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不完全燃焼による一酸化炭素中毒の危険があるプロパンガス(LPガス)ですが、最近の事故の状況や保安状況は、どのようになっているのでしょうか。

安全に使用するためにも、現在の状況を詳しく理解しておくことも大事です。

経済産業省は安全にガスが利用できるよう、事故の発生状況を製造・供給・消費と各段階に分けて統計を取っています。今回はその数字に基づいて検証してみましょう。

プロパンガスの事故発生状況

プロパンガスが消費される段階での事故は原因とされるものが4つあり、
漏えい着火不完全燃焼ガス中毒酸欠他となっています。

この4つを、項目別に1986年から2006年までの20年間の推移を見てみると、漏えい着火が307件に対し、118件と38%に減少、不完全燃焼は33件が17件と51%に減少、ガス中毒が22件に対し、2件と10%に減少、酸欠他は14件が6件と42%減少と、すべての項目において減少していて、近年もこの減少傾向は続いている状況にあります

事故全体の数字を見ても、ピークだった1979年の事故数を1994年の時点ですでに10分の1まで減少していて、数字を見る限り、ガスは危険という事は一昔前の出来事になっているようです。

ガス埋設管事故とは?原因と状況

プロパンガス(LPガス)による事故が減っている一方で、年々増加平行にある事故があります。
ガス埋設管事故という事故ですが、これはどんな事故なのでしょうか。

ガス埋設管(まいせつかん)事故とは、
埋設管(地中に埋まっている配管)の長年の腐食や損傷が原因でプロパンが漏えいしてしまう事故のことを言います。

埋設管事故は、部分別に見てみると建物への供給管の事故が79%、
配管に関わる事故が21%となっています(高圧ガス保安協会調べ)。


原因としては、他工事業者による損傷が43%腐食劣化による事故が37%、
地盤沈下などによる損傷が15%、その他が5%となっています。


漏洩したガスが先に掘削した穴の中に滞留してしまい、酸欠事故につながってしまいます。

ガス埋設管事故の予防策

では、ガス埋設管事故を防止するにはどうしたら良いのでしょうか。

事故防止の対策としては、ガスの供給をしっかりと止めた状態でガスが流入しない措置をとり、
酸素濃度計などを利用して、充分な安全を確保した上での作業が求められます。
さらには、監視員を置いた上で作業を進める必要性もあります。


現在普及しているポリエチレン管やプラスチック被覆鋼管は腐敗・損傷に強い埋設管を利用して、
事故を事前に防ぐ対策は取られていますが、埋設事故の年別発生件数の推移を見てみると、年々増加傾向にあり、
特に他工事業者による損傷が多く発生しています。


これらの事故は、事前に充分な確認をすれば、容易に回避できる問題なので、販売事業者および設備工事事業者は、
これらの事故を防ぐために、万全な対策を講じる必要があります。

現在のプロパンガス(LPガス)保安状況

現在のプロパンガス(LPガス)保安状況
現在、プロパンガス(LPガス)の販売業者に対して、監督省の経済産業省は、販売方法の基準・ボンベなどの供給設備および消費設備の技術基準の遵守・保安義務の実施の義務化などで、事故防止につなげています。

一方プロパンガス(LPガス)業界側も、消費者団体と連携したLPガス安全委員会を設立して、安全に使えるようにパンフレットの作成や、安全に関する情報提供、マスメディアを用いた広報活動などを展開しています。

このように、官民一体となった保安活動が展開され、さまざまな取り組みが行われた結果として、事故の減少にもつながったと言えるのではないでしょうか。

安全装置の取り付け状況

このようにプロパンガス(LPガス)の事故が大きく減った要因の1つに、安全装置の存在があります。

ガスコンロにおいては、2007年の法改正後、
2008年以降製造の家庭用ガスコンロには、全口の過熱防止センサー・立ち消え安全装置の取り付けが義務化になりました。



瞬間湯沸かし器などの給湯器については、1980年に入ると、メーカーが導入を始め、1989年から、国が設置を義務化しています。



安全装置の取り付けについては、ガスコンロ・給湯器共に安全装置が取り付けされていない機種を未だに、使用している家庭が数多くある様で、
ガスの販売業者やなどは、業界全体で安全な器具への交換を勧めている現状です。

日本の保安管理システムの特徴

プロパンに関する事故が減っている要因として、
プロパンガス(LPガス)の保安管理システムが整っていることがあげられます。

保安管理システムとは、プロパンガス(LPガス)
の取扱店や販売店が顧客の供給や消費、安全の情報を、
ネットワークを通じて把握し、さまざまにプロパンに関連する業務の高効率化を図るシステムのことを言います。


調査時にタッチモニター式携帯端末機などを使って、顧客の供給消費情報などを入力できるので、
従来のような煩雑な伝票への書き込みの手間が省けるほか、現場においてさまざまな情報の大量収集を可能にしました。

保安管理システムの運用方式

それでは、この保安管理システムはどのように運営されているのでしょうか。

運営方式には、自社内だけでのクローズド環境で運用する自社完結型と、
センターサーバーの管理を本社や管理会社で管理するアウトソーシング型の2つがあります。


アウトソーシング型には、クライアントサーバー方式による大容量マルチ処理ネットワークシステムを採用して、
大規模な販売店などにも対応できるように開発されています。


検針業務・販売入金業務・配送管理・保安管理・顧客管理・灯油配送・アンケート調査といった項目が、
タッチモニター式携帯端末機をはじめ、タブレット端末・ハンディターミナル・バーコードスキャナなどを利用して、
データを収集しています。


このようなシステムのおかげで私たちは安全にプロパンガス(LPガス)を利用することができています。
ガス会社を選ぶ際は、安さも勿論ですが、
こうした保安管理システムがしっかりしているかも大きなポイントになります。

ガス会社を選ぶ際は、料金のほかに保安管理システムにも注目して選ぶようにしましょう。


まとめ

危険と言うイメージがあるガス器具ですが、ご覧いただいていかがだったでしょうか。


1970年代までの事故の多さを教訓に生かし、
官民そして商品を開発するメーカーまでも巻き込んでの安全対策には、大変な努力がある様です。

ただ、ガス埋没管事故は増加傾向にあるので、
事業者による事前確認がしっかり行われる必要があります。
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今村 一優の写真

エネルギー事業部責任者

今村 一優

新卒で太陽光発電事業を行うベンチャー企業に入社。商社部門の仲卸営業として、国内外の太陽光発電メーカーの商品を取り扱い、全国の販売施工会社を担当。その後、太陽光発電の一括見積もりサイト運営にも携わる。
2015年にはプロパンガス料金比較サービスenepi(エネピ)の立ち上げを行い、数万人のプロパンガス代削減のサポートをするサービスへ成長させる。
エネルギー領域で10年以上携わった経験と知識を活かして、じげんエネルギー事業のマネージャーにて事業開発を行なっている。

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ライター

藤巻 創

電気・プロパンガスに関する記事のライティングを担当。
制作ポリシーに基づいてエネルギー全般の記事作成・管理を行う。