• プロパンガスの使用量は、1人暮らしの場合、月に約5.2m³(夏季)から9.4m³(冬季)程度です。人数が増えるごとに1人あたりの使用量は少なくなります。
  • プロパンガスの使用量が急増した場合、お風呂やキッチン、暖房器具の使用が要因として挙げられます。また、季節によっても使用量は変動します。

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プロパンガスの使用量に影響する要因

プロパンガスの使用量は、様々な要因によって左右されます。以下に、それぞれの要因を詳しく説明します。

  • ガス機器の種類と使用頻度
  • 家族構成や生活スタイル
  • 季節の変動
  • 建物の種類(戸建て/集合住宅)

ガス機器の種類と使用頻度:
ガス機器の種類によって、消費されるプロパンガスの量は大きく異なります。例えば、コンロや給湯器、暖房器具など、使用する機器が異なると、それに応じたガスの消費量も変わります。

また、これらの機器の使用頻度もガスの総使用量に直接影響を与えます。頻繁に料理をする家庭や、毎日お湯をたくさん使う家庭では、必然的にガスの使用量が増加します。

家族構成や生活スタイル:
家族構成が異なると、家庭内でのガスの使用パターンも変わります。例えば、一人暮らしの場合と4人家族の場合では、使用するガスの量は明らかに異なります。一般的に、4人家族の使用量は、一人暮らしの2倍程度です。

また、生活スタイルによっても影響が大きいです。例えば、外食が多い家庭は自宅でのガス使用が少なくなる傾向がありますが、毎日自炊をする家庭はガスを多く使用します。

季節の変動:
季節によってもプロパンガスの使用量は変動します。一般的に、冬になると暖房器具の使用が増え、ガス消費量も上昇します。また、夏は冷房機器が使用されることが多いですが、ガス使用量に対する影響は少ないため、季節によるガスの使用量のばらつきが見られます。

建物の種類(戸建て/集合住宅):
戸建て住宅ではガスを使用する機器が多く、また建物全体を暖房する必要があるため、ガスの使用量が多くなる傾向があります。また、外気温の影響を受けやすいため、季節による変動も大きくなります。

一方、集合住宅では壁や床が他の住戸と接しているため、断熱効果が高く、暖房や冷房の効率が良い場合があります。そのため、戸建てに比べてガスの使用量が少なくなることがあります。また、共用部分の暖房や給湯が一元管理されている場合、個別のガス使用量はさらに減少します。

