毎月の支払いで『はぴeポイント』が貯まり、そのまま料金の支払いに充てられるため節約効果を実感しやすい」
- 「Web申込みが非常に簡単で、旧会社(大阪ガス)への解約連絡も自動で行ってくれたため手間がかからなかった」
【気になる口コミ・注意点】
- 「電気の使用量が少ない一人暮らしの場合、単体の割引額はそこまで大きく感じられない場合がある」
- 「案内DMや勧誘がやや頻繁に届くことがある」
全体としては、料金節約に加えて「管理の一元化」と「ポイント還元」に関する満足度が高い傾向が見られます。
供給品質・保安体制は従来通り(大阪ガスネットワークが対応)
関西電力に切り替えても、自宅に引き込まれているガス管やガスメーターは、地域一帯の導管事業者である「大阪ガスネットワーク株式会社」のインフラをそのまま使用します。
そのため、ガスの品質が落ちたり供給が不安定になったりすることは一切ありません。また、万が一のガス漏れ対応や、4年に1回の法定定期点検も、引き続き大阪ガスネットワークが実施するため、安全性や緊急対応の品質は従来と変わりません。
※保安点検の具体的な内容や実施手順については、大阪ガスネットワーク公式「ガス設備調査(定期保安点検)」 にて詳しく案内されています。
工事不要!かんたんな切り替え手続き3ステップ

現在のガス会社(大阪ガス等)への解約連絡は関西電力が自動で行うため、利用者側での解約手続きは不要です。
手続きは「準備」「申込み」「完了」の3段階でスムーズに進行します。
STEP1:現在契約中のガス・電気の検針票(またはWebマイページ)を用意し、「お客様番号」と「供給地点特定番号(22桁)」を確認します。
STEP2:関西電力の公式サイトから「なっトクパック」を選択し、必要事項を入力します。
STEP3:申込み後、手続きが完了すると次回の検針日より自動的に関西電力のガスへ切り替わります。機器交換や自宅への立ち会い工事は原則不要です。
関西電力の都市ガスがおすすめな方・そうでない方

ここまでの内容を踏まえ、関西電力の都市ガスをおすすめできる方と、そうでない方の特徴をまとめます。
おすすめな方
- 現在、大阪ガスの「一般料金」で都市ガスを契約している方
- 電気・ガスの請求先とポイント管理を関西電力に一本化したい方
- 床暖房特約などを利用しておらず、標準的な使用量のご家庭
おすすめでない(慎重に検討すべき)方
- 大阪ガスの「床暖房」等の特約プラン(GAS得プラン)に加入し、ガスの使用量が非常に多いご家庭
- プロパンガス(LPガス)物件にお住まいの方
- 近い将来、関西エリア外へ引っ越す予定がある方
よくある質問(FAQ)
関西電力の都市ガス検討時によくある疑問をQ&A形式でまとめました。
Q1. プロパンガス(LPガス)を使っていますが、関西電力の都市ガスに申し込めますか?
A. いいえ、申し込むことができません。
関西電力が提供しているのは都市ガス(13A)のみです。プロパンガス物件にお住まいの方は、プロパンガス専門の一括比較サービス(エネピ等)を利用して適正価格の優良ガス会社を探すのがおすすめです。
Q2. 将来、電気だけを別の新電力会社に変えた場合、ガス料金の割引は続きますか?
A. いいえ、セット割引(なっトク割)は失効します。
「なっトクパック」は関西電力の電気とガスをセットで利用することが適用の条件です。電気のみを他社へ切り替えた場合、セット割が失効しガス料金単体の契約(なっトクプラン)となるため、光熱費全体でのメリットが減少する可能性があります。
Q3. 利用者の口コミや評判はどうですか?
A. 家計管理のしやすさやポイント還元で高い評価を得ています。
大手口コミ比較サイト「みん評」や独自アンケート調査によると、「電気とガスの請求が一本化できて楽」「はぴeポイントが貯まってお得」といった肯定的な意見が多数を占めています。一方で、「単身世帯では電気単体での割引感が少ない」「勧誘DMが届く」といった声もあります。
Q4. 切り替え時に工事の立ち会い作業や解約金は発生しますか?
A. 原則、立ち会い工事も解約違約金も一切発生しません。
ガス管やメーターは既存のものをそのまま使用するため工事は不要です。また、現在契約中のガス会社への解約連絡も関西電力が代行します。契約期間の縛りや解約金も原則ありませんが、「はぴeセット」等の特定オプション契約を解約する際は違約金が発生する場合があるため事前確認を推奨します。
まとめ
関西電力の都市ガス(なっトクパック)は、大阪ガスの一般料金と比較して節約が期待できるプランです。切り替えに際して工事や解約金のリスクも原則ないため、関西エリアで都市ガスをお使いの方は見直しをおすすめします。
結論と総合判断
本記事では、関西電力の都市ガス(なっトクパック)の料金メリットや注意点、切り替え手順について解説しました。重要なポイントは以下のとおりです。
第一に、関西電力「なっトクパック」は、大阪ガス「一般料金」の利用者に対して一貫したコスト削減効果(年間約5,500円〜9,000円 ※世帯人数・使用量により異なります)を提供。電気単体では大阪ガスが割安となる単価設定が存在するものの、セット割引およびポイント還元を勘案した統合コストでは関西電力が優位に立ちます。
第二に、大阪ガスの選択型割引プラン(GAS得プラン等)で月間使用量が非常に多い層(200㎥超など)や、将来的な燃料価格の異常高騰局面(原料費調整額の上限差)においては、価格差の縮小または逆転の可能性があるため、単一的な優劣判定には注意が必要です。
第三に、導管事業者(大阪ガスネットワーク株式会社)の法的分離により、供給安定性・漏気点検・緊急駆けつけ体制は契約会社に変更が生じても同等に維持されます。
プロパンガス(LPガス)をお使いの場合の節約法
「うちはプロパンガスだから、関西電力の都市ガスに切り替えられない…」とお悩みの方もご安心ください。
プロパンガスは都市ガスと異なり、ガス会社が自由に見積もりを決める「自由価格制」をとっています。そのため、同じ地域でも会社を変えるだけで、ガス代が月数千円以上安くなるケースが多々あります。
つまり、優良なガス会社を比較・検討することで、大幅にガス代を節約できる可能性があります。
ご家庭のガス料金が適正かどうかを知りたい方や、より安いガス会社を探したい方は、ぜひ「エネピ」の料金比較シミュレーションを利用してみてください。複数社の料金を簡単に比較でき、ご自身に最適なガス会社選びをサポートいたします。光熱費全体の削減に向けて、プロパンガス物件にお住まいの方はぜひ一度「エネピ」で適正価格を診断してみてください。