以上のように、プロパンガスの使用量は多岐にわたる要因によって影響され、家庭ごとの使用状況や環境に応じて異なります。

世帯人数別・季節別の平均使用量

プロパンガスの使用量は、世帯人数によって異なります。以下は、地域別の月間平均使用量のデータです。

【北海道エリア】

世帯人数夏季冬季
1人3.6㎥4.5㎥
2人4.5㎥5.6㎥
3人6.3㎥7.8㎥
4人9.4㎥11.6㎥

【東北エリア】

世帯人数夏季冬季
1人5.8㎥10.2㎥
2人7.2㎥12.7㎥
3人9.2㎥16.2㎥
4人12.6㎥22.2㎥

【関東エリア】

世帯人数夏季冬季
1人6.3㎥11.9㎥
2人7.9㎥14.9㎥
3人11.5㎥21.6㎥
4人13.1㎥24.7㎥

【北陸エリア】

世帯人数夏季冬季
1人5.5㎥9.6㎥
2人6.9㎥12.0㎥
3人10.7㎥18.6㎥
4人12.4㎥21.7㎥

【中部エリア】

世帯人数夏季冬季
1人6.0㎥10.7㎥
2人7.5㎥13.4㎥
3人10.9㎥19.4㎥
4人12.4㎥22.2㎥

【近畿エリア】

世帯人数夏季冬季
1人5.7㎥11.0㎥
2人7.1㎥13.8㎥
3人10.7㎥20.9㎥
4人12.7㎥24.6㎥

【中国エリア】

世帯人数夏季冬季
1人4.8㎥10.0㎥
2人6.1㎥12.5㎥
3人9.1㎥18.7㎥
4人10.6㎥21.6㎥

【四国エリア】

世帯人数夏季冬季
1人5.2㎥10.0㎥
2人6.5㎥12.5㎥
3人9.0㎥17.3㎥
4人12.8㎥24.7㎥

【九州エリア】

世帯人数夏季冬季
1人4.9㎥9.9㎥
2人6.1㎥12.4㎥
3人9.6㎥19.6㎥
4人11.3㎥23.1㎥

【沖縄エリア】

世帯人数夏季冬季
1人4.1㎥6.6㎥
2人5.2㎥8.2㎥
3人7.8㎥12.3㎥
4人10.0㎥15.9㎥

※エネピ調べ

1人あたりの使用量の目安

1人暮らしの場合、プロパンガスの使用量は一般的に月に約5.2m³(夏季)から9.4m³(冬季)程度です。この計算は、料理やお風呂、暖房など、日常生活における基本的な使用状況を考慮しています。2人暮らしの場合は、これが約6.5m³から11.8m³前後になりますが、人数が増えるごとに1人が使うガスの量は少なくなります。

世帯人数別のデータから、1人あたりの使用量を推測することができます。例えば、関東エリアの場合、以下の結果となります。

世帯人数夏季1人あたり冬季1人あたり
1人6.3㎥6.3㎥11.9㎥11.9㎥
2人7.9㎥4.0㎥14.9㎥7.4㎥
3人11.5㎥3.8㎥21.6㎥7.2㎥
4人13.1㎥3.3㎥24.7㎥6.2㎥

※エネピ調べ

季節による使用量の変動

プロパンガスの使用量は季節によって大きく異なります。冬季の平均使用量は約9.4㎥から21.2㎥と高く、特に寒さが厳しい時期にはガス代が2〜3倍になる家庭もあります。

一方、夏季の平均使用量は約5.2㎥から11.7㎥と低く、ガスの使用量は冬の半分程度に減少します。このように、年間を通して冬季と夏季の使用量は約1.5〜2倍の差が見られることが一般的です。

ガス機器別の使用量

ガス機器別の使用量の目安について、以下にまとめます。

ガス機器平均的な使用量
ガスコンロ23.4㎥
給湯器20.1㎥
その他(ストーブなど)19.0㎥

※エネピ調べ

これらの使用量は一般的な目安であり、機器の種類や使用時間によって異なります。特に給湯器は他の機器に比べて消費量の差が大きい傾向があります。

毎月の使用量を確認する方法

プロパンガスの使用量を把握することは、家庭のガス料金を管理する上で非常に重要です。使用量は検針票で確認できます。検針票とはガスメーターの使用量を記録し、請求額を通知するためのものです。

検針票の見方については、こちらのページを参考になさってください。
ガスメーター・検針票の見方をわかりやすく解説!ガスの使用量、料金表示について理解しよう!

使用量に基づいた料金計算

プロパンガスの料金は、基本料金と従量料金から構成されています。

基本料金:ガスを使用しなくても発生する固定費用です。一般的には2000円前後です。
従量料金:使用したガスの量(㎥)に応じて課金されます。従量単価はガス会社によって異なり、600円〜800円程度が一般的です。

料金計算は以下のように行います。

請求金額 = 基本料金 + (従量単価 × 使用量)

例:基本料金が2,000円、1㎥あたりの単価が600円で、使用量が10㎥の場合

従量料金:600円/㎥ × 10㎥ = 6,000円
請求金額:2,000円(基本料金) + 6,000円(従量料金) = 8,000円

このようにして毎月の請求金額が計算できます。

使用量の管理方法

使用量を管理するためには、定期的な検針票の確認が重要です。検針票を基に毎月の使用量を記録することで、過去のデータを蓄積し、季節や生活スタイルに応じた変化を把握できます。さらに、ガス使用量をデジタルで記録できるアプリを活用することで、視覚的に管理しやすくなります。

使用量の異常を見分けるポイント

以下のポイントに注意することで、異常を早期に発見できます。

使用量の急激な増加:過去のデータと比較し、異常な増加があれば、設備の問題が考えられます。

請求額の変動:使用量がそれほど変わらないにも関わらず請求額が上がった場合は、料金体系や単価が変更された可能性があります。

エラーコード:プロパンガスメーターにはエラーコードが表示されることがあります。表示内容によって対処法は異なりますが、判断が難しい場合はガス会社に連絡してください。

定期的なチェックの重要性

以下の観点から、使用量の定期的なチェックは非常に重要といえます。

安全性の確保:定期的に使用量を確認することで、ガス漏れや異常を早期に発見し、事故を未然に防ぐことができます。

コストの最適化:使用量を把握することで、無駄なガスの使用に気が付き、コストを削減する機会を得ることができます。

ガス会社の見直し:使用量が安定しているにもかかわらず請求額が高い場合、ガス会社の料金設定を見直すきっかけにもなります。

特に、プロパンガスは料金設定に縛りがない自由料金制のエネルギーなので、どのガス会社からプロパンガスの供給を受けるかで料金が大きく変わります。

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使用量が急に増えた!なにが原因?

コスト増加のイメージ

家庭でプロパンガスの使用量が急に増加する原因はいくつかあります。特に、お風呂やキッチン、暖房器具の使用が影響する要因として挙げられます。

お風呂の使用頻度と入浴時間:
寒い季節になると、温かいお湯に浸かりたくなるため、入浴頻度が増加します。特に冬は水道水の温度が低く、同じ温度のお湯を作るためには多くのガスが必要です。冬場は、ガスの使用量が通常の2倍以上になることもあります。

また、入浴時間が長くなると、その分だけお湯を温めるためのガス消費が増えます。特に家族全員が順番に入浴する場合、追い焚きが必要になることが多く、これもガスの使用量を増加させる要因となります

キッチンの使用頻度と調理時間:
家族の人数が増えたり、特別なイベントがあったりすると、調理の頻度が増加し、ガスの消費が大きくなります。また、調理時間が長くなると、その分だけガスを使用する時間も増えます。

例えば、煮込み料理を作る際には数時間火を入れ続ける必要があるため、ガスの使用量が増加します。また、ガスコンロの火力を適切に調整しないと、無駄にガスを消費することになります。

暖房器具の使用頻度:
冬になると、ガスファンヒーターやガスストーブなどの暖房機器を使用する頻度が増えます。これにより、ガスの使用量が急増することがあります。また、新しい暖房機器を購入した場合、その機器の性能によっては以前よりも多くのガスを消費することがあります。

プロパンガスの使用量を抑える方法

家庭でプロパンガスの使用量を抑える方法について、いくつかの観点から解説します。

  • 効率的な入浴方法
  • 調理時の工夫
  • 暖房器具の適切な利用
  • ガス機器のメンテナンス
  • 省エネ機器の導入(給湯器、暖房器具など)

効率的な入浴方法

入浴でのプロパンガス使用量を抑えるためには、お湯の設定温度を適切に調整することがポイントです。一般的には40〜42℃が適温とされていますが、42℃から40℃に下げることで、1回の入浴あたり約7.2円※の節約が可能です。

また、追い焚きの回数を減らすことも効果的です。例えば、浴槽のフタを利用して熱の逃げを防ぎ、お湯の温度を保つ方法があります。また、家族の入浴時間をある程度まとめることも、追い焚き防止になります。

ガス代の節約はお風呂から! 節約のプロに聞く光熱費カット方法(東京ガス)

調理時の工夫

調理時には、ガスコンロの炎の大きさを調整し、鍋底に合った火力で適切に調理することが大切です。加えて、同時調理を行うことで、ガスの使用を効率化することができます。

また、調理時間を短縮するために、鍋に蓋をしたり、予熱を活用したりします。加えて、圧力鍋や電子レンジを使うことで調理時間を大幅に短縮できます。

また、お湯を使う洗い物の時間を短くするために、食器をためて一度に洗うようにします。加えて、お湯の温度を低く設定することも効果的です。

暖房器具の適切な利用

暖房器具の使用では、設定温度を必要以上に高くしないようにします。一般的には20℃前後が適温とされています。また、カーテンを閉めたりドアを閉めたりして、部屋の断熱効果を高めることで、暖房の効率を上げることができます。ただし、定期的に換気することも忘れずに行ってください。

機器のメンテナンス

ガス給湯器やガスコンロなどを定期的に点検し清掃することで、効率を維持することができます。ガスファンヒーターのフィルターの清掃や交換も重要です。加えて、機器の故障・不具合を早期に発見し修理することで、無駄なガス使用を防ぐことができます。

省エネ機器の導入

高効率なガス給湯器を選ぶことで、ガスの使用量を大幅に抑えることができます。特にエコジョーズやエネファームなどの高効率給湯器は、従来の機器に比べてエネルギー効率が高いです。

また、高効率なガス暖房機を選ぶことで暖房効率を上げることができます。特にFF式暖房機やハイブリッド式暖房機は省エネ性能が高いです。さらに、ガスコンロやガス乾燥機なども省エネモデルを選ぶことで、ガスの使用量を抑えることができます。

以上の方法を実践することで、プロパンガスの使用量を効果的に抑えることができます。また、定期的なメンテナンスや省エネ機器の導入は、長期的に見ても大きな節約効果が期待できます。

節約効果が高い方法とは?

家庭のプロパンガスの節約効果を高めるためには「ガス会社の切り替え」が非常に有効です。以下に、ガス会社を切り替える手順や具体的な節約金額のイメージについて解説します。

ガス会社を切り替える手順は以下のとおりです。

①複数のガス会社の料金比較:
オンラインの料金比較サービスを利用して、複数のガス会社の料金を比較します。これにより、どの会社が最も安いプランを提供しているかを確認できます。

②契約内容の見直し:
現在のガス会社の契約内容について、以下の点をチェックします。

料金設定:基本料金や従量料金が適正価格かどうかを判断します。
オプションサービス:長期契約やまとめ払いによる割引など。
解約手数料:解約時に発生する手数料があるかどうかを確認します。

これらの条件を考慮し、総合的に有利になる場合は、新たな契約へ進みます。

③ガス会社切り替えの手続き:
ガス会社の切り替え手続きは、以下の流れで進めます。

新しいガス会社に申し込み:申し込みを行うと、新しいガス会社が現在のガス会社に連絡し、切り替え手続きを進めます。

契約内容の確認:新しい会社から契約内容の確認が行われます。

切り替え工事:必要に応じて、ガスの供給設備の切り替え工事が行われます。工事は通常、数時間で完了します。

適正価格と平均価格の違い

適正価格とは、実際のコストやサービスに基づいて合理的に設定された価格です。一方、平均価格はさまざまな会社の料金を基に算出した平均的な数字です。多くの場合、適正価格は平均価格よりも低いため、適正価格を選ぶことで必要以上の支出を避けることができます。

具体的な節約金額のイメージ

ガス会社の切り替えによる節約金額は、家庭の使用状況やプランによって大きく異なりますが、例えば以下のようなケースがあります。

世帯人数切り替え前切り替え後節約金額(年間)
1人¥76,148¥65,506¥10,642
2人¥106,604¥72,316¥34,288
3人¥129,275¥87,649¥41,626
4人¥134,182¥86,826¥47,356

※エネピ調べ

ガス会社の切り替えは、プロパンガスの節約効果が高い方法の一つです。複数のガス会社の料金を比較し、契約内容を見直すことで大幅な節約が可能です。具体的な節約金額をイメージし、適正価格と平均価格の違いを理解することで、より効果的な選択ができるはずです。

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まとめ

ここまでの内容について、簡単に整理しておきましょう。

プロパンガスの平均的な使用量とは?
プロパンガスの平均的な使用量は、1人暮らしの場合、月に約5.2m³(夏季)から9.4m³(冬季)程度です。2人暮らしの場合は、これが約6.5m³から11.8m³前後になりますが、人数が増えるごとに1人あたりの使用量は少なくなります。
プロパンガスの使用量が増える原因とは?
プロパンガスの使用量が急に増加した場合、主にお風呂やキッチン、暖房器具の使用が影響する要因として挙げられます。例えば寒い季節になると、入浴頻度が増加したり、暖房器具の使用が増えたりするため、多くのガスを消費することがあります。
プロパンガスの使用量を節約する方法とは?
プロパンガスの使用量を抑えるためには以下の方法が有効です。①効率的な入浴②調理時の工夫③暖房器具の適切な利用④ガス機器のメンテナンス⑤省エネ機器(給湯器、暖房器具など)の導入。また、ガス代の節約においては「ガス会社の切り替え」が非常に有効です。

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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。